102 後悔と青年と恐怖の念

さぁて、前回の話を読んでいてくれたら分かるだろうが、今の俺の状況は…凄く芳しいものではなかったんだ…
ジェラシカって名前の精神体の話を聞いて、逃げるって選択肢をかなえてやるから、このガラスケースから開放してくれって言った時に、少しは俺も疑ってかかるべきだったんだよなぁ…
って、後悔している場合じゃない!!この状況だと、俺の逃げるって道を選ぶことは愚か…俺の選択肢が無いじゃないか!!
そ、それに…俺が彼女達に攻撃しているわけじゃないって事を彼女達は…わからないんだろうしなぁ…

「ふっ…どうしたんだ?俺が神になったことを悟って黙り込んだのか?だが、俺は遠慮も容赦もしないぞ?くはははははっ!!さぁ、俺が怖くなければかかってくるがいい!!」

くそぉっ!!俺の体を乗っ取っている精神体は女性の声をしていたのに…俺の声を借りて話しかけているし、話し方も男みたいに話すと…本当に俺が痛い奴になって話しているみたいじゃないか!!
彼女はスカニやリーネが俺を見ている…あの痛い目線に気がついていないのかな…?
それに、スカニにあのような挑発的な態度は取ったらダメなんだって!!
そこの部分は悟ってくれよ!!お願いだからさ!!なぁっ!?

「…デメトリオの癖に、あたいを挑発しているのかい?へっ…後悔するよ?あんたにはケイの身を危険にさらされたって恩があるからね…この恩は…必ず返してやるつもりだったんだ…あんたが言ってきたことなんだから…後悔しないでくれよ?」

「いいから来るがいい…なんなら二人まとめてでもいいんだぞ?それとも、その高圧的な話し方は飾りで、その控えめな胸と同じように控えめな正確なのかな?おっと…胸の話は女性には禁句だったな…へっへっへっ…悪いね?」

ブチッ…

ほらぁっ…ほらぁっ〜〜!!絶対にスカニは怒るって思ったんだよ!!
それに、俺が絶対に言わないような言葉で彼女を煽るんだから…正直、やめて欲しいんだけど…
だいたい、スカニを怒らせてなにがしたいんだ?ダメだ…俺にはさっぱりわからない…

「ほぅ…?その言葉を口にする勇気がデメトリオにあったなんてね…黒こげになりなぁっ!!」

そう言いながら、スカニが容赦なく手に持っていた魔法銃の火炎弾を撃ってきたんだよ!!よ、容赦ないなぁスカニ…
果たして、ジェラシカはどうやってよけるんだ?ってか、俺の体をベースにしただけなのに、彼女はスカニの攻撃を避けることができるのか…?

ドゴォッ!!

よ、避けないだとぉっ!?ば、馬鹿なのか彼女は…!?
それとも、避けるほどの攻撃じゃなかったのか…!?
いやいや…普通はよけるだろ…避けないとおかしいんだって!!
一体どこの世界に攻撃が来ているのに避けない奴がいるんだ!?

「へっ…まったく、あたいを怒らせるからだ…」

「残念だけど、私には聞かないわよ?」

「…わよ?デメトリオ、まさかお前…そっち系の趣味があったのか?変わったな…色々な意味で…」

「しまった…お、おほんっ…ふんっ…そんな攻撃、俺に通用するわけが無いだろう!!俺は嫉妬神だぞ…?神なのだ…そんな神である俺の攻撃を受けるがいい!!」

だ、断じて俺にそっち系の趣味はないぞ!!
なんだか、スカニの中で俺のキャラがどんどんおかしくなっていっているんだが…どうしたらいいんだよ!?えぇっ!?
くそぉっ……あの時にこの部屋に来ずに別のルートを使って逃げていれば、変な誤解を植えつける事は無かったのに…

ジュ〜…

んっ…?なんだ?精神世界でも香ばしい何かが焼ける香りってするんだな…
この匂いは…肉か?いいねぇ…ちょうどお肉が食べたい頃だったんだ…

だが、次の瞬間、俺はそんな事をいっている場合ではないことを思い知ったんだ…なんと、俺の体が物凄い勢いで発火し始めたんだよ!!
熱いっ!!なんて熱さだ…!?どうして精神世界にいる俺が焼かれているんだ!?なぜっ!?

《ふふっ…私の受けた攻撃は全て…精神世界にいるあなたが肩代わりしてくれるからに決まっているでしょう?つまり、嫉妬神として再びこの世界に光臨した私に、攻撃は一切聞かないのよ…だから、いくらでも私は攻撃を仕掛けにいけて、攻撃を避ける必要が無いってわけ…これでいいかしら?》

ふ、ふざけるなよっ!!どうして俺がこんな目に会わないといけないんだよ!
ってか、それってつまり、彼女は戦うけど、攻撃は全て俺に肩代わり…痛いのは俺って事じゃないか!!
痛い目にあうのが嫌で彼女を開放して逃げようとしたのに…全然逃げられていないじゃないか!!むしろ、酷くなっているぞ!?

「さぁ…俺の速度についてこれるかな?」

「所詮、デメトリオの速度なんて…」

「その油断が…命取りだってね?くふふふふっ…ひゃははははははっ!!【ソードウェポン】!!オラァッ!!」

ザシュ
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