親魔物領に属する森を、今日も柔らかな朝の陽ざしが包み込む。
「ん……」
森の少し開けたところに建てられた小さな小屋。一人の少年がベッドの上で小さなうめき声をあげて、目を覚ました。
「ん……しょ……」
かけ毛布の中で小さく伸びをしてみる少年。年のころは10代に入って間もなく、というところだろうか。栗色の髪の毛に、穏やかな色を湛えた瞳が、中性的な初々しさを見たものに感じさせられる美少年である。
「あ……」
少年はあることに気づいてしまった。途端に、彼の頬は可愛らしい桜色いっぱいに染まる。
金髪の美少女が、少年の華奢な体に抱き着いたまま眠りこけている。それだけならまだいい。彼の未熟ながらも、元気に朝勃ちしている肉棒が、少女の体に密着してしまっているのだ。
「お、お姉ちゃん……」
「ん……ユストさん……」
恥じらうユストの呼びかけにゆっくりと反応する少女。
彼女もまた、人間とは思えないほど端正で清純な雰囲気をまとった、美少女だった。
事実彼女は人間ではない。
シェミリは「エンジェル」――下位とはいえ神の一族の一員として数えられるべき存在なのだ。
「ユストさん……♪」
「あっ、そこ、だめ――」
目を覚ますや否や、パジャマ越しに少年の幼い肉棒を撫で上げるシェミリ。
腰からじんわりと広がる快感に、ユストは思わず声を漏らした。
「今日も元気です……♪」
「あ、ああ……」
パジャマの隙間から手を潜り込ませて、早くも先走りを垂らし始めた逸物を優しく愛撫する。
少女の髪の毛から漂う甘い香りと、ふにふにと密着する柔らかな体の感触も合わさって、少年はなすがままになっていた。
「ちゅ……」
「むぐっ……」
少女の薄い唇が、少年のそれに吸いついた。少年も負けじとキスに応じて、舌を絡め合う。
少年と少女がお互いの唇を貪る音と、少女が未熟な肉棒をしごき、穏やかにいたぶる音。二つの湿っぽい音が小さな小屋の中に響く。
「ひゃっ、そんな、先っぽ……」
「ふふ……逃げちゃだめですよ……♪」
あまりに心地よい快楽に、ユストは思わず腰を引いて逃れようとする。
だがシェミリは腰にしっかりと手を回して、ユストの逸物をなおも愛し続けた。
「うあ、お姉ちゃん……!」
切ない嬌声をあげて天使の肩に抱き着くユスト。
「気持ちよくなったらいつでも出していいですからね。いっぱい漏らして、すっきりしましょう♪」
シェミリに耳元で囁かれて、彼の肉棒がピクリと反応する。その棒の表面を、天使の指はなおも艶めかしく這い回る。
「くふ……ううん……」
少しでも長い間楽しみたい少年は、シェミリの手の中で果てるのを堪えようとする。
だが、精通を迎えたのも、ほんの半年前ばかりの少年のペニスが、愛しい女性の手淫を耐え続けられるはずも無かった。
「あっ、お姉ちゃん、で、でる……!」
悲鳴にも似た声と同時に、少年は天使のひたすらに淫らで、そして優しい愛撫に屈していた。
ウインナーのような少年のペニスから、ぴゅるぴゅると白い欲望が吐き出され、少女の手を汚す。
「あ……あ……!」
シェミリは一滴も残さないと言わんばかりに、射精中のペニスの先端をなおもいたぶり、甘い快感を送り続けた。
「あぅ……」
毛布の中で最高の射精感を味わった少年の体は、腰が抜けてふにゃふにゃになってしまう。
シェミリはうつろな彼の目に、自分の手のひらの中に溜まった精液を見せ付けると、そのままちゅるりと飲み干してしまった。
「おはようございます、ユストさん。気持ちよかったですか?」
文字通り天使のような笑顔で尋ねてくるシェミリに、ユストは再び赤面してしまう。
「気持ち良かった……ありがとう、お姉ちゃん」
シェミリは嬉しそうに良かった、と言うと、おもむろに身を起こしてベッドから立ち上がった。
「それじゃあ、朝ご飯を作りますね。今日はユストさんの好きなオムレツですよ♪」
天使の愛らしさに心を奪われた少年は射精の余韻に浸ったまま、部屋を後にする彼女の背中をぼんやりと見つめていた。
少年と天使の、穏やかな幸せに満ちた1日が今日も始まる。
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