38 飛距離10Km真上の世界

朝起きて…いつもなら食事をしに食堂に行くんだが、今日の俺は少し違っていたんだ…
なぜかって…?昨日の晩に信じられない光景に出くわしたからに決まっているだろう!!で、俺は今…風呂場の扉の前でスクワットをしながら気持ちを落ち着かせているというわけだよ…
くっ…二回もしたから腰が…痛すぎるぜ…
……よし、開けるぞ!?開けてしまうぞ!?

………30分後…

は、早く開けろよ!!とか言うなよ!?お、俺だって本当は開けたいんだけどこの扉の向こうには何か得体の知れない何かが…
こうやって言い訳ばかりして何もしていない状態がしばらく続いていたわけだが…俺も男だ!!
俺は遂に風呂場の扉を開けたんだよ!!

……ふっ、誰もいない…か…
などと内心かっこをつけながら風呂の周りを見回してみるが、どうやら昨日の晩に見た三歳くらいのスライムの女の子…あれは夢だったんだな…
そうして、昨日俺が置いたサラダを確認してみるが…やはり減った様子は無い…そうだよ!!昨日は疲れていたからそんな夢を見ただけだ!!
そう解釈して、俺は振り返って風呂場を去ろうとした…

したって事は、できなかったのかって?ふっ…察しがいいな…そうだよ!!
あの時、俺は足元をしっかり確認していなかったわけで、運悪く前のめりに倒れてしまったんだ……なんか、変なものを踏んだんだが…?

俺は、俺を倒した物体が何かを確かめてみたんだが…こ、このゲル状のプルプルした物体は……見覚えがあるぞ!?
俺の頭の中に、昨日の夜の出来事が浮かび上がってきたわけだが…
こ、これは…まさか昨日のあの子なのか!?
俺は即座にそっとゲル状のプルプルを遠くに置いたが…何も起こる気配は無かったぜ…

「なんだよ……俺の気にしすぎって事かよ…」
「……パー♪」
こ…この声は!?間違いない…昨日のあの子の声だ!!
俺は即座にゲル状のプルプルの方を向いたが…その瞬間背中に物凄い重力を感じて風呂場の床に思いっきり倒れこんだ……
くそっ…上から来たぞ…気をつけろ…
などと冗談を入れてもみたが…それでもタイル張りの床は…普通に痛かった…

そして俺はしばらくの時間を使い、ようやく気持ちの整理をすることが出来たわけだぜ…
つまり、この目の前にいるスライム系の幼女(ジパングスタイル)は親の事情で捨てられ、俺がそれを育てていくことになったと…単純に考えればこうだ…
そして、考えれば考えるほどいいたいことも出てくるんだ…
どうしてこうなった!?

それ以上に…どうやってモンスターラグーンのメンバーにこの事を説明すればいい!?いきなり風呂に温泉の粉を入れたら幼女が一人やって来たぜ!!
って事を誰が信じる!?俺だったら絶対に信じないけど…事実だ!!
認めたくないけど…これは事実なんだ!!
そしてもう一つ…厳しい現実が待っているんだ…
あの子、全身が常に濡れてるんですけど!?その状態でロビー付近をうろつかれると……いずれ床の木材が腐るんじゃないのか!?
つまり、しばらくの間は風呂場で生活してもらわないといけないじゃないか…
あぁっ!!こんな事を考えていても仕方が無い!!
とにかく俺は、メリィのところに行ったのだった…

俺は数分だが、必死にモンスターラグーンのメンバーみんなに事情を説明してわかってもらえることが出来たんだよ!!
で…みんなを連れてあの子と会わせ、することが終わった俺は一人でのんびりと干し肉を食べていたわけだ…
え?そんなに干し肉ばっかり食ってると体調崩すって?
……だ、だって好きなんだから、仕方が無いじゃないか…

そうしていると、不意にメリィが俺の方に話を振ってきたんだよ!
「デメトリオ…この子どうするの?」
…どうするって、いきなり俺に言われても困るんだが…
というか、俺が逆に聞きたい気分だぜ…
「うーん…さすがに、追い出すってのは可哀想だしなぁ…」
「…そうね」
俺とメリィが真剣に悩んでいると、ゾーネがポンッと俺の肩を叩いてきたんだよ…なんなんだ?今、忙しいって言うのに…

俺がそう思いながらゾーネの方を見ると、ゾーネがこう言ってきたんだ…
「わしがその子を育ててやるのじゃ!!ちょうど、スケルトンの幼女の世話もしていることじゃしのぉ…」
…そ、そういえばそうだったぜ…というか、すっかり忘れていたよその事実!
俺はその事を思い出してから、ゾーネに一時的にあの子を預ける事に抵抗が無くなったのだった……

今日は自分では珍しく奉行所の方に行ってみたんだよ!!
え…?宿屋で待っていれば依頼が来るんじゃないのかって…?
だって、あの子の存在が宿屋のモンスターラグーンメンバーに大きくて、とってもその場にいる事が辛かったんだよ!!
だから…だから一人で依頼を受けに来たんだろ!!
ふっ…依頼を受けること位…一人で出来るもん!!

さて…こ
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