「はははっ、ついに…ついにここまで来たぞーーーー!!」
わたしは教団所属の女勇者!
今回はここら辺にいきなり城を建て、街を侵略したクソ迷惑な魔物を退治しに来たのよ!
今やっとその城が見える所まで着いたのよ!!
えっ?一言目が女っぽくない?
………あんた、わたしの魔法で塵になりたいの?
まあいいわ。
しかしここまで来るのに随分と時間がかかって疲れたわ…
だって、ここに来るまでにいろんなものに遭遇したのよ!
出発してから順番に言えば
スライム→アルラウネ→アラクネ→泥棒→ホーネット→ワーウルフ→オーク→強盗→サキュバス→リザードマン→オーガ→盗賊→アマゾネス→ヴァンパイア→ドラゴン→おっさん(性犯罪者)
ってな感じで遭遇したのよ!
絶対に疲れるでしょ!!
最初はスライムだったからこりゃあ楽勝だね!とか思ってたら後半無駄に強い魔物ばっかりだったし!
3回魔物と遭遇したら何故か決まって悪い人間が出てくるし!
ちなみに人間は全員捕まえて縛り上げて警備兵に差し出したわ。男なんてザコよザコ!
魔物はもちろん皆さくっと退治したわよ。
……え?『魔物を退治するなんて酷い!』って?ああ、殺してはいないわよ。
全員わたしの魔法で吹っ飛ばした後に聖剣でおもいっきり『殴って』気絶させただけ。
いくら相手が魔物だからって命までは奪わないわよ。悪い事やってる奴を吹っ飛ばして気絶させるだけ。
魔物であろうが命を簡単に奪うのは勇者じゃなくて殺人鬼よ!そいつは悪魔だ!!
なんか主神は魔物滅ぼせとか言ってるらしいけど、滅ぼすよりはこちらのほうが強いことを見せつけておとなしくしてもらった方がまだ平和じゃん?
わたし勇者だもん。平和大好きだもん。
……なんか話が大分あさっての方向に飛んでいった気がするわね…
とにかく、わたしは最近になっていきなり城を建て、街を侵略したクソ迷惑な魔物の退治に来たのよ!
しかもそのクソ迷惑な魔物、魔王の娘らしいのよ。つまりリリムらしいの。
まーたすっごく面倒な奴が来たわね…だからわたしが行く事になったのね……
ん?『だから』ってどういう事かって?
ああ、わたしはこれでも相当強いのよ!いわゆるチートキャラみたいなものよ!チートが良く分からないけど。
ここに来るまでもアマゾネスまでは所謂ノーダメージよ!!
さすがにヴァンパイアは夜だった事もあるし、ドラゴンも旧魔王時代の姿かつトンネル内での戦闘だったから1、2発は攻撃喰らったけど大したダメージじゃ無かったし、こっちも攻撃魔法2、3発ぶっ放してから聖剣で殴ったら簡単に気絶したわ。
おっさんは論外。あんな女の子を無理やり襲う性犯罪者じゃ相手にもならないわ。
それぐらいわたしは強いってこと。理解できた?
だからわたしにこの仕事がまわってきたのよ……頼られるのも考えものね…
だってリリムなんて下手したらドラゴンがザコになるレベルの実力持ってるのだっているじゃない?
……ホント、めんどうだわ……
はやく帰ってごろごろしたい……
こんなこと考えているうちに、いつの間にかリリムが居る城の入口まで着いてしまった。
「はぁ〜〜〜ここが目的地かぁ…でかすぎるだろちくしょう!!」
入り口の門だけでわたしの10倍以上の高さがあるとか身長140ちょいセンチのわたしに対する嫌がらせか!!
「まあいいや……さっさとクソ迷惑なリリムを倒しに行きますか……」
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「そこのお嬢さん!お待ちなさい!!」
「ん?」
城の中をぐんぐんと進んでいたらいきなり横から声をかけられた。
「お嬢さんってわたしの事?」
「あなた以外にだれが居るのですか!」
「まあいないけど…なに?」
声をした方を向いてみると…メイド服を着た魔物が立っていた。
紫の尻尾に蝙蝠のような同じく紫の翼、それに角…間違いない、サキュバスね。
「なにって…あなたはここに何をしにきたのですか?」
「ここに勝手に城を建てて街を侵略したクソ迷惑なリリム退治に!」
「な、なんですって…そんな……」
サキュバスぐらいなら襲われても特に問題ないから素直に答えたわ。
さあ、どうでるかな…
「そんな…この城を建てることの許可はきちんととってあります!」
「へ!?」
なんですと!?
「この街の元領主さんにきちんと了承を得てからここに家を建てました!だから勝手とか迷惑とか言われても困ります!」
「え〜、マジで?」
「当たり前です!何なら今から聞きに行ってみたらどうですか?住所教えますから!」
「いや、めんどいのでいいです…」
…なんてこったい。
せっかくここまで苦労してきたっていうのに別に勝手に建てて迷惑かけたわけでは無いとか…
しかも話し的に絶対穏やかな雰囲気で行われているわね…
侵略もきっとし
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