ファーリル「じゃあリエンちゃんが戻ってきたところで、後編スタート!」
―――――『オン・エル・バトル!』――――――
フィーネ「さあ!みなさんお待ちかね!
『オン・エル・バトル!』の時間がやってまいりました!
エル執事とゲストが毎回お題を変えてバトルするよ!」
リエン「…?」
ユリア「『私も参加するの?』だそうです。」
ファーリル「うん、リエンちゃんにも参加してもらうけど、ちょっと待っててね。」
リエン「(コクン)」
フィーネ「確か今日のお題は『力比べ』だったよね。」
リラ「私は、腕力なら、少しは自信がある。」
エル「わたくしも、軍の中では一番とはいきませんが、
そこそこ力がある方でございます。」
フィーネ「じゃあまず準備運動がてらに二人で腕相撲してみてね。」
リラ「腕相撲?わかった。」
エル「わたくしは、見た目は華奢と言われますが、問題ありません。
遠慮なく力をお出し下さって構いませんよ。」
机の上に肘をついて、右手を組む。
リラ「エルさんの手、やっぱり女性みたいな手触り。」
エル「手入れなどは特にしていないのですが…」
フィーネ「じゃあ、レディー、ファイト!」
リラ「とぅ…!」
エル「はいっ…!」
ぐぐぐぐぐぐ……
リエン「……」
ユリア「大分互角のようですね。」
カーター「いや、二人ともまだ少し相手に対して遠慮している。」
リエン「?」
カーター「ちょっと本気を出してもらいましょうか。」
二人の着地予想地点に画鋲を設置
二人『!!!!』
ギリギリギリギリギリッ…!!
画鋲設置により、二人の表情から余裕が消え
必死の形相をしている。
フィーネ「まさに背水の陣…」
ファーリル「あ、危ない!ストップ、ストップ!わかったよ!
二人は単純な力比べなら互角みたいだ。」
リエン「(安堵)」
エル「お見苦しいところをお見せいたしました。」
リラ「いや…、兵法と言うのは、こういうものだって、身をもって知った。」
ファーリル「じゃあ、改めて本番の対決と行こう。
全員ちょっと移動するからついてきてね。」
エル「今回も移動するのでございますか?」
ファーリル「放送室だとちょっと狭いからね。」
そんなわけで、全員で食堂に移動した。
ファーリル「じゃあ、フィーネ。台本渡したから後よろしく。」
フィーネ「え、あ、うん。じゃあエル執事とリラさんは
そこにあるアクリル板を頭上で平らにしてくれる?」
リラ「こう?」
エル「何かを乗せるのでしょうか?」
フィーネ「今回の対決はズバリ、『荷物持ち』!
リエンさんにはユリアさんと一緒にリラさんの上に
色々なものを載せていって下さい。」
リエン「…?」
ユリア「載せてほしいものがあれば、お申し付け下さい♪」
フィーネ「エル執事の方は私が担当します!」
エル「お手柔らかにお願い致します…」
フィーネ「その他の人たちも、勝手にどんどん載せてくれて結構です。
制限時間は20分。載せた物の合計重量が多かった方の勝ちです!」
キリュウ「あっしらも参加していいので?」
ニシカ「っていうか流れ的に半強制参加ですかね。」
フェムノス「…まあいい。俺も付き合うとしよう。」
ファーリル「そんなわけで、早速試合開始。」
こうして、各人はあちらこちらに重そうなものを取りに行った。
リエン「…(スッ)」
ユリア「六法全書ですね。確かに安定して重そうです。台車に乗せて運びましょう。」
ニシカ「このパソコン、結構重そうですよね。」
キリュウ「いや、あっしはあのテレビが重そうとみやした!」
ニシカ「一応両方運んでおきますか。あ、兵士さん、手伝ってくれるんですか!?」
フェムノス「リエン。何か手伝うことはないか?」
リエン「(コクン)」
フェムノス「武器庫か…、なるほどな。」
ユリア「分かるんですね、フェムノスさん。」
フェムノス「まあな。」
リエン「…(リイィン♪)」
フェデリカ「いようリラ!久しぶりだな。」
リラ「フェデリカ、いたんだ。」
フェデリカ「記念すべき一個目はこの斧で決まりだな!」
ゴトッ
リラ「ありがとう。」
フェデリカ「がんばれよ!リラなら百人乗っても大丈夫さ!」
リラ「私は、物置じゃない。」
マティルダ「エル様の執事姿…、まことに麗しいです!」
エル「お世辞は結構です。マティルダお嬢様も
何かお載せになられては如何でしょうか?」
マティルダ「キャー!エル様のお嬢様って言われた!
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