Tale01

Tale:情報漏洩対策

「数多っ!!」

謹慎を解かれたライトは久々に自身の執務室で
自身が居ない時に書かれた異世界の諸々の報告書を見ていると#1126の数字を見つけた

「しかも妙にちょいちょい書式が違う!!俺が留守の間に何が有ったし!!手下A!!」
「ダン上級研究員です、室長」
「んなこたぁ如何でも良い、何だコレは!!」

情報漏洩対策の為に表記を以下の様に変更します
変更前)RISKCLASS:極低〜極高
変更後)Object Class:Safe、Euclid、Keter

変更前)第一次異界侵攻した際の初期転移地点
変更後)石造りの船

変更前)第二次異界侵攻した際の初期転移地点
変更後)柔らかな草原

「ああ、それですか、情報漏洩対策です
ナンバーが多いのも適当な数字を割り振っているからです」
「情報漏洩対策?何でそんな事を?」
「実はデータが不正に閲覧された形跡が有ります
5月2日21:33時点で1381回見られています」
「情報ガバガバに漏れてるじゃねぇか・・・#173の魔力増大はどうなってる?」
「増大はほぼ確認されていません・・・秘匿されている部分まで見なかったか
或いは1人が何度も見たかのどちらかかと・・・」
「王国の機密資料見る時点で頭イってるが1000回以上も見てるって完全にイってるなぁ・・・
まぁ確かにこの・・・さふ?とか言うのはパッと見分からんが・・・何だこれ?」
「収容の手順を箱に例えると、箱に入れ、鍵を掛け、そのまま放置したとき
何も悪いことが起こらないのであれば、それはおそらくSafeです
何が起こるか予測がつかないならば、それはおそらくEuclidです
地獄絵図と化すようであれば、それはおそらくKeterです」
「んあ?けてる?ゆーくりっど?第六室の室長と副室長の?」

ライト室長は椅子にもたれながら適当に自身の部下に尋ねた

「両名は殉職しました、彼女達に敬意を払いオブジェクトクラスに
彼女達の名前を付けたそうです、今はデューク氏が第六室の室長です」
「えー、あの囚人上がりの吸血鬼(笑)?あの乱暴者がねぇ・・・
まぁとりあえずセーフが安全、ユークリッドが危険、ケテルがマジヤバって事か?」
「Safeは"収容されていれば"安全ですね
あとEuclidは良く分からない者も含まれます」
「あぁそう・・・所でそいつ等が死んだ時の記録って有る?」
「・・・#005の資料ですね、セキュリティクリアランス5の資料なので今手元には無いですが」
「レベル5?#005はケテルって奴か?」
「いやEuclidです」
「・・・何だそりゃ?あの2人がやられるならケテルで良いじゃん」
「使えば危険ですが使わなければ如何と無い事ですから」
「使う?#005は物か何かか?」
「報告書を見れば良いじゃないですか」
「そだな」





人事ファイル

第一室室長ライト博士
好きな物:金、宝石、悪戯、変人、自分に従う馬鹿
嫌いな物:自分より立場が上の人、安酒、自分に従わない馬鹿

ライト室長は残念な事に王国随一の魔術師です
具体的に如何残念かは別紙の"ライト室長が二度としてはならないリスト"を閲覧して下さい
彼は非常に問題を起こす人間ですが近代魔術においての革命的な発明
「節の宝石細工」詠唱方式の発案など目覚しい活躍を遂げています
人を小馬鹿にした態度を取りますが評価すべき対象には一定の評価はしているようです
宝石を媒体とした魔法を行使する為、経費として月[削除済み]G分の支給します
元学友だったサルメゾン王子と行動する事が多い様です

彼が独自に何か隠密に行動を起こしている時は
それを直ぐに他の室長に話して下さい
またサルメゾンと共に隠密に何か行動している時は
大声で叫びながらそれを皆に伝えて下さい-国王


ダン上級研究員
好きな物:登山
嫌いな物:コーヒー

ダン上級研究員はライト博士の研究の補佐を勤めています
彼にはライト博士に毒されて居ないか1ヶ月に1度の精神鑑定と
胃痛薬の処方が行われなければいけません
やや神経質な性格ですが真っ当な倫理観を持っている有る意味貴重な存在です
彼が編み出した周囲に危険を知らせる魔法
「緊急信号」は第一室所属の魔法使いは習得必須の魔法です

彼の何が優秀かって話だけどやっぱり「緊急信号」だろ
範囲は同じ城の中程度しかないけど、ライトが馬鹿やった時に
直ぐに対応出来る様になったのは物凄いありがたい-第四室室長アイク


前第六室室長ケテル・ヘル
好きな物:黒い物
嫌いな物:無責任な奴

ケテル女史は国家に対し高い忠誠と責任感を持って行動しましたが
高い責任感から#005-3実験での失態を強く悔い
挽回の為に#005-4実験を強行し#005-4実験中に殉職しました

彼女の空間を歪め
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