あたしは今南居住区の南関所に向かって歩いている。
目的はギルドの依頼で散策をしているんですけど、正直に言ってこの地区って散策ポイント少ないんですよね〜。
それに一人で散策してもつまらないし、というわけでグランさんの所に行ってこの地区を案内してもらおうかな〜と思ってるです♪
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「着いた〜っと♪グランさんいるかな?
お〜いグランさーん!!」
「うん?おお、お前か。どうしたんだこんなところで?
たしか冒険者ギルドにいったんじゃなかったかな?」
「ええ、ギルドで冒険者登録を済ませてきたんですよ、そして今はギルドの依頼で街の散策をしているんです」
「ほぉーさっそく依頼を受けたのか。もうすぐあたりが暗くなるというのに随分働き者だな」
「まあお金があまり無いですからね、依頼料を早く貰いたいと思ってるんじゃないですかね」
などと話している途中でコリンは本来の目的を思い出した。
「それよりもグランさんにこれをお返ししますね」
そう言って取り出したのは街に入るときに渡された「客」と書かれたコインだった。
「もういらないのか?」
「ええ、一応身分を証明できるものが手に入りましたから依頼のついでに返してきてくれってフレイヤさんが」
「わかった。ならば受け取っておこう」
「はい、確かに返しましたよ。それとお願いがあるんですけど」
「なんだ?」
「もし手が空いているようならこの地区の案内をしてほしいんですけどいいですか?」
「ああいいぞ、もうすぐ夜勤の者と交代の時間だからな」
「ありがとうございます!」
コリンはグランの仕事が終わるまで待つことにした。
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時刻は6時、ようやく交代の時間がきたようだ。
「待たせたな、では案内をするからついて来い」
「よろしくお願いします」
「そうだなまずは・・・学校に行くか」
「学校ですか?」
「そうだ」
「あの学校って、何ですか?」
「・・・学校を知らんとは、まあいい歩きながら説明してやろう」
グランは学校について、説明を始めた。
学校というのは字の読み書きや計算などといった勉強をする場所であると。
一般常識はもちろん歴史から戦闘技術までいろんなものを学ぶことができる。
基本的に月謝料を払ってくれれば何歳でもどんな種族でも入学ができる。
入学をしたらまずは希望学科を決めること、学科は多種多様にあり例えば字の読み書きや計算ができない場合は初等学科とか、商売人になりたいけどやり方がわからないという場合は商い学科とか、エッチなことを知りたいという方にはエロ教養学科といったものもある。ちなみにエロ教養は保護者が認めれば子供でも入れる。
「・・・といった感じかな」
「へぇー学校ってなんか面白そうなところですね」
「面白いかどうかはわからんが街には必要な場所だな、と話しているうちにほら見えてきたぞ」
そこに見えたのはとても大きい建物だった。
正直領主の城より大きいのではと思えるほどに大きかった。
「大きいですねー」
「まあな、最初は字の読み書きくらいしか教えていなかったんだが、次第に住民からあれもこれも教えてほしいってお願いがあったらしくてな学科が増えるたびに増築していったらこれほどの大きさになったらしい」
と話しながら学校を眺めていたら正面玄関付近を掃き掃除をしているおじいさんが見えた。
「グランさんあの人先生って人ですか?」
「うん?・・・ああ、あれはこの学校の校長先生だよ」
「校長先生?」
「ああ、この学校で一番偉い人さ」
「何で偉い人が掃除なんてしてるんですか?」
「さあてね、私にもわからんよ、それよりもせっかくだから話でもしてみるか?」
「そうですね、これからお世話になるかもしれないですし、挨拶でもしておきましょう」
そういって二人は校長のもとに向かった。
「アレク校長。お久しぶりです」
「おお、グランではないか何年振りかな?」
「私が卒業したのは1年前ですよ、まだボケるには早いんじゃないんですかね」
「なあに軽い冗談だよ、ファファファファ・・・それはさておきそちらの可愛いお嬢さんはどちらさまかね?」
「ああ、こちらはコリンといって、現在ギルドの依頼で街の散策をしているそうです」
「ほお、あのギルドについに冒険者がやってきたのか、ならばこれからはまた依頼を出せるわけだな」
「はい、初めましてあたしコリンといいます。まだ冒険者になり立てですが頑張りますので依頼があればぜひお願いします」
「うむうむ、なかなか礼儀正しい娘じゃないか、そうだな依頼を頼みたくなったらすぐにでも行こうじゃないか」
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