Dead or Alive

第六話


目の前まで尻尾が迫ると、ハッとして横に転げるように避けた。

間一髪で避けた俺だが、その衝撃波は凄まじく、結構飛ばされてしまった。それでも縁際まではいかなかったけど。

「つつつ…」

「ほう…我の金縛りを解いたか…中々面白い」

マジで殺すつもりだこいつ!

「どうした?動きが止まっているぞ」

今度は横から襲ってきた尻尾を伏せて避けて、盾を長弓に変形させる。

「『アロー』!」

こいつは鋭い矢だ、勿論殺傷能力は高い。

そいつを思い切り放ったが、カンという甲高い音と共に弾かれてしまった。もっと魔力を込めるべきか?

「はっ、なにをしているのだ?」

スゥとドラゴンが息を吸うのを確認した俺は嫌な予感がビンビンしたのでその場から急いで離れた。

次の瞬間、俺のいた場所は紅蓮の炎に包まれた。

ってこいつ炎まで吐けるのか!?

「ほう…ではこれでどうだ?」

今度はなにをしてくるかと思えば背中に生えている剛毛を逆立ててそこが目に見えるほど帯電させ始めやがった!

「ほれ避けて見せろ」

野太い叫び声が鼓膜を突き破るかと思うほど放たれ、同時に紫電が背中から雨のように当たり一帯に降り注ぎ始めた。

「無差別かよ!」

急いで弓から盾に変形させ、落雷を防ぎながらドラゴンに近づいた。幸い、これを撃っている間は動けないみたいだ。

さらに近すぎると落雷が堕ちてこないことも分かった。

そのまま剣を両手で持ち、鱗と鱗の隙間を狙って振り上げた。

「はぁ!」

ギィィン!と金属音が響き、その音量と手から伝わってくる痺れに思わず剣を手放してしまった。

そして、それを見逃すほどこいつは馬鹿ではなかった。

俺の隙と見るや否や右手を振り上げ、地面をえ抉るほど強いパンチを放ってきた。幸い剣は一緒に飛ばされて近くに落ちていた。

拾う前に魔力をなるべく込めて矢を放つ、がまた弾かれた。

「えぇい!」

次はどうしよう…突きならばどうだろうか?

「それで終わりか!」

巨大なドラゴンの胴体が俺目掛けて倒れこんできた。

受けるなんて変なことはせずに後ろに跳んで回避して、すぐにドラゴンの頭に乗って思い切り頭を突く。

「グギャァァァァァ!」

っとこれは効いたか!

でもその慢心がいけなかった。ドラゴンは悲鳴を上げながら頭を振り、俺を石柱まで振り飛ばした。

ズドン!と大きい音がして、俺は背中に金属バットで殴られたような痛みが走った。

幸い骨は折れてないが、皹が入ったかもしれない。

グイッと回復薬を飲み、体力を回復させて再びドラゴンに向く。

「さっきのは中々に痛かったぞ?」

「そりゃどうも…」

相手をよく観察しつつ俺はドラゴンの周りを回り始めた。

こっちの行動を見ているようで、中々攻撃してこなかった。

さぁてどうすっかな…様子見をするだけじゃ埒が明かないし…よし。

俺はドラゴンに向かって左右に大きく蛇行していった。

「ほう…」

ドン!ドン!と牽制するようにドラゴンが火球を放った。

ったく、こっちがうって出たからってこのやろう余裕だな!

「てぇぇぇい!」

頭目掛けて跳躍する。こうなりゃ特攻だ。

さっきは突きが効いた、だから剣を逆手で掴んで振りかぶる!

「甘い!」

「ガッ!?」

クソッ!腕で叩き落された!

「もっと賢いやつかと思えば…とんだ見当違いだな」

こっちが立つまで待ってくれるなんてな…ほんとに甘すぎだぜ。

「ハッ余裕だな…」

「もうよい、飽いた。死ぬが良い」

「っ!」

ブン!と猛烈な勢いで振りぬかれた尻尾に対応できず、石柱に叩きつけられた。

ギリギリで盾を石柱の方に向けて衝撃をいくらか緩和できたとはいえ…盾が埋まっちまったって…ヤベェ!

「抜けん!」

グイグイ引っ張ってもまったく動かん!ピッタリはまってしまったみたいだ!

ズン、ズンと死神が近づいてくる音が聞こえてくる。

ええい!必殺!

「何だその魔法は?」

「へへっ…こいつは見たことがないみたいだな…」

俺は右手に込めた魔法…閃光と強烈な爆音を封した光の玉…スタングレネードだ。

「ふん!今更なにをしようが!」

ドラゴンが翼をはためかせ、飛び上がった。俺に突撃するつもりだろう。

どうも鎖はあの塔からドラゴンを逃さないようにするだけで、ある程度の自由はあるみたいだ。

だがそんなことはどうだっていい、重要なことじゃない。

「くらえ!『スタンボム』!」

ドラゴンの目の前で炸裂させるように調整して魔法を放つ。

「!?」

これは中心部は熱いが、外にいくほど急激に冷えるためダメージ自体はないはずだ。

「キシャァァァァァ!?」

っし!塔の外に落ちていった。

ジャラジャラと鎖が流れるように落ちていき、ピンと張った。だが
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