Tale:番町血屋敷
ITEEM#:1011
CODENAME:十一枚目の血
Object Class:Euclid
取り扱い方:#1012は二重にした不透明な箱の中に入れておき保管して下さい
概要:#1011は視覚した者の認識を変える様々なミーム効果を持った大きな皿です
#1011が齎すミーム効果は以下の8つです
・#1011はとても価値の有る物だと認識する
例として単純に高価な物、とても身分の高い者、または恩人や家族からの贈り物など
・物を数えると一つ多く数えてしまう
・人や物品の名前に対し余計に付け足してしまう
例としてアイクク室長、キーパーー室長、ライ卜室長、マヲカス大臣、グデラス犬臣
・物のサイズや規格を一つ多く認識してしまう
・記憶障害を起こし再度同じ行動を繰り返してしまう
・#1011のミーム効果に発露した者は常時ミームの支配下にいる訳ではなく
#1011を見た時間に比例して日に数〜数十一回、上記のミーム効果に晒されます
・ミーム発露者はミーム効果に対し何も不自然に思えない
しかし#1011の発露者が別の発露者に対し行動の不自然さを指摘する事が有る
これらのミーム作用は記憶処置で解消されます
#1011は#1868が我々に譲渡した物品の一つです
以下は#1867がそれを入手した経緯です
インタビューログ#1867-725
■■■博士:こんにちね1867
#1867:こんにちわ?まだ朝だろう
■■博士:うん?まぁ良いか、今日は君にこの前私達にくれた大皿について聞きたいんだが
#1867:大皿?皿なら渡したがそんなに大きくなかったと思うが・・・
■■博士:結構大きいと思うが・・・アレが一体何なのか教えてほしいんだが・・・
#1867:皿だろ?・・・・・
あ、昔、ジパングの骨董店で見つけた品で逸話が面白かったから買った
■■博王:逸話?詳しく聞かせてくれ
#1867:何でも昔、大菊と言う娘が大山?青山?名前は失念したが
兎に角、貴族の男に召し抱えられたんだ、この男は泥棒なんかを取り締まる
地位の高い役職に付いて居たのだが、奇妙な病に罹り職を辞した
■■博士:病?
#1867:物を多く数え間違えたり、自分が書類を書いた事を忘れもう一度書類を書いたり
人の名前を間違えたりとか色々
■■博士:健忘症とかか?
#1867:若い男らしいし違うんじゃないのか?
それなりに生まれも良いから本人に何か言うと何をされるか分からないから
誰も何も言わずに人は大山・・・で良いか、大山から離れていった
困ったのは、大山の召使い達だ、主人が可笑しいのは分かるが
それを指摘すると首が飛ばされかねないからそれを指摘する事はしなかった
大菊もそれに倣い大山に合わせて居た
ある日の事、大山が自慢の皿を使って酒宴を開いた
大山はとても身分の高い者から素晴らしい十枚の皿を貰い、それを誇りとしていた
しかし何故か酒宴には誰も来なかった
大山は自分が昨日酒宴をしていたんだがそれを忘れていたんだな
兎も角、酒宴?が終わり大菊が皿を洗うと皿の枚数が足りない事に気付く
大菊がそれを大山に報告し大山が確認するときちんと全部有る
普通なら叱る程度だが気が立っていた大山は
『物の勘定も出来ない馬鹿は内には必要無い』と大菊を追い出してしまった
大山は物を多く数える病気できちんと全部有る思い込んで居たと言う訳だな
もしも大山がその病気を患って居なかったら大菊はもっと恐ろしい責めを負っていたかもしれない
■■博士:その十枚の皿の一つが君が渡した皿と言う事か?
#1868:いや、それがその後
大山に息子が出来たんだが大山は息子の指を一本切り落としてしまったんだ
一本多く見えたから、そして奥方には逃げられた、奥方も良い所のお嬢さんだから
大山も罰を受けて家が没落してしまった
大山の嘗ての住まいも廃墟になってしまった
大菊は嘗ての自分の職場に何の気も無しに入って行った
そしてあの皿を見つけた訳だな
とても高そうな物だったのでこっそりとガメて骨董店に売りに行き
5両、結構良い額で取引した訳だ、そして大菊は頭を下げてこう言った
『6両もありがとうございます!!』・・・どうだ?
所有すると数を多く数え間違えたりする呪われたアイテム、面白いだろう?
■■博士:それを何故私達に?
#1868:悪気が有った訳じゃない、純粋に逸話を忘れていたんだ、倉庫にずっと閉まっていたからな
でも退屈凌ぎにはなったろう?
■■博士:・・・・・
#1868:怒っているのか?
■■博士:何故?
#1868:いや、黙っているから
■■博士:ん?可笑しな事を言うな1867、今日は少し君に聞きたい事が有ってな
この前君が私達にくれた皿の事で
#1868:本当にすまなかった
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