欲求

 私は森の中を彷徨っていた。
 薬草を取りに潜り込んだのが最初だ。
 そこから段段、鬱蒼としてくる森の表情に戸惑いつつも、早く見つけて帰宅しなければならないと勇気を出して歩き進めていた。
 日が当たらないため、じめじめとしていて地面に足が取られ易く、靴が抜けそうなほどだ。
 そんな時、ふと足元に目をやると、木の葉が地面のこぶに乗ったままこちらにやって来るのを見た。
 泥をかき分けて落ち葉が迫ってくる姿は異常で、心臓のバクバクが止まらなかった。
 逼迫した状況の中、それはついに姿を現した。

 「うわぁ
#8252;」

 泥から這い上がって来た“それ”は、飛び出した勢いで私を押し倒して、全身に覆い被さる。
 ヌメヌメとしてじっとりとした肌触り、光り輝く結晶、溶けた身体。
 これは正しく魔物である。
 私は跨がれたままのため、魔物から噴き出す体液がドロドロと顔に垂れ落ちてきて、その度に視界や口を塞がれた。 
 しかし、その体はヒンヤリとしているので、乳首や耳などに掛かる毎に股間が跳ね上がり、悶々とした感情が脳みそへと迫り上がって来て、鼻息が荒々しくなってくるのを感じた。
 背中は不安定なドロのベッドで、前身は不確定な身体をした変温性のモヤモヤする肉体を持つ魔物に胴体を包まれているため、どこからが境目で、どこから逃げ出せるか見当もつかない。
 もはや隠すつもりもないチンポが執拗に主張し始め、魔物の身体に押し返されながらそれの秘部へと必死になって入ろうとしている。
 私は何を考えているのだろうか。
 魔物と交合するなんてどうかしている。
 そうは思いつつも、やはり欲望には中々勝てないのが人間のサガというもので、魔物がゆっくりと身体を足の方へとずらし、ズボンを脱がすその手を拒むことは出来なかった。
 だが、憚るつもりがなくても、意識に反して愚息は反り返り、ズボンに引っかかって中々下げられない。
 魔物は顔をあそこに近づけ、おっとりとした表情をしながらも興味深そうに顔を赤らめて、今か今かと待ちわびる獣の弋猟のように、心の炯眼で待ちわびている。
 何とも言えない面貌に思わず肉棒が振れて、ズボンが下がるのと同時に魔物の頬を怒張したチン棒が殴り抜けた。
 頬までも蕩けて柔らかい魔物は、その逞しさに恍惚とした笑みにも似た表情を浮かべて、舌なめずりをした。
 その瞬間、背筋に電撃が走る。
 そのイヤらしい顔に一筋の唾液らしい液体が垂れたのだ。
 その妖艶な表情といい、形をとどめていないが為にだらしなさがよく伝わる、熟れた人間の女性のような包容力がまた、その艶っぽさを醸し出していた。
 魔物はジーッ、と眺め続けたままで、一向に何もしてこない。
 私はそれを意識しだした途端、急にじれったさを覚え始めたが、どうも上体を起こせない。
 肩に違和感があり、急に顔を上げると不意に唇を奪われた。

 「ん〜っ!」

 窒息するのではないだろうか、という不安を抱きながら、歯の裏側を舐められたり舌を吸われたりして気分が最高潮に達すると、股間で待ち構えていた魔物がオチンポを咥え出して、気持ち良さが上限を突破してしまい、何も考えられないくらい沸騰した頭では、ただ、魔物にされるがままである。
 口に溜め込まれた唾液によって、チンコがふやかされると、私は息子が溶けてしまったかのような勘違いを起こしてしまい、接吻が終わるのと同時に思わず下を確認してしまう程であった。
 不意打ちによって、頭上で構えていた何かが確認できていなかったが、改めて見てみるとそれは、同種族であろう魔物であった。
 いや、全く同じ容姿をした同じ魔物で、何から何まで一緒だ。
 それに気づいた次の瞬間、異様な興奮を覚えた。
 全身を凌辱される快感に目覚めたのかもしれない。
 しかし、それを差し引いても、魔物のフェラは凄まじいものだった。

 「ジュルルジュルジュル…ジュッポジュッポ…ヴュッ
#8252;
#8252;……ズロロロロッ
#8252;
#8252;」

 激しいバキュームフェラによって、陰茎が根元から抜き取られてしまう錯覚をしてしまいそうなくらい激しく揺さぶられ、小さく喘がされた。
 静寂を破って森に響き渡る爆音は、頭の上にいる魔物の分身以外に聞かれていないと思うと、余計に意識してしまって、私のオス肉は一回り大きく膨れ上がって、尿道に堰が出来たのを感じ、もうすぐ、その湛えられた多くの子種が出口を求めて放出される事を脳内で漠然と再生された。
 それを察知したフェラをしている魔物は、急にその動きを緩めて、荏苒と時が流れるように感じる。
 ところがゆっくりにされたにも関わらず、その快楽に負けてしまった私は小さな力に抗えず、敗北感を感じながら射精をさせられた。
 脱力感のある射精に、男としての沽券を奪わ
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