「えぇと…」
「貴方はとある実験の為に今この場に居ます。と、氷沙は貴方の現状を簡易的に説明します」
目の前には和服を着た綺麗な女性が一人。
その女性が言うには、少年は実験の為にここに居ると言う。
だが、この少年に先程までの記憶は無い。
「ぼ、僕は確か…えぇと…」
「さぁ、まずは自己紹介から始めて下さい。と、氷沙は貴方に自己紹介を指示します」
どうしてこんな場所に居るのかを思い出そうとした少年だったが、氷沙と言う女性にそれを阻まれた。
その上で、氷沙は少年に自己紹介を求める。
「え、えと、僕の名前は如月……えと…」
「…?続けて下さい?と、氷沙は自己紹介の続きがきになります」
自己紹介をし始めたと思ったら、名前の半分を言い終えた所でそっぽを向いて押し黙ってしまう。
それを不思議そうに見つめた氷沙は、首をかしげて自己紹介の続きを催促する。
やがて何かを決心したのか、少年は「わ、笑わないでくださいね?」と呟いてから自己紹介をやり直す。
「…僕の名前は如月……如月 茜です…」
「茜……一般的には女性に付けられる名前ですね。と、氷沙はデータベースと比較し率直な意見を述べます」
本当にその通りだった。
男で茜と言う名前の人物、いや、女性に付けられるような名前を男性名として使う親など聞いた事が無い。
自分の子供をペットか何かと勘違いし、月と書いて「ルナ」や「ライト」と読む、俗に言う「吉良綺羅ネーム」とは勝手が違う。
最初から男と分かっていてそのような名前を付けたのか、それとも女が生まれると思いこの名前にしたのか。
前者だとしたらとんだ愉快犯である。
後者であるとしたならば、また考え直して付け直せばよかっただろう。
「……わ、笑わないの?」
「……?どこに笑える部分があったのですか?と、氷沙はこれまた率直な疑問を述べます」
顔を真っ赤にして、涙を堪え笑われても良いと言う心持ちと覚悟をした茜。
だが、帰って来た反応は素っ頓狂な物だった。
氷沙からしてみれば、個人の名前などどうでも良く感じられる。
それこそ、石ころ一つ一つに名前を付けて行く老人を見ているくらいどうでも良い事だと。
「さて、自己紹介も済んだ事ですのでお勉強としますか。と、氷沙はえっちぃ教科書を机に並べます」
「えっちぃ教科書って……っ?!!?」
氷沙が何食わぬ顔で机の上に並べて行っているモノ。
それは、紛れも無く成人紙の類であった。
裸の女性が淫らに男性と交わり愛を育む姿を絵に写した本の数々。
それらは、まだ幼い少年の心には劇薬と同じに感じられた。
「こここっ、これって大人の読む…」
「えぇ、そう言いましたが?と、氷沙は貴方の言葉の続きを模索します」
俗に言うエロ本を机の上に並べながら、氷沙は茜へ淫らな視線を送る。
それは、「いつ襲ってくれてもいい」と言う表現のようにも見える。
が、それの意味を茜の様な少年が理解できる筈も無く、彼の表情は真っ赤に染まる。
「まずは、これが基本的な体位、正常位です。と、氷沙は12ページを開いて貴方に読ませます」
「こ、これってお父さんたちが柔道の練習してた時の……っ///」
当時の事を思い出し、両親のしていた格好と本の格好が酷似していた事を理解し、両親が本当は何をしていたのかも理解する。
次の瞬間には茜の表情は恥ずかしさで真っ赤な林檎のようになっていた。
「次に、これが後背位です。と、氷沙は13ページを開いて貴方に抱き付きます」
「ふぇ!?あ、あのこれって……あぅぅ///」
次のページを開き、少年の身体に腕を回す氷沙。
背後から抱き付いて腕を回し、彼の背中には柔らかな何かが当たる。
こんな本の数々を読んでいた茜にとって、それが胸であると理解するのには刹那の時間すら必要無い。
「次にこれが……実験対象の限界点突破を確認。実験を終了し次段階へ移行します。と、氷沙は命令を実行します」
「ふぇ?氷沙さ…う、うわぁぁっ!?」
次のページを捲り次の体位の説明に入ろうとした氷沙だったが、ある物を視界に捉えて茜から離れ片づけを始めた。
どうしたのかと思って視界を下に向けてみると、茜の股間からはギンギンにそそり立つ見た事も無い大きさの自身の愚息がズボンを突き破っていた。
いや、突き破っているように見えるが、これは股間部分に穴が開いており、そこからはみ出してしまったようである。
まぁどっちみち、それを見てしまった茜はそれを見られた恥ずかしさから慌てて股間を隠して前かがみになるしか無い。
「な、なにこれっ!?お…おち……えぇっ!?」
「まずは手で精通させます。と、氷沙は貴方のペニスを手で扱きます」
大きくそそり立っている茜のモノを、氷沙は乱暴に握るとそのまま上下に扱き始めた。
皮を被って恥ずかしそ
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