08 D・M・この墓場は怖い場所なのか?

そして、俺たちがフェルス興国を離れてから…
どうやらメリィさんは結構近道をしていくつもりのらしい。
なのだが…旅をして一日目に早速…まさかここを通るなんて…
「ほ…本当にここを通るんですか!?」
「当然よ?だって近いじゃないの」
……マジでーー!?

「デメトリオよ…そんなに嫌がっておるが…ここはどこなのじゃ?」
「あぁ…ゾーネか…ここは危険度LV☆×5の墓場だよ!なんで初日でこんなところに…危険度1の街道を通ればいいじゃないか!」
「そうなのか…でも、わしはここでもいいぞ?この土地の土は結構いい素材なのじゃ!」
頼むから、通りたくないと言って欲しかった。

この墓場は、【世界ガイドブックなう】という俺の愛読本の情報だと、危険度は5で、地名は旧ステイン国処刑場跡大墓地…
この地域が危ないと言われているのは、この土地を通って無事だった男は一人もおらず、どこが危険なのかの情報は0…
唯一の救いは、この土地は朝の間は特に何も起こらないらしい…
それまでに、抜けるのに約3日はかかるここを抜けれれば…って、無理だよなぁ…やっぱり
「……行くしかないんですよね?やっぱり」
「当然だ、行こう」

うはぁ…行く道すべてが墓石だらけだよ…
さらに、あちこちに放置された骨…
入ってすぐに、俺は本気で帰ろうかと思った。
「ねぇ…メリィさん、帰りませんか?」
「何を言ってんだデメトリオ!旅1日目じゃないか!」
「そうは言ってもスカニ…こんな怖い場所…」
「あれ?もしかしてデメトリオ…怖い?」
怖いさ!怖いけど…
これで怖いって言ってしまったらこれから先の俺の面子が…
「こ、怖い!?お、俺が?はぁ?一体、何をいっていらしまするのか…」
「お前、なんだか話し方が変だぞ?大丈夫ですか?あ・た・ま」
くそーー!!物凄くむかつくんだが…
「………気を落とさないで、お兄さん」
「せ…セム様!疲れてはおりませんか?なにか飲み物でも…」
俺は物凄く慎重にセムちゃんの体調を気遣う。
やはり、家柄が高貴なお方の身に何かがあったら…

俺がそう思いながらセムちゃんのために何か飲み物を持ってくる。
野菜ジュースだが、口に合うのだろうか?
そう思いながら戻ってくると…
「いいなぁ〜セムは…もうデメトリオを奴隷にするなんて〜」
「……キュラスちゃん、私はそんなつもりじゃ…」
「いやいやぁ、アレはかなりの高等テクニックだよ〜私もやりたいなぁ〜」
「キュラスちゃんも、星の声を聞けばわかるよ」
「そっかなぁ〜…私は忠実な奴隷としてデメトリオを落とせれば、それでいいんだけど…」
「……それは駄目!!」
「そういっても、私だって一人立ちしたいんだもん!いいでしょ!それとも…どっちがデメトリオを奴隷にするのがふさわしいかで勝負を…」
俺は、このタイミングでキュラスを殴りつけた。
「うみゅっ!?いった〜い!!デメトリオ!何するの!?」
「キュラス!こちらにいらっしゃるお方をどなたと心得る!?恐れ多くもグロリア家の四女、グロリア・セム様でいらっしゃるのだぞ!?そのような野蛮なこと…絶対に許してはおけない!!」
「そんなこと言っても無駄よ!セムはセムだもん!」
「……キュラスちゃん、星の声を聞くための方法を教えてあげるから、列の後ろに行こう?」
「え!?本当?」
「…うん、じゃあ、お兄さん…また後で…」
そう言って、セムちゃんとキュラスは去っていった。

俺は、周りをあまり見ないようにしながら、他のメンバーのほうを見た。
といっても、何人かのメンバーは朝に弱いらしく、ほとんどがゾーネが作っていた小規模移動式テントの中で寝ているのだがね…
と言うか、本音を言うと俺も寝ていたかったよ…
「ジャンヌさん、その剣って、重くないですか?」
俺は、暇つぶし目的でジャンヌに話しかける。
「別に…私は旅に出るのに装備を持っていない貴様が心配だ」
……そこは言わないで欲しかったところです。
というか、本当に丸腰なんだが…こんな装備で大丈夫か?
「・・・」
「・・・」
会話が途絶えてしまった。

俺は気まずくなったのでそっとその場を後にした。
そして、今俺は誰と話しているかと言うと…
「あの…ちょっと聞いてもらってもいいですか?ジュンコさん」
「え?なに?脂肪でも付けたいの?」
「そうじゃなくて…ちょっと相談があったらいつでも聞くって言ったじゃないですか」
「ええ…言ったけど、どうしたの?」
「本音を言えば、俺この道をもう進みたくないんですよ〜…怖くて怖くて…」
「大丈夫よ、怖いと思うのは心がそう思い込んでいるからだし…無心でいればどうってこと無いわよ?それより…チョコ食べる?」
「あ…いただきます…そうですか…心の問題なんですか…」
俺には少し難しいかも知れないな…
やっぱり、無心なんてなれないし、怖いものは怖い
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