後編

山の中腹あたりにある廃神社。その廃神社では少女と人外による快楽の宴が開かれていた。

「ふぁ…!ひぃぁ…!」
「ふふふ…まだ触っているだけじゃぞ。そんなに気持ちええかえ?」

雷獣は指先一つだけで少女の絹のような柔肌をなぞっていた。
ただし、ただなぞるだけでなく自身の生み出した電流も伴ってだ。
ひと撫でする度にピリピリとした痺れとともに快楽が流れ、同時にこそばゆい感覚にも襲われ少女は翻弄されるように声を漏らす。

「ほれ、もう一度指を這わせてやろう」

雷獣はそう言って少女の手から指を這わせる。
そこから腕、肩、首筋とゆっくりと這わせてゆく。
電流も時々強め、唐突な快楽を送りつけ少女の神経を蹂躙していく。

「かひぃ!?…くぅうん!!」

蹂躙されるたびに少女は体を痙攣させながら喘ぎ声をあげる。
雷獣はそんな少女の様子を楽しむようにゆっくりと指を這わせ続ける。

「ふふふ、指を這わせているだけじゃというのに、この先耐えられるのかのぉ?」

雷獣は一旦指を離し、少女を蹂躙するのをやめる。
少女は肩で息をするように呼吸を荒げていた。

「はぁはぁ…お、ねえ、さん」
「どうした?辛いかえ。じゃがまだ本番には程遠いのじゃぞ」
「まだ、すごく、なるのですか?」
「ああ、もっともっと良くしてやろう」

雷獣は少女の体を抱きかかえる。
触れられることで先ほどと同じピリピリとした快感が送り込まれる。
その快楽にビクンと震える少女。
その震える少女の顎に手を沿え、ゆっくりと唇を近づけ、口付けをする。
そこから舌を潜りこませていく。

「んぐ!?んんんんん!?」

少女の体が痙攣し、瞳が大きく開かれる。同時に接吻をされながら悲鳴に近い喘ぎ声をあげる。
少女は電流を纏った雷獣の舌を受け入れ、口内から電流を流されて内側から快楽神経を蹂躙されているのだ。
時間に数十秒ほどの接吻。しかし少女はまるで数時間もしていたような感覚に襲われていた。

「ぷはぁ!ふふふ…初々しい舌使いじゃ」
「あぁぁ…しゃ、き、よひ、も、ひゅ、ごい」
「どうじゃ?雷獣の接吻は、体の芯から痺れる快楽が伴うじゃろう」
「ふあい」

雷獣の電流に痺れ少女は舌足らずな返事をする。

「今のが内側の快楽じゃな。ただの接吻であれじゃ。これにさきの外からの快楽を足すと…どうなるじゃろうな?」

少女にとって、外側の快楽にしろ、内側の快楽にしろ、どっちもとんでもない快楽に違いない。
それを同時になんて、正気を保てるとは思えない。
快楽に翻弄された脳はそれを理解し、警鐘をならす。

「そ、んな…どっちも、だなんて…おかしくなっちゃう」
「ワシはそんなおかしくなったヌシがみたいのじゃ」

その言葉と同時に接吻を再開する。
再び内側からの快楽責めがはじまる。
そして今度は体に指を這わせ同時に電流を流していく。

「!?………!!!!!」

内と外、快楽の電流がつながり少女に絶大な快楽をもたらせる。
声にならない快楽に少女は体を震わせ、目を開き、涙を流していた。
すでに何度も達している少女の膣口からはだらだらと愛液が流れ、床にしみを作っていた。
しかし、雷獣はまだそこには触らない。それどころか感じやすい胸にもまだ触らない。
これほどの快楽を与えていても、雷獣にとってこれは愛撫であり、前戯ですらないのだ。
つまるところまだ本気で責めていない。

「ぷはぁ!どうじゃ内外同時の雷の責めは」
「ああ……ひぐ……」

少女は泣いていた。あまりにも強烈な快楽に脳が処理できず泣いてしまったのだ。
体を震わせながら、何故涙を流したのかもわからず、少女は泣いた。

「………」

雷獣は静かに待った。性交前の精神だったのなら、雷獣は罪悪感でこの場を再び去ろうとしただろう。
しかし、雷獣はただ静かに少女を見つめ、雷を抑えた手で静かに頭をなでる。
やがて、少女が落ち着きを取り戻したところで、雷獣は目線を合わせる。

「落ち着いたか?」

こくんと頷く少女。

「もう少し休憩するかえ?ワシはヌシを可愛がってやりとうだけで、泣かせたいわけでないでな」
「大丈夫です。怖いけど…その…」
「何じゃ?聞こえんかったぞ」

意地悪そうに微笑む雷獣は耳に手を当てるようにしてもう一度催促する。
かぁあっと顔が沸騰するような感覚に襲われる少女。
そして下を向いたままだんまりしてしまった。
その様子に雷獣は、はぁと息を吐いた。

「もしや、嫌われたかいのぉ?じゃったらココで止めにしたほうがええかのぉ?」

とわざとらしく声をだす。

「あ、いや、その・・・」

困り声で慌てる少女。

「気持ちよかったです。泣いちゃうくらい。だから続きをしてください!」

顔を真っ赤にして叫ぶ少女。

「あい。わかった!存分に愛でてやろう♪」

にんまりと笑う雷獣
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