「ね〜え〜、ガディー、ひーまー、暇ったら暇ったら暇だよぅ!」
「いい加減うるさいぞロッコ! だったら少しは手伝いやがれ!」
口答えするなんてガディーの癖に生意気だ!
こんなスクラップの山で鉄くず集めなんて仕事を、
このロッコ様がするわけないんだよぅ。
「こんなことしてないでさ〜、オートマトンちゃん探しに行こうよぅ」
ああ、オートマトン、今は失われた古代技術の遺産によって作られたゴーレム。
機械いじりが三度の飯より好きなあたしたちグレムリンにとってあこがれの存在。
これをいじらずしてグレムリンに生まれた意味があるか、いや無い!
「そいつを探しに、お前が噂で聞いただけっていう、不確かな情報で無理に遠くの遺跡に出向いて見りゃ、そこはとっくに掘りつくされてすっからかんだったじゃねえか!」
「あー、なぜか急に耳鳴りがして何も聞こえないよぅ」
天才ロッコ様にも失敗はあるのだ、エロい人は言いました。
カガクノハッテンニギセイハツキモノデースっと。
「そこまでの旅費で財布もすっからかんだ、しばらく遠出はできねぇ、我慢しとけ!」
「やだぃ、やだぃ、一分一秒でも早くオートマトンちゃんをいじりたいんだよぅ!」
オートマトンちゃんを見つけたら、
思考回路がショート寸前になるようなアヘアヘなプログラムをチキチキ流し込んで、
全身各所に童貞なんぞ三擦り半でドッピュンしちゃうような、
ぬるぬるでぐちょぐちょなエロエロ機能を山盛りつけて、
最強最淫のゴーレムに作り変えてやるんだよぅ。
「だめったらだめだ、無い袖は振れないの!」
「ブーブー、男だったら甲斐性見せろよぅ、こんなこともあろうかと、とか言いながらお金出してくれたらカッコいいよぅ」
「そのセリフ、お前が言う側じゃね? じゃああれだ、お前の大事にしてるガラクタを売ってくりゃ少しはましになるぞ」
「んな!? あたしの偉大な発明になんてこと言うんだよぅ! あたしの発明がなけりゃ何にもできない癖に、このへっぽこ盗掘屋!」
「こ、この! ……へン! 偉大な発明ね、あめ玉数個で貸してくれるような、やっすい発明品で助かるよ!」
「ムッキー! なにさ! へっぽこガディー! へっぽこへっぽこへっぽこーーー!!!」
「うるっせぇ! へっぽこしか言えねえのか! ならてめぇはポンコツロッコだ! このポンコツ! ポンコツポンコツ!」
「ぐぬぬぬぬ…………」
「ぐぎぎぎぎ…………」
「「ヤロウぶち犯してやる!!!!!」」
もう許さない! 今日という今日は徹底的に立場の違いをわからせてやるんだよぅ!
「バトルパック展開! ぼっこぼこにしてやんよぅ!」
フハハハハー、見よ! これが自慢の発明品が詰まったバックパックだ!
伸びるメカニカルなアーム! 自在に動く浮遊砲台! ジェット噴射で空も飛ぶ!
すごいぞー! かっこいいぞー!
「しゃらくせえ! ごてごてしてりゃ勝てると思うなよ!」
ふっふっふ、そうは言うけどあいつが持っている武器は、
見た限りあたしが貸してあげた光の粒子剣が一本だけ、
あれでどこまでできるか見ものだよぅ。
あ、言うまでもなく、あたしたちの武器は魔界銀の特性がいい感じにブレンドされた非殺傷武器なので安心です、実際安心です、インダストリの勝利なんだよぅ!
「いけよぅ! オートビット!」
まずは牽制だ、頼むぞ浮遊砲台たち!
さあガディー、簡単に終わってくれるなよぅ?
「甘いぞロッコ! 踏み込みが足りん!」
ふぅむ、浮遊砲台が弾を撃つ前に、光の剣で砲台をすべて切り払って見せるとは、
やるようになったな、ガディー!
……ところで砲台に踏み込みって関係あるのかよぅ?
「これならどうだ! ロッコファイヤー!!!」
アームの一つに持たせた火炎放射器だ。
これは切り払えまい、真っ黒焦げだーがががー!
「ム? ライトバリアー!」
んな!? 剣の光が盾みたいになって炎を防いだよぅ!?
「なんだよぅそれ、そんな機能つけてないよぅ?」
「ふふん、光を薄く展開できるように改造したのさ、こんなこともあろうかと、な」
「ぐぬわぁ〜、ガディーの癖に! それはあたしが言うべきセリフなんだよぅ!」
「さっき俺にこう言えって言わなかったか?」
「うるさ〜い! 耳鳴りがして聞こえないよぅ! アームハンマーを食らえー!」
「近接戦とはな、だが、やはり踏み込みが足りん!」
バカな!? しっかりと重量の載っているはずの機械腕の一撃だぞ!
質量自体は乏しい光の剣でなんでこうもあっさり受け流せるんだよぅ!?
あ、あれ? 本当にやるようになったよぅ、
まさか勝てないなんて、無いよね?
「おのれ! おのれおのれおのれおのれおのれおのれおのれおのれおのれー! なんで
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