「ふふふ……」
私の目前に聳え立つ建造物。
砂漠に存在するそれは、砂漠の支配者たるファラオの眠る遺跡。
いや……近くにはオアシスがあり、砂漠にも関わらず木々が生えている……おそらくここのファラオは既に目覚めているだろう。
好都合だ。
「あそこが、私の王国となるのね……♪」
私はそのファラオを毒牙に掛け、新たなる支配者となる。
太陽が昇る事のない妖艶な暗黒な王国……この場所が私の手によりそう変わるのを、想像するだけで胸が高まる。
期待に胸を躍らせながら、私は素早く蛇体を動かし遺跡に近付いた。
「さて、早速ファラオちゃんに会いに……」
「待つのにゃそこのアポピス!!」
「……スフィンクスか……」
早速遺跡の内部に侵入しようとしたところで、後ろから声を掛けられた。
振り向くと……そこにいたのは、褐色にゃんこ……もとい、ファラオの守護者スフィンクスが私を鋭く睨んでいた。
「何をしに来たにゃ?」
「そんなの決まってるじゃない……この国を私の支配下にしにきたの」
「やっぱりにゃか……ファラオ様を御守りするため、私が貴様をふるもっふにするにゃ!!」
普段は不真面目系として知られるスフィンクスも私のような『王の天敵』相手には本気を出すようだ。
おそらく難解な問い掛けを行い、私の動きを封じてくるだろう。
「問題にゃ!私の名前はにゃんd」
「悪いけどあなたのお遊びに付き合う暇はないの……」
だが、所詮はスフィンクス。
「にゃ、にゃにを!?」
「かぷっ♪」
「にゃひん!!」
神の力を持つファラオの敵対者として生まれた私の敵では無い。
「ふふ……気分はどうかしら?」
「にゃにゃぁ……♪」
私は素早くスフィンクスに身体を巻き付け、首元に噛み付き神経毒を体内に混入させた。
「私の名前はジェール。さあ、貴女の主の名前を言ってごらんなさい」
「にゃあ……ジェールさまぁ♪」
「ふふ……ほほほっ!造作も無いわね!」
毒の効果で快楽に溺れ股下を濡らすこのスフィンクスは、もはや私のしもべ。
煮るなり焼くなり好きに出来るが、生憎私に拷問の趣味はない。
「さあ……男の元へ行き快楽を求めてきなさい!」
「にゃあ、行ってきますにゃ♪」
スフィンクスにそう命ずると、自身の欲を満たす為男の元へ向かった。
外では無くピラミッド内部を走り抜けて行ったので、既に男がいたようだ……うらやmげふんっ。
「さて、これで障害が一つ消えたし、遺跡にお邪魔しますか……」
これでもうスフィンクスは部屋に籠り二度と出てこないだろう。
私は堂々と正面から遺跡に侵入し、ファラオの元へ向かった。
………
……
…
「ファラオがいる部屋は何処?」
「こ、こちらですジェール様」
遺跡内部に入った後、スフィンクスが猛スピードで愛液を垂らしながら部屋に駆け抜けて行ったのを見掛け不審に思ったマミー共が私の行く手に塞がった。
その数は5体だったが……もちろん私を止める事など出来なかった。
「案内さえしてくれたら後はオナニーするのも男を襲いに行くのも自由にしてくれていいわ」
「あ、ありがとうございます♪」
5体とも私のしもべに変えた後、4体はふらふらとどこかに行ってしまったが1体だけその場で自慰を始めていた。
おそらくだがこの子以外は皆既に男がおり、この子だけ居なかったが故その場で自慰をしていたのだろう。
ちょっとだけ不憫に思えたが、そんな事は知った事じゃないので私はこの子にファラオの下までの案内を頼んだのだ。
「あとどれぐらいで着くのかしら……」
「じ、10分も歩けば辿り着くかと……」
ぽたぽたと愛液を垂らしながらも案内してくれるマミー。
メスの匂いが遺跡の通路に充満しているが、これぐらいファラオが目覚めた遺跡ではよくある事だろうから気にしてはいなかった。
だが、それは間違いだったらしい……
「こちらです……あうっ!?」
「ん?どうしたの?」
曲がり角を曲がったマミーが、突然呻いたかと思えば……その場で倒れ込んでしまった。
「マミーがやたら発情してるなと思えば侵入者か」
「何者……いや、ファラオの守護者と言えば……」
そして、曲がり角の向こうから聞こえてくる女の声……
影の形が狼のようになっている事や、ファラオの守護者という点を考えて、おそらく正体は褐色わんこ……もといアヌビスだろう。
スフィンクスよりは面倒な相手だが、所詮アヌビス。
マミーの呪いは多少厄介ではあるが、呪いが飛んでくる前に私の毒を流し込んで僕にしてやればいい。
だから私は、素早く曲がり角から飛び出して私を鋭く睨んでいるであろうアヌビスに目掛けて飛び付こうとして……
「アヌビス!貴女も私の配下にしてあげ……る……?」
「ん?なんか肌色悪いラミアだなー」
力無くボーっ
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