注意!今回の話は某手ごわいシミュレーションゲームの影響を非常に強くうけています。よって意味不明な表現が多くあるかもしれませんので予めご容赦を。
この話はルピナス河の戦いの翌日から始まります。
私ユリアは戦闘に参加していないこともあって、
疲れを残すことなく目が覚めました。
その上、一緒の幕舎で過ごしているエルさんはまだ起きていません。
エルさんより早く起きたのは今日が初めてです。
「う〜ん…、どうやらエルさんの先を越せたみたいですね。
せっかくですので、寝顔を拝見してみましょうか♪」
意外なことに、出会ってからもうすぐ3年になるというのに
エルさんの寝顔は今まで一度も見たことがありません。
だってエルさん寝るのは遅いのに、起きるのは誰よりも早くて…
しかも
ザッ
「―!」
むくり
「―ん、ああユリアさん、もう起きてたんですか?」
「ええ…」
こうして靴を履いた音を立てただけでも、
潜入したステルス兵士を発見したような効果音と共に起きてしまうのです。
難易度は非常に高いと言わざるをえません…
これなら寝首を掻かれる心配はありませんが、
日常生活ではかえって不便じゃないかと思います。
「せっかくエルさんの寝顔が見れると思いましたのに。」
「…危ないところでした。」
「いいじゃないですかエルさん。寝顔の一つくらい減るものじゃないですよね。」
「それマティルダにも言われたことがあるんですけど…」
エルさんは寝顔に何かトラウマでもあるのでしょうか?
「さて、いつものように軽いトレーニングでも…」
「あ、エルさん。今朝はひとつお願いがあるんです。」
「お願い、ですか?」
とりあえず私とエルさんは幕舎の外に出ました。
「エルさん、突然ですが少々剣の相手をしてもらえますでしょうか?」
「剣の相手を!?ユリアさんとですか?」
「やはり私では不足でしたか。」
「いえ、そのようなことはありませんが、なぜユリアさんが剣を?」
「私の身を守る術は主に光魔法ですが、それが使えなくなったときに備えて
こうして護身術程度でもいいので剣の使い方をと。」
「その考えは結構だと思います。ですが…
ユリアさんはそういったことはあまり考えず。戦いは俺に任せていただければ。」
「でも…エルさんが危険な戦いをしているのに、私が遠くで見ているだけなんて…」
エルさんに守られてばかりいるわけにはいきません。
これからは私もエルさんを守ります!
「そうですね、ではまずユリアさんの動きとかを分析したいので
そこにある木製の訓練剣で俺に打ち掛かってみてください。」
「わかりました。」
実は私、エルさんに内緒で独学で剣の特訓をしていたんですよ。
でも、やっぱりある程度慣れてくると実力を見てもらいたくなりますよね。
エンジェルの剣術では付け焼刃かもしれませんが。
「いきます…」
私は意識を前ではなく自分の身体に集中させる。
そして…
シュバッ!
「!?」
カァン!!
「あうっ!?」
なんとうことでしょう…
私の持っていた木剣は一瞬で弾き飛ばされてしまいました。
やはり力の差は歴然です。
「大丈夫でしたか?」
「ええ、やはり私の腕前はまだまだですね。」
「ユリアさん、もしかして俺に内緒で俺の戦い方の真似をしていませんか?」
「あら、ばれちゃいましたか。」
「正直俺は恐ろしく思いましたよ…。
ユリアさんが一瞬で間合いを詰めてくるもんですから、
反射的に武器を弾き飛ばしてしまいました。申し訳ありません。」
「へ?それって…」
「恐らく、相手が私でなければ一本とれてた可能性もあります。
しかし、今の戦い方は非常に危ないです。
なにしろ相手の懐に飛び込むのですから、かわされた時のリスクがおおきいのです。」
「でもエルさんはどうしてそのような戦い方を?」
「私の場合は戟ですから間合いに少し余裕があります。
それに、かわされて懐に飛び込まれた時の対策も怠っていません。」
「そうですか…、やはり私はこの戦い方をやめるべきでしょうか?」
「うーん、決して無駄ではないと思います。
しかし、まずは普通の戦い方を身につけましょう。俺が一から教ますので。」
「は、はい!お願いします!」
こうして半刻程度、私はエルさんから剣術を学びました。
ちゃらりらりら〜♪
【ユリアとエルの支援レベルが「C」になった!】
「ん?今なんか変なモノローグが?」
「なんでしょうね?」
何だか今までより一層エルさんと仲良くなれた気がします。
私としてはとても嬉しいです。
さて、朝の運動が終わったら朝食を食べて簡単な会議をします。
当分は敵の残党などに気を配りつつ先行する第四軍団に追いつくことにします。
今日からまた、ひたす
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