「ふぁ……ぁぁ……」
「おはようアナタ」
大きく伸びながら迎えた気持ちの良い朝。
目を開けると、真っ先に愛しの妻の小柄で可愛い顔が瞳に映った。
「おはよう。という事は今日は君のほうが先に起きたのか」
「ええそうよ」
少し意地悪な笑顔を浮かべながら朝の挨拶をしてきた妻。
顔色は青白く、仄かに頬は赤らめているが、別に体調が悪いわけではない。
妻は人間ではなくエンジェル、しかも堕落して完全に魔物化したダークエンジェルだ。だから肌色は元々青白いし、頬を染めているのはこれからを思い浮かべて興奮しているからだろう。あざとく舌なめずりをしているので間違ってはないはずだ。
「ところで、何をしているんだい?」
「見てわからない? アナタに抱き付いているのよ」
僕ら夫婦の間には一つ決め事がある。
それは、朝先に起きたほうがもう片方を一日中好きにできるという物だ。勿論性的な意味で。
このルールのため、僕らはパンデモニウムに篭らず普通の魔界の集合住宅の1室に篭っている。最終的に疲れて寝てしまうという事以外はどちらに居ようがヤる事やるだけなので問題ない。
「いや、わかるけど……ただ抱き着いているだけだなんて珍しいね」
「まあ、たまにはこういうのもいいかなと思ってね」
彼女が先に起きていた場合、基本的に彼女の顔は目の前にはなく股間の上にある。
そうではなく目の前に顔があった場合も、大抵股間は熱く熟れた膣襞に揉まれている。
しかし、今僕の股間は大気に触れている。着衣プレイでもない限り最近は服を着ないので、いうなれば今は普通の状態だった。
つまり、本当にただ僕の背に腕を回して抱き着いているだけという彼女にしては珍しい状態だ。
「それに、これはこれで興奮するしね……♪」
そう言いながら腕に力を入れ、空気の溝すら作らない程密着する。
言葉通り興奮しているのだろう。彼女の胸についている2つの硬い突起が僕の胸に強く押し付けられる。それと同時に、とくん、とくんと、彼女の少し速い鼓動を感じた。
彼女の胸は柔らかさこそあれど決して大きくはない。だが、その分密着した彼女の肌や熱、鼓動を強く感じられるのだ。
「んふっ。アナタも興奮してくれてるのね……あん♪」
そんな彼女の鼓動に合わせるかのように、僕も興奮してきた。
彼女の胸や肌の触感、そして漂う女の香りに身体が蝕まれ、股間に熱が集中する。
硬くいきり勃ち始めた肉棒が彼女の足をペチッと叩く度、身体に刻まれた快楽のルーンの影響もあってか短く声を漏らす。
「んっ」
彼女に体が触れているだけで膨らんだペニスに新しい刺激が走った。
「ふふ。どう、気持ちいい?」
柔らかく温かな肉に挿入されたペニス。
しかし、感覚からして膣内ではなく、おそらく彼女の両足の股で挟まれたのだろう。それなのに滑りを感じるのは、彼女自身の魔力かもしくは彼女の秘所から滲み出た愛液だ。
抱き合った状態のまま、腰だけをゆっくり動かしてペニスを刺激される。じんわりとした快感が僕の身体に広がっていく。
「んっ、ふっ、んんっ」
竿や雁首が彼女の割れ目で摩擦される度にくちゅくちゅと小さな水音が立つ。
少し角度がずれたら挿入されそうだが、彼女にその気はないようで、ペニスに合わせてスライドさせるだけだ。
自ら腰を振ればそういった事もできるが、寝起き1発目からルール破りになってしまうのは流石に良くないため、大人しく彼女の攻めを受ける。
「ねえ、射精しそう?」
ただスライドさせるだけでなく、軽く歩くように左右で緩急をつけてくる動きに、素股をされてから数分しか経っていないのにもかかわらず早くも臨戦態勢に陥ったペニス。我慢汁は垂れ流れ、彼女の太腿を濡らしている。
人によっては早漏と馬鹿にするかもしれないが、エンジェルの姿をしたサキュバスである彼女が相手なので、我慢なんてそう続かない。
「あはっ♪ 足にいっぱい……♪」
彼女が足をキュッと窄め、腰を打ち付けたところで限界が訪れ、僕は彼女の股の中に射精した。
本日一発目なだけありその勢いは強く、彼女の太腿から飛び出している。
「ん……足がべとべとね」
しばらく精を吐き続けていたペニスも止まり、彼女の足から引き抜かれる。
愛液と精液で濡れたそれは、少し落ち着きはあるもののまだまだ硬い。
勿論、インキュバスなので1発2発で打ち止めなんかにはならない。打ち止めになるとすれは、それは彼女が満足した時だ。素股だけで満足するなんてありえない。
「さて、朝ご飯にしましょうか」
そう言って彼女はベッドの淵に手を伸ばし、フルーツバスケットの中にある青く涙の形をした果物を取った。
「あむっ、もぐもぐ……」
手に取った堕天使の涙……堕落の果実を皮ごと齧り咀嚼する。
口の端から垂れてくる白くどろっとした果肉。色が
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