一夜明け、馬車の中。
シロは未だ、隅っこで体育座りをしたまま。
「ははっ・・・はははっ・・・」
危ない意味しか持たない引き笑いを零す様になったことくらいしか、変化なし。
自身の惨状が相当堪えたらしい。
「シロー。むにー」
「あひゃは・・・ひゃは・・・」
「むににー・・・ダメだこりゃ」
伝家の宝刀、ほっぺた引っ張り療法も効果なし。
となると、残された方法は。
「・・・・・・ぎゅっ」
「あひっ!」
ズボンの上から、握る。
瞬く間に硬度を増していく、股間。
「今度は普通に、優しくしてやるから。な?」
「・・・はい」
インキュバスの性欲には、抗えない。
最もシンプルで、最も効果的な、シロを立ち直らせる、新たな方法。
それが、確立された。
娯楽都市シャルクを一頻り楽しんだ二人。
この街であったことを思い返してみる。
「お酒に酔っておかしくなって、娼館の3Pでおかしくなって、
コスプレでおかしくなって・・・」
「もしかしなくても、ヤってばっかだったな。普通じゃない感じに」
「僕もそれしか出てきません。ただ、やっぱり最大の変化は、
僕が完全にインキュバスになったってことですね」
「いつなってもおかしくなかったけどな。あれだけ精が出て、魔力ブチ込まれたし。
娼館の時の相手がサキュバスだった、ってことが大きかったか?」
「かも、しれませんね。サキュバス種は総じて、魔物娘の中でも、魔力の保有量が多く、
それを流し込む力も大きいと聞いたことがあります。とはいえ、殆どは
エトナさんから貰ったものですけど」
「だろうな。・・・んじゃ、とりあえず次の街まで二、三戦するか!」
「(寧ろこっちの方からお願いしたい位だけど・・・)
いやその、したいですけどまだ本調子じゃ・・・」
「欲望には従順になれ! そりゃーっ!」
「うわーっ!?」
インキュバスなりたてのシロは、まだまだ固さが取れないが、
一つの壁を乗り越え、これからは加速度的に、インキュバスらしくなっていくだろう。
期待するエトナと、精神と肉体を一致させることが急務となったシロ。
愛し合う二人を乗せ、馬車はゆっくりと、次の街へと歩み出した。
「とりあえずフェラで湿らすか。ほら、楽にしろ」
(敵わないなぁ・・・敵わなくても、いいけど・・・
hearts;)
その日の夜。
街を出てからずっと交わり続けていたが、遂にシロが力尽きた。
「もう・・・動けません・・・」
「お疲れ。それじゃ、アタシのおっぱいで遊ぶか」
精力は問題ないが、体力が足りない。
疲れ切るまでした後は、エトナがシロの玉袋を揉んだり、シロがエトナの乳を吸ったりと、
絶頂を促すのではなく、ゆるゆると疲れを抜きつつ、余った性欲を満たす時間。
「んー・・・ちゅぱっ、ちゅー・・・・」
「うんうん。ちゃんと子供らしくもなれよー。好きなだけしゃぶっていいからなー」
生まれてすぐに教団に引き取られ、抜け出した後は一人暮らし。
愛情を受けずに育ったシロは、女性の象徴である、乳房に執着心を持っている。
他、太ももや二の腕等、柔らかい部分に触れていることを好む。
性欲は増加したが、性的嗜好は変わっていない。
エトナは、どちらかが眠りにつくまで、静かにシロを受け入れる。
片方の手で陰嚢を撫でるように揉んでいる時、もう片方の手は大体、頭に添えられている。
柔らかで癖の無い髪を手櫛で梳いたり、時折匂いを嗅いだり。
「綺麗だよな。これ、どうやってんだ?」
「んちゅっ。普通に洗って、よく拭いて乾かして、香油つけてるだけです。
エトナさんも、ちゃんと手入れすればいいと思うんですけど」
「言っといてなんだが、面倒臭ぇ」
「それじゃ、今度からは僕にやらせて下さい。それで、ポニーテールにして下さい。
きっと、もっと素敵になると思うんで」
「・・・うん、頼んだ」
ピロートークを交わしながら、夜は更けてゆく。
この二人の間に、邪魔など・・・
「・・・んっ?」
「えっ?」
あった。
「・・・何か聞こえたな。ちょっと待ってろ。外見てくる」
「はい、気を付けて下さいね」
身なりを整え、僅かに開けたドアの隙間から、外の様子を窺う。
聞こえてくる音が大きくなるごとに迫る影がいくつか。
この辺りは木が生い茂っている場所、そして、この時間帯。
そんな中、来る輩といえば。
「ここを通りたかったら、金出しな!」
当然の如く、夜盗の類。
数は3人、手に持っているのはナイフ。
「・・・・・・あぁうん、知ってた」
溜息をつきながら、扉を開ける。
二人の時間を邪魔されたエトナは怒り心頭。
だが、シロは基本的に暴力を嫌っている。
なら、手短に、かつ与える傷は最小限に追い払う事に・・・
「お、姉ちゃんいい乳してんじゃん?」
「
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