彼は敬虔なる信者である。
神を信じ、魔物を許さない者。
彼は、毎日の地域奉仕として清掃活動を欠かさない。
しかし、そんな聖人然とした彼にも裏の顔がある。
それは、種付けおじさんの顔だ。
まだ被害報告もなく、誰にも知られていない姿だ。
だが無理もない。
なんと、種付けおじさんと自称しながらも性交経験がないのだ。
しかも純情。
純愛を好むせいか、お付き合いもしたことがない。
なるほど、童貞を拗らせるワケだ。
町の自警団様が知る由も無い。
でも、種付けおじさんに変化する瞬間というものは、一体どうやって自覚するのだろうか。
一つにその特性が挙げられるだろう。
実は、彼は多重人格者であり、ザッピングのように意識が切り替わるそうなのだ。
だから、種付けおじさんとして動いている時の記憶はなく、記憶がトんだ事から推測して、今日はここで変身したと感取するしかないので、毎日、人の話を盗み聞きするクセが付いてしまった。
もしも、この丕愆が許されるのであれば何不自由なく生きていられただろう。
しかし、神は不羈になる事を許さず、また、救済されない。
彼は神を糾弾する事に決めた。
どのようにして、神に抗うのか。
それは愚問というものだが、聴きたいのならば言わねばなるまい。
それは……。
「魔物とセックスだ!」
そういう事だ。
彼を二重人格者として産んだ事を後悔せよ。
衣を華麗に脱ぎ捨てて、鬱蒼とした森の中に消えていった。
それから何時間も森を彷徨い続けた。
一体、 今はどこで一日のどの時間帯なのか、ほとほと知る術はない。
こうして迷っている内にも、歩くたびに揺れる狸の玉袋のような大きさのモノと馬のようなイチモツは我慢できないのか、空腹の狼のようにガマン汁をたらしている。
それは、フェロモンにも似た淫臭を漂わせ、その匂いに反応するように、森が騒がしく騒めき始めた。
(全てが女に見えてくる)
どこにもぶつけられない性欲は、二股に分かれた木の幹さえも煽情的に映ってしまう。
なんて嘆かわしい、と歎声を漏らしながらも、どこからやって来るか分からない女性の事を考えてビンビンとさせていた。
引き締まるくらいパンパンな玉袋は、もう揺れもしない。
前傾姿勢になって、モンスターすらも犯す気概が感じられる。
そんな彼の前に、シクシクと泣いている女がいた。
#20701;
#20701;とした川のような澄んだ声で、よく見れば瑰麗な人ではないか。
どのような身分なのか分からないため、無暗に手を出して捕まっては意味がない。
そう考えた彼は、その場を去ることにした。
襲う気など、人格が変わろうと毛頭なかったのだ。
しかし、その影は凄まじい動きを見せた。
影に潜り込むようにして、地面に溶け込んでしまったのだ。
これには、彼も思わず身構えて辺りを見渡した。
(どこだ)
木の陰や木の葉の中。
更には、茂みの中から小枝の下まで。
あれはきっと、魔物に違いあるまい。
そう踏んだ彼は、あの瞬間を思い出す。
それは、地面に吸い込まれるように消えていった人影が、どこに移動したかだ。
そうなれば。
水面から飛び出す音が地面より彼に向けて飛んでくる。
だが、そこには彼の姿はない。
魔物は困惑しているようで、キョロキョロと目線を巡らしていた。
ガバッ、と風を切る音が魔物の上でした。
仰ぐとそこには彼の姿が。
だらしなく垂れた魅惑のワガママお腹が、モノの変形する瞬間をスローモーションで再生するように形を変えながら迫っていた。
「食らえ!必殺……スクリューハリケーンミキサー挿入!」
空中で身を美しく翻し、足首を掴んで高速回転しながら魔物に突っ込んでいく。
しかし、この技には欠点がある。
それは、このまま受け止められずに不時着すれば、間違いなく陰茎折症を引き起こす危険性があった。
もはや、露骨とも云える見え見えの弱点を突かないはずがない。
魔物に屈する前に己の無力さに頓挫するとは、なんと虚しい最後だろうか。
だが、これで終わるはずもない。
相手は魔物である。
「うおぉぉぉお!!!」
ブスリッ。
なんと、なんと。
マンぐり返しによって、彼の偉大なる技を見事、完封してみせたのだ。
ぬるぷぷぷっ、と差し込まれた男根は、魔物の無限ヒダ地獄に包み込まれるように吸い付かれ、無数の舌に囲まれたようにトロトロな膣内では、軽い膣内パニックによって肉棒が躍り狂って肉壁を叩き回っていた。
そんな彼は、既にイキそうであった。
童貞にこの刺激は強すぎたのだ。
いくら前戯いらずの淫乱メス汁まみれ童貞専用便器のような相手でも、未体験ほど恐ろしい快感を発明するものはない。
童貞
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