討伐失敗

森の中の一本道

昔、商業用に広く作られた道だが森の中にあるため常にうす暗く、今では所々雑草が生え始めている

オークが出没するようになってから、あまり使われなくなった為だろう

その道は谷になっており、両脇は急な坂になっているため、開拓するのは難しい

襲う側からすれば木の陰に隠れて、坂を駆け下りて行商人に奇襲を仕掛けるには絶好なスポットだろう


そんな道に俺は立っている

つい最近にもオークの目撃が確認されているため、群れが移動したってことはないだろう

さて、どうしたものか
正直、オークを探すのも面倒だ

とりあえず、歩くことにするk・・・


「エェーーーイ!!!」
っ!?
ドゴォン!!

かわいらしい声に続いて響く重い鈍器のインパクト音

上からの鈍器を反射と本能で避け、顔をあげれば一匹のオーク

「アレ?避けちゃった、スゴーイ!!」
「貴様が商人を襲っているっていうオークか?」
「えっ?ああ、お兄ちゃん、私たちを退治しに来たんだね?」
「貴様らの討伐以来が出ている。覚悟しろ!」
「えへへ―♪強がっちゃっても無駄だよーだ!」
「強がっている、だと?」
「お兄ちゃんもイ・ジ・メ・テ・欲しいんでしょお?アタシ、分かっちゃうんだぁ♪だ・か・ら・安心してね。みんなでやさしくイジメテあげるからさぁ」

オークの顔が赤く染まってきている
口調からしても明らかに発情しているのが分かる

「相手の実力も測れないと、この世界では生きていけないことを教えてやるよ」
「気持ちよすぎて壊れちゃうくらいの快感、教えてア・ゲ・ル」

剣に手をかけた瞬間、周りの草むらから一斉にオーク達が飛び出してくる
前方から飛び出してきたのを避けるため、後方に飛んだところ、すでに後方に控えてたオーク達に抱え込まれる

「ッな!?」

「つっかまえた〜♪」

手が伸び、大量の手が俺を掴んできた

「離せ!!」

大回転切り!!

囲まれた時の常套手段
剣に宿した魔力を回転切りと同時に解放させる

「そんなことさせないよ!」

オーク達の手は意外にも俺の体をがっちりと掴み、回転しようとする体を強引に止めてしまった

「うっぐ!」

体勢を崩して倒れ、俺はあっという間に10匹以上のオークに取り押さえられた

こうなったら魔法で薙ぎ払うしか・・・

「メギナ・レデ・ルテア・カr(燃え盛る地獄の業火よ、その火力をもって全てを灰塵へとk)」

「魔法唱えようとしちゃだぁーめ! ん・・・」
チュプ・・・・クチュ・・・・んっ・・・・ジュルルッ・・・

俺の上に跨っていたオークが口を重ねて詠唱がとぎれる
詠唱で口を開けていたせいで、そのままオークの舌が口の中へ入ってくる
頭では危険な状況であることは分かっていたが、だんだんと意識がうすれてオークの舌を受け入れてしまう

「もぅ、今逃げようとしたね!?」
「そんな悪い子には罰を与えなきゃね!!」

ギューーーーーーーーーーーーっ!!!!

「がぁ!?、ぐわぁぁあああ!!!」
全身に抱きついているオーク達が一斉に腕に力を入れたのだった

ミシッ、ミシッ・・・

体が悲鳴を上げている

「ああああああぁぁぁぁあああ!!!!!!」

「どぉ? 反省した? ボウヤ」
「私たちは誇り高き魔族だってことを理解してくれたかな?」
「それに、君は今搾取される側にいるんだよぉ?そこん所もちゃんと分からせてあげないとね」

「う・・・」


「こんな剣いらないよねぇ〜、だって君はもっと立派な剣を持ってるんでしょ?」
「どぉ?私たちの体、気持ちいいでしょ?これからいっぱい良いことしてあげるからね」
「でもぉ、逃げようともがいたり、痛いことしたら、わかるよねぇ〜」
「君はぁ、もぅ、あたし達のおもちゃなんだからぁ、良い子にちまちょうねぇ」
「あたし達の体が、忘れられない位に調教してあ・げ・る」


クスクスクスクス


オーク達は俺の体力が完全に尽きるのを待っているらしい
大量のオークに抱きつかれるだけならまだしも、オークの汗に微量に含まれる強い媚薬の成分が体を蝕んでいるのが辛い
頭が濃い靄がかかったのかのようにぼやけて、上手く思考が纏まらない


「そろそろかなぁ?」
「まだね、あともうちょっとだわ」
「今夜が楽しみね」
「えぇ、こんな男なかなか来ないからね」

全身に抱きついて拘束するオークの体がムチムチしていることが気になり始めた
容姿もその力からは考えられないがかなり幼く、かわいらしい
しかし頭の耳と尻尾を見る限り、改めて相手が魔族であることを思い知る
どのオークも好色そうな眼でこちらを見ている
でもなぜだろう
すごく愛おしく見えてくる

「そろそろ、ね」
「早くお持ち帰りしちゃおう!」
「あぁん、もう我慢できない!!」
「わ、私も!!」
「あ、
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