どうも皆様ごきげんよう。
え、いつものアリスではないのかですって?
はい、私は娘のセシアですわ。
「……ふっ……っ」
「……んっ……ぅ…」
少し「めた」な話になってしまいますが、前話からかれこれ6年ほど経過しております。
お母様が心配なさっていたような、どこぞの刺客などからの攻撃的なアプローチは全くなく、平和な日々をこうして送っている訳ですが。
全くどうして、これは平和ボケしていると言わざるを得ないのではないでしょうか。
「んっ……だめだっ…セシアも…ひぅ…いるのだぞ…?」
「大丈夫だよ……ちゅっ…それに、ぐっすり寝てるじゃないか…ほら、こんなに濡らしてる…」
どうやらお二人とも、私の狸寝入りに全く気が付いていないご様子。
薄目を開けて見てみれば、同じベッドの中で、私を余所に二人が新婚カップルか磁石のような物であるかのようにくっついてモゾモゾしているのが丸見えではないですか。
起きてお仕置きをとも思っていますが、私はそんなに短絡的な女性ではありません。
期が熟すのを待つのも、また楽しみの一つと言う物ですよ。
「そんなっ…はうぅ……これはお前が弄るからっ…」
「アリスは欲しがりさんだからなぁ…ここも相当欲しがってるように見えるけど?」
「あっ…ふわぁぁ…」
いつも思うのですが、何故私は両親と一緒のベッドで寝かされているのでしょう?
ここは仮にもお屋敷…いいえお城です、余った部屋などいくらでもあるでしょうに。
考えられる理由で一番可能性が高いのは、こうして二人が致している場を私に見せつけて『お勉強』させているというものですが…
「んぅぅ…」
「「っ!?」」
ちょっと寝返りを打てばびっくりして行為を中断してしまうあたり、その可能性は薄いのかもしれません。
では、どうして私は隣で寝かされているのか?
その理由はきっと…
「……ふぅ…このドキドキ感、たまらないよね」
「バカを言え…セシアが可哀そうでは…んぅっ!」
理由が確定しました。
お父様の下卑た心の部分が私を夫婦の愛の巣に縛り付けているみたいです。
まるで、発情したウサギみたいな両親ですね。
「ほぉら…いくよ?」
「……うん…っ!」
やれやれ、としか言いようがありません。
ついには本格的な性行為にまで及んでしまっているのですから。
それも娘の目の前で。
もう一回唸ってみましょうか。
「んっ…ふっ! ふぁ! ぎるっ! しゅごいぃっ!」
「うんっ! 僕もっ! 気持ちいいよっ! すっごい締め付けっ!」
「わかりゅっ! ギルのがおくでっ! びくんびくんってぇ!」
「アリスのもっ! きゅんきゅん締めてきてっ…うあぁぁ!」
大人のSEXというものはこんなにも激しいものなんでしょうか。
6歳の私にはまだ分かりませんが、ただ一つ言える事があります。
非常に喧しい。
二人が身体を揺らす度に軋むベッドは勿論の事、腰を振る度に喘ぐ声が耳障りです。
「うるさいなぁ…」
「っ!? あっ…」
「んはぅ!」
本当に、いや本当に五月蠅いのです。
例えるなら珍獣を見つけて狂喜に騒ぐカップルのような、害獣を見つけて狂気に騒ぐ無力な人々のような。
キャーキャーと耳に響いて、これじゃ私が本当に寝ていたとしても起きていたでしょう。
さらには鼻を刺激するこの独特な匂いは。
「………出しちゃったんですね? ドピュって」
「……あっはは…」
「はうぅ…」
流石にこれまで数えきれないほど嗅いできた匂いなんです。
お母様の膣内にあってもその匂いが完全に遮断できるものではない程に強いその匂い、もう覚えてしまっていますよ。
甘く蕩けてしまいそうな、甘美で背徳的なその匂い。
精なんて呼ばれてるそうですが、私にはまだよく分かりません。
それを欲しがる本能があるのは分かるのに、どうして欲しがるのかは分からない。
まぁ早い話、私にはまだ早いお話という事ですね。
「………お父様、お母様、何してるんです…?」
私にとってはもう分かりきった事ですが、あえて聞くのが二人にとっては一番よく効く事でしょう。
何を聞いているんだこの娘は、みたいな顔をされても引きません。
お父様とお母様の口から、しっかりと説明して貰いたいのです。
やれ「母様が夜泣きしていたから慰めていた」だの「父様が怖い夢を見たらしくて」などと誤魔化されても、もう騙されません。
「こ、これは……あ、アリスが急に血を吸いt」
「お仕置きです」
また誤魔化すのは、どうも私の癪に障るのです。
子供をそう何度も同じような言い訳で騙せると思ったら大間違い。
そんな考え方をしているお父様にはお仕置きの一つでも叩き込まなければ。
ここはひと
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