人気が少ない雨の降る街道、この街道を傘もささずに走っている剣客が居た。
「まいったわ〜、急に雨が降るやなんてついてへんわ〜」
関西風の方言を使い、ずぶ濡れになって走っていたのは皆様ご存知の御巫友華だった。
彼女は次に向かう大きな街を目指して街道を進んでいたのだが突然雨に降られたため現在ずぶ濡れになりながら走っているというわけだ。
「う〜やばいわ〜、こんなに濡れてしもうたら風邪ひいてまうがな〜」
濡れて寒くなってきたのか、体を震わせていた時だった。
「う〜、ん?・・・なんやろあれ?・・・人?」
友華の視界の先に人影らしきものが見えたのでそれが何なのか目を凝らしてよーく見て見ると。
「やっぱ人やな?せやけどなんであないなとこで傘もささずに突っ立てるんやろうか?う〜ん・・・まっええか。お〜い!あんさんそないなとこで何やっとんや!」
友華の声にその人影は反応して友華のほうを見る。
友華は段々とその人影に近づき、次第にどのような人物なのかがはっきり見えてきていた。
「あ、あんさん、おなごがこないなところで傘もささずにどうしたんや?その様子やとだいぶ前から雨に当たってたようやな」
そのおなごは傘をさしていなかったためか、体も着物もずぶ濡れになっていた。
「・・・こんにちわ(にこっ)」
そのおなごは心配している友華の気持ちを特に気にするでもなく普通に挨拶の言葉をかけてきた。
「あっどうもこんにちわや・・・・・・ってなんでやねん!」
その対応に思わず突っ込みを入れる友華。
「・・・???」
「あんさん、わてはあんさんの心配をして声をかけたんやで〜。それやのにそれの返答をするどころか普通にこんにちわ(にこっ)ってどないやの!」
「・・・にんげんはまずであったら、あいさつをするものだってきいたから」
「まあ、たしかにそうなやけど・・・・・・って今あんさんなんてゆうたんや?」
「???あいさつをするもの???」
「ちゃうちゃう、その前や」
「にんげんはまずであったら?」
この発言に友華の脳内で緊急警報が発令していた。
「ま、まさかやと思うんやけど、あんさん、魔物なんか?」
「・・・・・・(にこり)」
「ほなさいなら〜!!!」
友華はとりあえずこの場は脱出するべきだとその魔物であろうおなごを通り過ぎて逃げようとした時だった。
ガシッ ビタン!!!
「!!!!!!!???」
唐突に友華の顔が地面とこんにちわをしていてその衝撃に友華はじたばたと無言で叫び転がりまわっている。
なにをするんやと大声で文句を言おうと振り返った時だった。
水色の粘体が友華の足をしっかりと捕まえていた。
「・・・にげちゃ、だめ(にこっ)」
「ま、まさか、このまんまわてのことを犯してまおうとか思うてへんよな(汗)」
「・・・・・・(にこっ)」
「させへんわ!!!」
友華は以前、稲荷の小春に教わった通りに頭の中で火のイメージを浮かべて
それが爆発を起こすイメージに変えたところで指をパチンと鳴らした。
すると女子の足元付近に小さい火が現れると同時にボンっと小さい音を立てて爆発を起こしていた。
その小さな爆発のおかげで友華の拘束は解かれた。
しかし女子も逃がすまいと新たに体から粘体を出して触手に変えて友華を捕らえようとする。
「くっ!?」
友華は和道十文字に手をかけて一気に抜き放った。
一瞬にして触手の群れは切って落とされ、地面に落ちて水に戻っていった。
「!!!?・・・い、いたい(うるうる)」
「うっ!そないな目で見るんやないで〜、罪悪感が湧いてまうやないか(汗)」
おなごが痛みに瞳をうるうるさせて友華を見るので友華が自分は悪くないはずなのに何故か罪悪感が生まれてくるので非常に困っていた。
「・・・やっぱり、にんげんはまものがきらいですか?(うるうる)」
「・・・う〜(汗)別に嫌いなわけやあらへんで〜、ただなわての場合今までがほぼ強引に襲われてきたわけがあったさかいにちょっとした拒否反応ちゅうのかな?それがほぼ条件反射で出てしまってるだけなんや、せやからそない悲しそうな顔せんといてや、堪忍やから」
「・・・(ぐすり)・・・(ふるふる)・・・はい(にこっ)」
そのあまりに可愛い笑顔に友華は顔が赤くなっていた。
(あ、あかん、めっちゃかわいいんやけど、ど、どないしたらええんやろうか)
「・・・おねがい、してもいいですか?」
「お、お願い?」
「・・・(こくり)さっきはとつぜんおそったことをあやまります。ごめんなさい(ぺこり)」
「いやまあ〜あやまってくれるんやったらなんも問題あらへんて」
「・・・それでおねがい、なんですけど・・・」
「・・・・・・」
「・・・わたしとエッチしてくれませんか?」
「
[3]
次へ
ページ移動[1
2 3 4 5]
[7]
TOP [9]
目次[0]
投票 [*]
感想[#]
メール登録