ズダダダダダダダダダ・・・・・・
ネル「隊長〜、なんか後方から砂煙が見えますよ〜」
セレスト「あれは、恐らくはホルンの巻き上げてる砂煙でしょう」
のほほんとした会話に冷静に受け答えをしているこの二人は中堅部隊の隊長と副隊長だったりする。
ホルン「伝令ー!!!」
セレストの言ったとおり伝令に来たのはホルンだった。
凄い勢いで走り、その足で蹴り上げる砂煙は完璧に後ろの視界が消えてしまうほどにもくもくとあがっていた。
ズザーーーーー!!!
ホルン「伝令を伝えに参りました!」
セレスト達の手前で急ブレーキをして、ビシッと敬礼をするホルン。
セレスト「・・・」
ホルン「あれ?なんでそんなに砂まみれになっているんですか?」
セレスト「自分の胸に手を当てて考えなさい」
言われるがまま胸に手を当てるホルン。
しかし、本当に心当たりが無いのか、頭からクエスチョンマークが飛び交っていた。
セレスト「は〜、もういいです。それより伝令は何ですか?」
ホルン「は、はい!えーと伝令!・・・でん・・・れい・・・」
セレスト「どうしましたか?早く言いなさい」
ホルン「えーと、そのー、伝令・・・忘れました!」
ビシッと敬礼して伝えられた言葉はその場を凍りつかせるには十分な言葉であった。
ネル「相変わらず物覚えが悪いんだね〜ホルンちゃんって」
のほほんとした言葉が聞こえたが誰も反応しない。
セレスト「・・・お前、お前という奴は・・・」
セレストの怒気を孕んだ言葉とその後ろからゴゴゴゴゴという効果音が出そうな雰囲気にホルンは完璧に涙目になっていた。
そんなときだった。
ネル「あっまた誰か来たよ〜」
セレスト「何?」
後方から再び人影が見え始めた。
セレスト「今度は三人か?」
カリン「伝令!」
コリン「伝令!」
マリン「で、伝令!」
三姉妹「伝令だー!(です!)」
後ろからやってきたのはホルンの忘れ癖を心配して送られた三姉妹だった。
セレスト「お前達は、フレイヤ先生の」
カリン「おう、姉貴の仲間だ」
コリン「ところで伝令は伝わっていますか?」
セレスト「いや、このバカがど忘れしたせいで聞いていない」
マリン「ご、ごめんなさい」
カリン「いやいや、なんでお前が謝るの?」
ホルン「そうだよ、マリンちゃんが気にすることじゃないさ」
セレスト「そうだな、むしろホルンお前が謝るんだ!」
ホルン「ご、ごめんなさい、ごめんなさい!!!」
コリン「それよりも伝令ですが」
セレスト「ああ、いったい何なんだ?」
コリン「伝令内容は・・・」
コリン説明中・・・
セレスト「なるほど、しかし危険な賭けだ」
カリン「大丈夫だって、姉貴なら絶対成功させるって」
コリン「伝令は伝えたので私達は戻りますがホルンさんは残ってくださいね」
ホルン「えっ?何で?」
マリン「で、伝令ができなかった罰として、潔く散って来いってフレイヤお姉ちゃんが」
ホルン「そ、そんな〜!!!」
セレスト「わかった、私が責任を持ってその任にあたろう」
ホルン「それってさっきの作戦のことだけだよね?決して私を散らせようってことじゃないよね?」
セレスト「各自戦闘態勢を取れ!もう間もなく前線部隊がやってくるはずだ!我々は前線部隊を援護して戦線を維持をするのが役目だ!心して掛かれ!!!」
中堅部隊全員「おおおおおおお!!!!!」
ホルン「無視しないでよ〜!!!」
ネル「隊長〜前線部隊が来たよー!」
セレスト「よし!いくぞ!!!」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
前線部隊
べル「皆頑張ってください。あともう少しで中堅部隊と合流できます!」
走りながら必死に鼓舞をするべル。
クー「だけどさすがに疲れてきたよ」
フィー「へろへろだにゃ」
レナ「その割にはまだまだ動けるんだから大丈夫だぴょん」
疲れたといいながら頑張って走る三バカもといワートリオ。
レイティア「走れー!足を止めれば確実にやられる。意地でも中堅部隊まで走るんだ!!!」
右翼部隊全員「おおおおお!!!!」
右翼部隊はレイティアの鼓舞で必死に走っていた。
チャチャ「疲れたアルー、誰かおんぶしてほしいアルー、もしおんぶしてくれたら後で私が直々に遊んであげるね」
男子K「よっしゃー隊長どうぞ俺の背中に」
男子M「バカやろーてめえはもうヘロヘロじゃねえか、ここは俺に任せておけ!」
男子N「いやいや君も引っ込みたまえ、そんな小さな体ではおんぶなどできまいて」
セリーナ「みんな欲望丸出しだね。というかそんなに遊びたいなら私が遊んであげるのに」
左翼部隊はやはり欲望丸出しで逃げていた。
必死に逃げているがやはり人間と魔物
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