『いんぷさま』

ねぇ・・・『いんぷさま』ってしってる?


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『いんぷさま』

今時の中学生なら誰もが知っている遊び

この街の中学校の近くに1つ小さな山がある

そこの山に入るとき目を瞑りながら呪文を唱えながら突き進むと

今まではなかった謎の家屋が現れ、そこに住むといわれる女の子と

遊ぶことができれば、願いがかなうといわれている


しかしこの遊びには2つ抜けているがある
それは1つは呪文がよく分からないということ
その中で有名なのは
「いんぷさま、いんぷさま、わたしにたのしいあそびをおしえてください」
しかし、これで会えたという情報は余りない
会えたという人もいたがはっきり言って眉唾ものだ
そしてもう1つ抜けているというのが『入る場所』だ
山の入り口と言っても四方八方ある
中学校に近い場所、遠い場所、山の近くの店がある場所、etc・・・
なので未だに色々と謎の多い呪術なのだ

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「知ってるわよそれくらい、っていうか小学生のガキじゃあるまいし・・・」
「なによ、私たちだってまだガキだわ、別に良いじゃない♪
 そ・れ・に 貴方の好きなこうただって落とせるかもしれないよぉ〜♪」
「す、好きな訳ないじゃないッ!!あ、あんな・・・バカみたいな奴・・・」
「そんなこと言っちゃってぇ〜♪物は試しだよ?やってみようよ〜」
「あぁ〜わかったわかった!!やればいいんでしょやれば!!」
「ふっふ〜ん♪やっと折れてくれたね♪
 それじゃ放課後さっき言った場所で!じゃあね美琴!!」

私の名前は糸井美琴、
肩まで伸びた茶色よりの黒髪、胸は発展途上、体重は平均的で普通の中学生だ
さっき話していた子は同級生の北上梓、噂好きな子で小学校からの付き合い
黒髪ポニテで他の中学生より胸があるかな?ってくらいの
私と同じ普通の中学生
さて今回私たちはこの町周辺で噂の『いんぷさま』をやろうとしている
しかし私はあまり正直乗り気ではない
某狐の霊を呼ぶとかそういう遊びが好きじゃないのだ
なんていうか、非現実的なものが嫌なのだ
他の子に唯怖いだけでしょ?なんていわれるけど実際そんなもんでしょ
未知なものほど怖いものはないのだ
第一願い事がないのにやる意味もないし・・・
べ、べつにあいつのことが全然気にならないという訳ではない
その、ちょっとだけ、ちょおぉっと、だけ好き・・・かな?
でもあいつのことを好きって思うだけで恥ずかしい
仕方ないな、願い事は正直になれるでいいや
両想いとか恥ずかしくて死んでしまう
正直になれるでいい



と、そんなこんなで
「やっほぉ♪来てくれたんだね♪」
指定の場所に訪れた、一足先に北上が先についている
「むふふ♪願い事は考えてきたかにゃぁん?♪」
「なんで猫語なのよ・・・まぁ適当に考えてきたわ」
「気になるこうたと両思い?♪」
「ッ!!バッバカ!!そんなわけないでしょ!!!」
「まぁそうむきにならないでって♪」
「もう!!さっさとやって帰るわよ!」
「はいは〜い♪」
私をからかうテンションの高い北上を抑制し早速遊びを行うこととした

目を瞑り、呪文を唱えながら前に歩く
真っ暗闇を進んでいるようで怖い

「「いんぷさまいんぷさまわたしにたのしいあそびをおしえてください」」

・・・・・


「「いんぷさまいんぷさまわたしにたのしいあそびをおしえてください」」


・・・・・


「いんぷさまいんぷさまわたしにたのしいあそびをおしえてください」

・・・・・

ふぅ・・・こんなもんで良いだろう

「・・・ねぇ梓言ったでしょう?アホらしい・・・って」
そういい目を開ける
暫く目を閉じてたせいか眩しくて余り見えないが
目の前には謎の家屋があった

「ちょ、え?梓!!?」
周りを見渡すと北上がいない
それどころか少ししか山に入ってないはずなのに
まるで何十分歩いたかのような風景だ、人の気配が感じられない

「成功・・・しちゃったの・・・?」

_______今回の私の遊び相手はあなた?

っ!!

「誰!!」

視点を前に戻すと可愛らしいおかしな格好をした女の子が目の前にいた
何かのコスプレなのか悪魔の角、尻尾、羽がみえる

「あたし?あたしはインプのチスナ♪よろしくね♪」
そういって手を伸ばしてくる、握手を求めてるのだろうか?
私はその握手に応じて手を握った

「あの、突然で悪いんだけど・・・」
「何?」
彼女が首をかしげると応じて羽や尻尾がくねくねと動く
まるで生きているかのような

「あなたが『いんぷさま』?」
「むっふふ〜♪ここに来る人はみんなそう言うわ♪
 そう、私が『いんぷさま』よ♪」

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