フゥー……
もしやお客様かぇ?
カッ
よぉおいでなんし。耳かき処『あやかし屋』へようこそ。
本日ヌシ様のおともをさせていただく、ジョロウグモの葵(あおい)でありんす。
どうぞよしなに。
………
どうしたのかぇ?
わっちの顔に何かついてるかぇ?
なんでもない…とな。
おかしな人でありんす。
もしやわっちに見とれていたのかぇ。
だとすれば嬉しい限りでありんす。
これはうんとご奉仕させてもらわねば。
さあヌシ様こちらへ参られまし。
わっち特性の糸で作ったこの吊り椅子に座っておくんなし。
わっちは見てのとおり下半身が蜘蛛になっているゆえ、寝転がって耳かきというのは少々按配が悪いのでありんす。
ゆえにこうして寛げるようにわっちの糸を使って特性の椅子を作ったというわけでありんす。
確かこういう椅子のことを大陸(ジパングの外のこと)では「はんもっく」と呼ばれているとか。
まあともかく遠慮せずに座っておくんなし。
どうざんす?中々の座り心地でござんしょ?
気に入ったようで何よりでありんす。
さぁて、ヌシ様のご奉仕と参りんす。
ヌシ様…これよりお耳の垢を綺麗に取り除くゆえ、体の力を抜き、わっちに身を任せておくんなし。
あい。任せておくんなし。
まずは右耳から…しつれい。
これはなかなか…
はむっ
ふふっ…ごめんなし。ヌシ様の耳が美味にうつるゆえ…つい。
それにしても随分と可愛らしい声を出されて、感じてしまったかぇ?
ふふっ…すまぬ、すまぬ。
大丈夫、奉仕中はこのようなことはしんせん。
動かれて耳の膜を破いては一大事になりんす。
さぁ、じっとしておくんなし。
今からこの棒を用いて…
ヌシ様の穴に侵入させ…
コリコリとひっかきまわし…
奥の、そのまた奥まで…
何度でも、ねぶるように…
存分に楽しませてあげんす…
では、ゆきんす…
まずは入り口…
カリカリ カリカリ
ツツー
カリカリ カリカリ
ツツー
カリカリ カリカリ
ツツー
どうざんしょ?
優しくひっかき、ゆっくりと出て行くときの感触は?
ふふっ…気に召したようで。
しかし、ここばかりでは奥のほうが寂しいでござんしょ?
気づいておりんすか。
ヌシ様の瞳、さきほどから物欲しそうに潤ませてありんす。
ふふっ…このような生殺しはわっちの趣味ではありんせん。
ゆえにここからが本番。
そぉら…入ってゆく、入ってゆく。
奥に入れるたびにこそばゆい感覚が襲われるでござんしょ?
この穴は敏感ゆえ、わずかにでも触れようものなら、たちまち感じてしまうでありんす。
おお、おった、おった。
ヌシ様の硬くて立派なモノが…
今から存分になぶってやるゆえ、覚悟しんせ。
まず、根元からほぐし…
カリッ…カリッ…
コリッ…コリッ…
強くこすり…
ゾリッ…ゾリッ…
ゾリゾリ……
徐々にこすりはがし…
ベリッ…ベリッ…
ベリベリ……ッ!
ゆっくりと引いてゆく…
スス…スス……スー
おお、大きいのが取れんした。
見えるかえ?ヌシ様。
これがヌシ様の中から出てきたモノでありんす。
中々に立派な耳垢でありんしか。
おや?どうしたのかぇヌシ様?
そのように息も絶え絶えにして…
わっちはただ耳かきをしているだけでありんすのに。
もしや…わっちの声に興奮したかぇ?
それとも…穴を弄られる快感に身悶えたのかぇ?
ふふっ…両方とな。
最高の褒め言葉でありんす。
では、続けていくでありんす。
カリッ…カリッ…
コリッ…コリッ…
スス…スス……スー
ヌシ様はここが弱いでありんすか。
ふふっ…ビクビクと震えて可愛いでありんす。
ゾリッ…ゾリッ…
ゾリゾリ……
スス…スス……スー
ほれ、ほれ、強く責めたててあげんす。
ふふっ…ヌシ様、口からよだれが出てありんすよ。
ほれ、気をしっかり持つでありんす。
さぁ…仕上げと参りんす。
この綿毛を使って残りカスを取り除くでありんす。
シュルシュル…シュルルル…
シュルシュル…シュルルル…
気持ちいいでござんしょ。
強い刺激の後にこそばゆい綿毛で掃除する感覚…
これぞ至福のひと時と言えましょ。
さらにこうしてやれば…
スゥー……
フゥー……
ふふっ…どうざんす?大抵の者はこれで天にも昇る気持ちになるそうで…
ヌシ様はどうざんしょ?
…と、聞くまでもなさそうでありんす。
さぁ…今度は反対の耳をお貸しくだんせ。
こちらの耳も極楽へと導いてしんす。
ペロッ
ふふっ…あい、すまぬ。
脱力したヌシ様を見ていたらついつい…
どれどれ、中はどうなってるかぇ?
こちらも中々の汚れ具合でありんす。
今わっちが綺麗にしてあげんす。
カリッ…カリッ…
コリッ…コリッ…
ゾリッ…ゾリッ…
スス…スス……スー
カリッ…カリッ…
コリッ…コリッ
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