第二章 旅立ちの日記 (ほのぼの?)

 チュンチュチュン・・・
朝の鳥の鳴き声が響き渡る。

「う〜ん・・・朝か」

私は鳥の鳴き声で目を覚ました。
私はベットからでて櫛を使い、ぼさぼさになっている髪を整え紐で縛る。
着替えをすまし、井戸に向かうために部屋から出た。
外に向かう途中母が料理を作っているのが見えた。

「おはようございます、母さん」

「あらおはよう、今起きたの?」

「うん、今から井戸で顔を洗ってくるよ」

「寝ぼけて井戸に落ちないようにね」

「はいはい」

そしてわたしは井戸に向かった。
井戸から水をくみ上げ顔を洗う。

 バシャ、ゴシゴシ、バシャ、ゴシゴシ

朝のためかいつもより水がつめたくて私の眠気は一気に覚めた。
家に戻るとちょうど朝食ができており、父もすでにいた。

「あら、おかえりちょうどできたところよ、さあ座って座って」

「うん」

そういわれて私は席に着いた。

「おはようございます、父さん」

「ああ、おはよう」

「それじゃいただきましょうか」

そういって三人で朝食を食べ始めた。
今日の朝食はトーストとサラダとハムエッグだ。
朝食を食べ終えた後。

「フレイヤ、今日が旅立ちの日だったな」

「はい」

「いまさら止めても意味はないから止めはしないが、これだけは絶対に守ってくれ、かならず生きてこの村に戻ってくると約束してくれ」

「・・・わかりました。絶対に生きてこの村に戻ってきます」

「よし約束したぞ、絶対に忘れるなよ」

「はい」(心配性だな)

「それとフレイヤにプレゼントがある、受け取ってくれ」
そういってだしてきたのは銅の剣・皮の鎧・皮の盾・皮の靴といった装備一式とアイテムバッグと回復薬とわずかなお金だった。

「これは・・・」

「フレイヤのために用意しておいたんだよ」

「だけどこんなに受け取るわけには」

「なにいってるんだい。親としてはこれくらいさせておくれよ」

「それに今のフレイヤの装備はもうボロボロじゃないか、お金だって働いたお金は家にいれたり、本を買うのに使ってほとんどないだろ」

「ウッ、それをいわれると・・」

「気にせずに持っていきなさい私たちにはこれくらいしかしてあげられないんだから」

「母さん、父さん・・ありがとう」

「さあそれら装備したら村の皆に挨拶してきなさい」

「はい!」

そういって私は装備一式を抱えて部屋に戻っていった。

 数分後・・・

 ガチャ ドタドタ・・・・

「おまたせどうかな似合ってるかな」

「ああよく似合ってるよ」

「本当に私たちも苦労したかいがあったてもんだよ」

「それじゃ私は村の皆に挨拶してくる」

そういって私は駆け出していた。
近所のおばさん、道具屋のお兄さん、村の子供達などいろんな人たちに挨拶をして回った。
そして今私は村長の家の前にいる。
なんだか少し緊張しているように感じた。
だがここで戸惑ってもしょうがないと腹をくくり、意を決してドアに手をかける。

「失礼します」

「おおフレイヤか、待っておったぞ」

「遅いじゃないかフレイヤ」

「遅刻は感心しないな」

「団長にリサ!?どうしてここに?」

「なにヌシに渡すものがあるといって待っておったんじゃよ」

「渡すものですか?」

「そうだ。フレイヤ今までの自警団の任ご苦労だった。本日を持って除隊とするがお前に餞別をやろうと思ってな。これだ」

「これは?」

「自警団でのお前の功績を記したものだ、これがあれば冒険者として登録することも可能だろう」

「ありがとうございます」

「あたいからはこれだよ」

「これは!?リサが大事にしてたお守りじゃないか」

「うん、あたいがプレゼントできるものってこれくらいしかなくて、それには皮膚を硬化する魔法が掛けられてるんだって、だからいざという時には役に立つはずだよ」

「ありがとう、大事にするよ」

「最後にワシじゃな、ホレ通行証じゃこれがあれば大都市エリエールに入ることができるじゃろう」

「ありがとうございます」

「なに礼には及ばんよ、5年前にヌシと約束をしたから果たしたまでのこと、これから先はワシらも手助けすることはできん、あとはヌシが自分で道を切り開くしかあるまい。ヌシの旅がイイものであるよう祈っておるぞ」

「お前の剣術はどこにいっても通用するものになってるはずだが、決して慢心はするなよ慢心は油断を生み、隙を作る。そして剣術に終わりはないということを覚えておけ」

「あたいに勝ったんだから、その辺の雑魚に負けたらゆるさないかんね」

「はい。ありがとうございます。これよりヴァル=フレイヤはオステカの村を離れ、冒険者を目指します。そして生きてこの村に戻ると誓います」

「うむ、さあいきなさい」

「はい」

村長の家から出ると村の皆が
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