maple syrup

木々の木漏れ日が綺麗なグラデーションを生み出している森の中。一人の少女が蜜壷を肩にぶら下げてフヨフヨと浮かんでいる。彼女の名前はメイプル。彼女は最近まで外に出ることも希薄だった程に倦怠しきった生活を送っていたのだが、友人であるプリムラというハニービーが次期女王の座を手に入れてしまったとの報を受けて、彼女の為に働く様になったハニービーだ。今日も彼女は外に出て適当な量の蜜や食材を集めていた。

「それじゃ、どもっス。」
「はいはぁい。また来るのよぉ?」
「おかぁさん。何してたの?」
「えぇ?内緒♪」
今回寄ったのは、近くの街では評判の高い植物学者の家だった。そこの家族は不思議で、父親は自宅で専業主夫同然の仕事をしているだけだし、母親は植物に水を上げたり父親とイチャ付いたりしているばかりだ。今日は休日なのか、二人の娘も一緒に居た。まだ小学生の低学年程度のアルラウネの女の子は、メイプルが蜂蜜を受け取っていると母親に疑問をぶつけていた。その問いに内緒と答える親も教える気は無いだろう。まさかこれが彼女の愛液の一種だとは知りえない筈だ。少なくとも後数年は。

「さぁて、こんなもんで良いっスかね」
「・・・ヒック・・・グスッ・・・」
「・・・・(そういえば、業務に置いて最優先されるのは女王蜂の婿探し・・・チッ、めんどくさいな。)どうしたッスか?」
適当な量の蜂蜜を、アルラウネを始めとした者達から貰ったメイプルは、仕事を上がって早い所自室で惰眠を貪ろうと軽快なステップで宙を舞っていた。すると、森の出入り口の所から少年の様な声が聞こえて来た。どうやら泣いているらしい。それも、茂みの間からチラッと見える程度だがまだ年端もいかない少年だと分かった。そこでメイプルは、仕事の摂理を思い出して腹を立てつつも少年へと声を掛けた。

「そ、それが・・グスッ・・・・お姉ちゃんと・・はぐれ・・ヒィッ!ま、魔物!」
涙を流して森の茂みで泣いていた少年だが、メイプルに声を掛けられて最初の内は説明してくれていたが、メイプルの人ならざる物の姿を見てしまった少年はだらしない声を上げて泣き止むとその場にヘタリと座り込んでしまった。

「やれやれ、アンタは馬鹿っすか?魔物が!小さい男の子を!頭からペロリと食べるとでも思ってやがるッすか!?」
「・・・・違うの・・?」
「全然違うっス!私らハニービーにしたって同じッス。こうやって・・子供の童貞を奪うのは好きらしっスけど、殺したりは無いっスよ。」
だらしなく地面に座り込んで脱力してしまった少年を見て、メイプルは彼の可愛さからくる愛情とヘタレっぷりに対する怒りが交差した。それ故に少し声を荒げて彼に説明してしまった。暫く間を置いて少年は口を開いた。そして続けて説明したメイプルだが、途中で悪戯してやろうと思って少年の地味な色のズボンをずり降ろして、小さくて皮の被った棒を下から擽ってやった。気持ち良さそうに顔を顰めた少年だが、直ぐに正気を取り戻して慌ててズボンを元に戻した。

「ニシシッ。これならアイツも喜ぶっスね。連れていくッすよ。」
「えっ?連れていくって何処に・・(ガスッ)」
「ミツル・・・・コイツの名前っすか。それじゃ♪(フヨフヨ)」
妖艶な笑顔で少年を見詰めたメイプルは、一言少年に声を掛けると目を閉じた。メイプルの言葉の意味が分からなかった少年は意味を聞こうとしたが、次の瞬間にはメイプルの強烈なパンチを喰らって気絶してしまった。崩れ落ちた少年を捕まえたメイプルは、そのまま空へ飛んだ。その途中、少年のポケットから落ちたタグの様なものを拾ったメイプルは、彼の名前が[ミツル]だと分かって上機嫌になった。

「おかえり♪これは女王様も喜ぶだろうねぇ♪可愛いショタッ子だ。」
「ショタッ子?まぁいいや。今日はこれだけあったっスよ。」
「御苦労さま。これで少しは休憩がとれるね。サボり姫。」
「五月蠅いっすよ。」
暫く空を飛んだメイプルは、あっという間にハニーコロニーへと到達した。そこの門番であるハニービーの友人[ココナ]は、メイプルが男の子を担いで連れ帰って来た事に関してとても上機嫌になっていた。それ故、いつもはパスが無いと擬態していると疑われて入れない所を、顔パスで通してくれた。そしてメイプルがコロニーの中に入ると、手持ちの荷物はミツルも含めて全て衛兵に預けられた。

「うぅ・・・・うぅん・・・(此処は・・?)」
「ほほっ、目覚めおったわ♪しかし、此処までお包茎を見るのも初めてじゃぞ?んむっ・・・」
体の局部に違和感を感じたミツルは、気絶している状態から目を覚ました。しると目の前では一人の女性が、ミツルの棒を起てようと銜えていた。その感覚が再び襲ってきたミツルは、この女性に体を弄られていたと確認すると声を出そうとした。しかし、ミツル
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