ITEM#:444
CODENAME:ウシオニ
Object Class:Keter
取り扱い方:#444は収容する事は愚かこの世界に来させる事自体行ってはなりません
また文書#444-13は鋼鉄製の危険物品保管庫の一室に
誰にも触れられない様に密閉した鉄の箱に封じ込め
更に5名以上の騎士と魔法使いによって監視されなければなりません
概要:#444は現在未収容です、収容される事は有りません
#444については以下の断片的な情報しか分かっていません
・肌が緑色
・ウシオニと呼ばれている
・名に反し女の上半身に蜘蛛の下半身を持つ
・蜘蛛の様に糸を出して獲物を捕まえる事が出来る
・非常に強い再生力を持つ
・怪力
・#444の血に触れると#444と同種の生物になる
・怪物として恐れられている
現状王室専属魔術会には#444実物を見た者はおらず
#444の変異初期段階を見たと言う記録しかありません
この報告書を書くのは非常に気が乗りません
私は#444の実物をこの目で見た事が無いのです
見た事も無い物の報告書を書くのは学士としてするべきでは無いと思います
しかし#444は非常に危険です、それは理解できますので啓発の意を込めて
ここに報告書を書き記します
とは言え殆どエリックのレポートの写しですが-キーパー第五室長
#444の情報は第五次異世界侵攻の下準備の為に調査隊として派遣された部隊に
記録兼雑用係として従事したエリック名誉騎士が
#444の事を記した非公式レポート文書#444から分かりました
文書#444は13枚存在し文書#444-1〜12は自由に閲覧出来ます
文書#444-13は複写した物は自由に閲覧可能ですが原本は厳重に管理されています
以下に文書#444-1〜13の写しを記します
文書#444-1
異世界調査報告書
調査一日目
執筆エリック騎士従者
本日から異世界探査の任務を任せられました
これが正式な初任務なので不安ですが
魔力での探知では危険な存在は感知されなかったと言う事なので
危険は無いと思います
初日なので異世界の門の周囲に野営地を作って一日を費やしてしまいました
門の傍ですしこんな所で野営するなら門を潜って一旦元の世界に帰って
自室でゆっくり休みたいです、料理も私担当ですし
私以外は全員女性なのですが
誰も料理が出来ないと言うのは問題が有るのではないでしょうか
そして彼女等全員仲が良いので新入りの私は非常に気まずいです
身分も地位も私より上ですし少々ナーバスになってきました
私がナーバスになった以外には特に問題有りません
こんな感じで良いですかね、一応公式記録なので問題の有る所は後で書き直すとして
とりあえずこんな感じで終わりましょうか
一応部隊のメンバーも書いておきます
部隊長のフレデリカ上級騎士
彼女は騎士学校では色々お世話になった先輩でも有ります
そして部隊員の騎士のカーマ、ミロ、ジーンの三名、彼女達も先輩でフレデリカさんの追っかけやってましたね
魔法使いのウィモさんは落ち着いた雰囲気の方ですが
あまりギスギスした印象は受けません
全員良い所のお嬢さんだから不安ですね、料理の腕は褒められましたが・・・
異世界の探索より彼女等の機嫌を損ねないか不安です
文書#444-2
異世界調査報告書
調査二日目
執筆エリック騎士従者
昨日、調査報告書内でここの地理について書く事を失念していた
門の周囲は木が生い茂って言うので森だと思いましたが如何やら山の様です
少し歩くと山の麓に村と畑を見つけました、ですが人が居る気配がしません
今日は麓の村へのルートの作成に取り掛かりました
騎士三名と僕と部隊長と魔法使いの三名でそれぞれ二手に分かれました
騎士三名は不服げでしたが、あっさりと山道と小屋を見つけました
小屋は暫く誰も使っていないようなので前線拠点として使う事になりました
夜中に麓の村を見ましたが明かりは一軒だけ付いて居ました
文書#444-3
異世界調査報告書
調査三日目
執筆エリック騎士従者
今日は麓の村へ行きましたが、麓の村には誰も居ませんでした
何故だかどの家にも荷物が殆ど無く大急ぎで逃げたかの様でした
しかし何故か一軒だけまるでついさっきまで誰か居たかの様な痕跡が有り
幾つかの野菜が散らばっていました
畑を見てみるとそれなりに色々な野菜が有りました
皆一様に首を傾げました、魔法使いが立札に有った張り紙を見つけました
翻訳魔術で読み解くと、以下の文章になりました
"奉行所より通達、ウシオニ襲来、直ぐに逃げよ、荷は最小限せよ
避難に応じぬ者にはそれ相応の罰を処す
避難期間:ウシオニ専門陰陽師が来て対処が済むまで
避難中に盗みを働いた者は厳罰に処す"
ウシオニと言う何かがこの付近
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