「たしかこっちであってたよね?う〜、一人で行動したことないから不安だよ〜」
マリンはフレイヤに言われたとおりに西工業地区にきて、地図と睨めっこをしながらキョロキョロしていた。
無理もない、今までマリンはカリンやコリンと一緒に行動をすることがあっても、一人で行動をするということはしたことがなかったのだ。
つまりこれがマリンにとって初めて自分で行動をする機会なのだ。
「え〜と今いるのが、ここだから・・・・・・どこからいこう・・・」
そして自分で考えて行動をするのもこれが初めてだったりする。
今まではカリンとコリンが中心となって動いていて、マリンはそれに合わせて動くという消極的な行動しかしてこなかった。
だから自分の意思を持つということがなかなかできず、自分で考えて行動をするのは超がつくほど苦手なのだ。
「と、とりあえずは・・・観光品工房街に、行ってみようかな・・・」
そしてマリンは地図と睨めっこをしながら観光品工房街に向かった。
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観光品工房街。
ここは街で売られる観光品を作る場所。
ここで作られる観光品は人気が高くすぐに売切れてしまうほどだ。
主に人気が高いのは次の三つだ。
ダラララララララララララララララララララ、バン!!
エリエール観光品人気の品ベストスリー!!!!
第三位 御守り
この御守りは御守りの本場ジパングからやってきた稲荷とその旦那さんが作っているもので、肌身離さずに持っていると効能があるという口コミが広がり人気の品物となっている。
効能は、商売繁盛、恋愛成就、健康安全、縁結び等など様々なものがあります。
特に恋愛成就や縁結びは人気が高く、予約を入れなければ買えないくらい売れる。(主に買いに来るのは女の人(魔物)ばかりだが)
第二位 ガラス細工
観光品で美術的なもので人気があるのはガラス細工。
人気の秘密はなんといってもその情熱的なデザイン。
このガラス細工を作っているのはイグニスと契約したガラス職人だ。
イグニスが放つ炎を使い旦那がガラスを加工していくその姿はまさに情熱的な姿と呼ぶにふさわしい。
この夫婦だからこそ出せる作品だと断言できる。
第一位 お菓子
堂々の第一位はフェアリー達が作るお菓子である。
観光品用のお菓子はもちろん市販のお菓子も作っているため知名度も高く、エリエールに来たらまず絶対にお土産用に買われるのは当たり前の観光品だ。
フェアリーたちの工房には約200人規模でフェアリーが働いているため通称妖精の工房と呼ばれている。
窓からのぞけばフェアリーたちがせっせと働いているのがよく見える。
ちなみにのぞきは禁止です。
「ふーん、この観光品工房街は、こういうところなんだ」
そういってどこから持ってきたのかパンフレットを眺めて、感想を漏らしていた。
あたりもだいぶ暗くなってきているが、それでも工房の灯はまだ消えておらずあっちこっちから作業音が聞こえる。
中には歌いながら作業をしているところもあるようだ。
「と、とりあえずここに何があるのかはわかったし、次の場所に行こうかな」
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日用品工房街。
ここは市民が使う日用品を作る場所。
食器各種はもちろん、文房具に紙、イスやテーブルなどなど我々の生活には欠かせないものが日々ここで作られている。
良質なものはわざわざ他国から注文が来るほどでたとえば他国の王族御用達の良質な紙や羽ペンなども作っていたりする。
ダラララララララララララララララララララ、バン!!!
エリエール日用品職人ベストスリー!!!
第三位 たんす職人のアパッチ
たんす職人のアパッチ、たんす作りにかけては彼の右に出るものがいないというほどに優れたたんす職人である。
この道三十年のベテランであり、この日用品工房街ではかなりの古株だ。
彼は人望も厚く、義理人情を重んじる親分肌な人間である。
その姿はまさに職人の鏡と言われるほどに威風堂々としている。
第二位 ゼッテル職人のシャーロット
ゼッテル職人のシャーロットといえば世界中の王族、学者などのお偉いさん関係によく知られているほどのゼッテル職人である。
ゼッテルとは植物を紙に加工したものの名前。
ゼッテルの生産は技術力が必要で、一人前になるには三年はかかるといわれているが、彼女はたった一年で習得して自分の工房を持つまでになった。
しかし、一人で生産するにはあまりに注文が多すぎて、てんてこまいなため彼女は弟子を取って、少しでも生産力アップを目指している。
第一位 オールマイティな職人ミス・レベッカ
ミス・レベッカはドワーフであり、この日用品工房街で唯一の魔物であ
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