とある歌姫の簡単な歌詞制作術講座幸せ風味

「直接対談の機会を与えてもらいました作詞家を目指すものです。旧魔王時代から歌姫の代名詞と名高いセイレーン族であり現魔物娘の中で歴代最高の歌声持つといわれ歌詞制作もされるコートアルフのトップ歌手のお一人の貴方にお聞きします。私は貴方のような素晴らしい歌声は持ちあわせていません……それでもあなたたちのようになるにはどうしたらいいのでしょうか? 歌はダメでも歌詞だけでもどうしても書きたいんです……」

 「うーん歌声は僕には難しい問題だな
 僕は歌声には恵まれていたけど昔は歌詞制作がからっきしでね
 そんな当時の僕ても歌詞がかけたとっておきの歌詞制作術なら教えられるけど
 当然できは保証はできないただ書くこと自体の入門としてはこれ以上最適なものはないと僕は思うけどね」

 「でも難しいんじゃ……私は歌詞制作のセンスが全くないんです……」

 「うんわかるよ僕も最初はそうだったさ
 だから長年歌詞の制作はあきらめていたけどでも僕はこれで書くこと自体はできるようになった
 ます素晴らしいものを書く前に最低限かけないなら前提さえクリアしていないからね
 まずそう言い前に最低限の前提をクリアしてからそれを判断してみたらどうだい?」

 「そんな魔法みたいな歌詞制作術なんてあるんですか? 私は有名どころからマイナーなものまで沢山のいろんな歌詞制作の本を読んでもよくわからなくて何冊も読んでダメな私が……」

 「それは大丈夫さ
 なんたって僕はこの方法に出会うまでまともな歌詞を形になんてできなかったんだから
 これは独特な言葉は使っているけど小難しい言葉や用語は一切ないからね」

 「そんなバカな……歌詞制作には多くの専門知識と用語を理解して成り立つものじゃ……」

 「うんうん僕もこれを知るまではそう思い込んでいたよ
 これは僕が知る限り一番簡単で難易度が低い歌詞制作術
 信じられないならこれで話はおしまいだね
 流石に僕では生まれ持った歌声はどうしようもないし教えられるのはこれくらいだよ

 「わかりました……お願いします……ぜひ教えてください……」

 「ふふ信じられないって顔しているね
 わかったいいよ
 ただ言っておくけどこれは僕が知る限り合わせて五つ存在する歌詞制作術の一つ
 これは入門編いわば上巻で誰でも歌詞を書くという感覚と方法をつかむための物であるから形にはなっても素晴らしいものになるかは保証できない
 それでもいいかい?」

 「お願いします。私はどうしても歌詞だけでいいので書きたいのです」

 「わかったよ
 できる限りわかりやすくするように努めよう
 ます基本は伸ばすか断言する
 この二つを覚えて理解してほしい」

 「それはいったいどういう意味ですか?」

 「もう質問が少し早いよ質問は少し聞いていたからだよ」

 「失礼しました」

 「では続けるね
 断言するまでは伸ばす歌詞を重ね断言する歌詞で意図的に 方向に聞く側の感情をすり替えるつまり確定する
 例えば幼馴染に対する愛をうたう歌詞

君が僕の特別になった日 伸ばす
君は王女様でお姫様で女神様 伸ばす
でももう君はいない 断言
だから僕は歌う 伸ばす
精いっぱいの愛の歌を 伸ばす
次に君に出合える日まで 断言
それがいつかわからないけど 伸ばす
僕は歌い続ける 断言 
ただ愛の歌を 伸ばす
ただ愛の歌を 伸ばす
君に届くまで 断言
歌よ響け旋律よ 伸ばす
君のもとへ 伸ばす
君にいる世界まで 断言
僕の大事だった幼馴染 伸ばす
特別な君 伸ばす
もういない君 断言

 こんな感じに伸ばす断言を織りませて定期的に断言につなげることでいったん聞く側の感情をフレーズとして確定させてから伸ばす歌詞につなぐことの繰り返しが歌詞の基本的な仕組みだからだよ
 断言してそこまでて聞く側の感情をフレーズとして確定させることで聞く側もどこまでが響くフレースがわかりやすくなり断言したところで次の歌詞が来るとおのずと期待させることができるからようはいったん切るような歌詞が断言で伸ばす歌詞が言葉を響かせたい歌詞というわけさ
 この二つの繰り返しで大体の歌詞は作れる」

 「そんな簡単な方法で歌詞が作れるわけが……私がどれだけ歌詞のことで頭を――」

 「まあまあ落ち着いて僕に騙されたと思ってて作ってみたまえ
 きけば君は素人はいえ作品の書き手なんだろ?」

 「一応小説を書いています」

 「だったら作品を書く気分でやってみてから否定しても遅くはないと思うよ
 それに仮にうまくいかなくてもここまで簡単に説明されれは君だって上手くいくかもしれないと思えるはずだから小難しい言葉や用語て固められた教本で歌詞の制作を試みるよりもはるかに歌詞制作に希望が持てるはずだよ
 これて君も歌詞制作者のスタ
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