「行くぞー?」
「わ、わんっ!」
ワルフへのご褒美、それは・・・
「とってこーい!」
「わおーんっ♪」
正直、本気で怒られると思った。
テントを張った後・・・
「これ投げるから、取ってきてね?」
「・・・私、犬じゃないんですよ?」
「そいっ!」ポイッ
「わぉんっ!」ダッ
「わんっ♪・・・ハッ!」
「・・・」なでなで
「くぅん・・・♪」パタパタ
・・・と、試しに投げてみたら、すごく嬉しそうに拾って戻ってきた。
もうこの子、ワーウルフじゃなくてワードッグだろ・・・。
「わんっ♪」
「よしよし」
なでなで。
「わぅん・・・♪」
撫でてあげると、すごい勢いで尻尾をパタパタやった。
「さてと・・・そろそろ寝ようか」
「えぇ・・・もう終わりですかぁ・・・?」
え、そんなに楽しかったの!?
「う、うん。続きはまた明日ね」
「わぅ・・・わかりました・・・。や、約束ですよ?」
「わかったわかった。さ、寝よう?」
「はーい・・・おやすみなさい」
「おやすみ、ワルフ」
寝袋に入って、頭をなでてあげると、すぐに眠りに落ちた。
一日中歩き回って、さらにさっきあんなことしたおかげでかなり疲れたらしい。
とりあえず・・・この森から出ないとな・・・。
流石に見通しが悪いと不便・・・というか危険だ。
明日は群れを探すよりもまずは森から出ることを優先しよう。
「んあぁ〜・・・」
右腕に違和感・・・が無い。
「おはようございます、ヴェルさんっ♪」
代わりに、お腹の上に重量感が乗っかっていた。
パタパタ振っている尻尾が、太もものあたりをこすってくすぐったい。
というか・・・なにその笑顔怖い。
「ふふ・・・♪いただきまーす♪」
「えっんむっ!?」
嬉しそうに挨拶してから、突然キスをしてきた。
「ちゅぅっ・・・ぷはぁっ♪わふ・・・おいし・・・♪」
「ワワワワルフ、いいい今ななななにをををを?」
いきなりすぎて言葉が話せなくなった。
それに対して、ワルフは妖艶な笑みを浮かべている。
「いいですよね・・・?私、ずっと我慢してたから・・・いいですよね・・・?」
どこか泣きそうな声にはっとして、ちゃんとワルフを見てみると・・・裸だった。
「って、あれ!?俺も裸!?」
ちゃんと寝巻き着てたはずなのに!?
「邪魔だったので、脱がしちゃいました♪」
「・・・」
邪魔だからって脱がさないでほしいよ・・・。
「ヴェルさん・・・私の初めて・・・もらって、いただけますか・・・?///」
「・・・俺なんかでいいの?」
「はい・・・ヴェルさんが、いいんです。ヴェルさんじゃなきゃ、いやです」
「ワルフ・・・」
切なそうに瞳を細めて、ぎゅっと抱きついてきた。
「だから・・・もらってください・・・もう・・・これ以上我慢できそうにないんです・・・!ヴェルさんのこと・・・無理やりに襲いたくない・・・!」
「・・・わかった。でも、俺も初めてだからうまく出来ないかもしれないけど・・・我慢してね?」
「ありがとうございます、ヴェルさん・・・♪」
続く
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