彼の家に入ったとき何か違和感があった、いやボクが浮かれているだけだろう。とりあえず、ボクが泊まる部屋に案内された。
彼の隣の部屋だった、それもフスマという動く薄い壁みたいなもので仕切られているだけの部屋。運命なのか?いや、運命なはずだ。でもなければこんなに偶然は続かない、そう考えればボクが彼に声をかけなきゃいけない気がしたのも運命だといえる。だとすれば、彼がボクの運命の人なのか?
これが一目惚れなのだろうか?彼とは少し話をしただけだが、笑っているときもその笑みの奥底に寂しさが隠れていた。その寂しさを取り除いて彼の本当の笑顔を見せてほしい、それでも一目惚れなのだろうか?
ボクの頭の中に疑問が生まれる、恋とは何なのか?魔界で胸がときめくような人と出会わなかったからチキュウにきた、でもボクが彼に感じたことはうまく表現できないけど、たぶん胸がときめくようなものではない筈だ。それでも恋なのだろうか?恋といえるのだろうか?
ボクがそんなことを悩んでいると部屋に彼が入ってきた。そして彼は寂しさが隠れているその目で、悩んでいるボクを見つた後に悩みがあるなら俺でよかったら聞くよと言ってくれた。
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