おまけ

 ※ベッドルームでの一幕です。エロメインですがエロさはおまけ程度です。







 天蓋付のベッドなど、自分の人生で見る機会が在るとは思わなかった。
 僅かな灯火が揺れる中、仄暗い空間から橙に切り取られた彼女と居る空間を見回してそう考える。
 此処は一体、何処なのだろうか。

 「ここは万魔殿(パンデモニウム)の一角の、一室の、そのまた一部の時間です」

 背もたれにした枕はマットレス同様自分を深く、柔らかく受け止めている。
 彼女はその状態の俺に馬乗りになっていた。
 今の俺は、柔らかい釘と柔らかい台に固定された標本のようですらある。

 「【デモパレス32】へのご契約、ありがとうございます♪……ここが本日ご紹介の目玉、ベッドルームです
#9829;」

 彼女が俺の胸板に密着してくる。
 ひしゃげた胸の柔らかさと肉感に意識を持って行かれそうになるが彼女の深紅の瞳がそれを許さない。
 
 「当ベッドルームの最大の特徴はズバリ『性欲増進』。特殊加工を施されたワーシープの毛を使っています」

 ワーシープについては聞いた事がある。
 その毛皮は強制的ともいえる安眠効果があり、大変重宝されている高級素材だとか。
 しかしそれでは二人でベッドインしても安眠するだけではなかろうか。

 「そう、思われるでしょう?……でも、ほら」

 そういって彼女は適当なところからシーツの一部を手繰り寄せる。
 鼻元に持ってこられた際に鼻腔に入った香りに俺は一瞬ボーッとしてしまう。

 「眠くならないでしょう?代わりに少し何も考えられなかったでしょう?」

 彼女は優しく俺の頬を撫でると、そのまま首筋に舌を這わせてくる。
 それだけで半勃ち状態であった俺の陰茎が硬度を増してきた。
 
 「これ、は――――」

 「この素材は少々特殊でして。男性の精液、女性の愛液、その他体液を吸うとお互いを昂ぶらせる匂いを発散するんです。勿論元がワーシープの体毛ですので若干の睡眠を誘いますが――――」

 次の瞬間、俺の股間に何かが巻き付いてきた。
 芯を備えた柔らかさを持つ、何やら長い器官のようだ。
 その先の尖った部分が陰嚢(いんのう)を転がしている。

 「そんな気に、ならないでしょう?」
 
 次の瞬間、彼女は臀部を俺の方に向けて倒れこんだ。
 最低限度の衣類で隠された部分が目の前に放り出される。
 
 「私、もう我慢できません
#9829;だから――――いただきまーす
#9829;」

 唐突に音が消えたように感じた。
 気がつくと天蓋部分を上に見たまま動けなかったのだ。
 何やら股間が強烈な吸入を受けているような感覚があったのでそれを頼りに意識を集中する。

 結果、しなければ良かったと後悔した。

 「あああああああああああっ
#9829;
#9829;
#9829;
#9829;」

 獣じみた咆哮が漸く鼓膜に届く。
 これが――自分の声だと気付くのに然程時間は掛からなかった。
 
 「じゅぅ
#9829;ずず
#9829;ぢゅうううぅぅぅ
#9829;
#9829;」

 より強い吸い上げを食らった瞬間、視界が真っ白になる。
 圧からの開放感。
 快楽の果てに欲望を吐き出した解放感。
 ペニスから何億もの命を放出する、生命としての達成感が綯い交ぜ(ないまぜ)になる。

 「……ぷはっ。あぁ、何て美味しいのでしょう
#9829;これが真さんの味……
#9829;」

 尿道に残っていた一滴すら吸出し、彼女は恍惚した声を上げる。
 起き上がった上体は背中側しか見れないが、腰付近から生えている黒翼と鎖の巻きついた尻尾が嬉しそうに震えていた。
 脱力した俺が漸く首だけ持ち上げると、丁度尻尾が目の前にある体勢となる。
 俺はおもむろに彼女の尻尾に手を伸ばした。

 「ひゃんっ!……もう、尻尾は敏感なんですよ?いきなり触っちゃ駄目、です」
 
 先端の細いくびれ部分を細かく擦る。
 口調は非難する内容だったが、態度はその限りではなさそうである。
 少女のような不満顔でこちらを振り返る姿に、若干悪戯心が芽生えてきた。
 少し時間を置いたから回復したし、こちらから攻めても良いだろう。
 俺は陰茎を扱くように指で輪っかを作るとそのまま前後に動かした。

 「ちょっ、本当に、あ
#9829;怒り、ます、よ!?」

 敏感な部分を攻められると流石に弱いのか、尻を突き出す形で突っ伏していく舞の姿が酷く艶かしい。
 左右に揺れる尻の動きは、まるでもっとして欲しいとねだっているようだった。

 「伊嘉瀬さん……すっげぇエロいです」

 尻尾を擦り続けていると、彼女の身体のある一点に目に入った。
 履いている水着の色が濃くなっている。
 水着の吸水量を超えているのか、愛液が蜜
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