俺は北山 純。
昨日鮮明かつ意味深な夢を見た。
と言うのも夢の中で俺は見知らぬ部屋のなかにいた。部屋のドアを開けると何かを呼ぶような声が聞こえその主を探しに部屋からでて聴覚を頼りに廊下を歩き、階段を下り進んでいくと部屋を見つけた。
声はここから聞こえている。意を決しドアを開けるとそこには白みがかった銀髪に青い瞳の少女から女性への過渡期を迎えようとしている金のラインが入った黒いドレスを着た美しい存在がいた。存在といったのは彼女は人間ではないのが見て分かった。
と言うのも彼女の背中からは真っ白な翼が生えていて翼膜が落ちかけた太陽の光に屈折し虹のように色を変えているからだ。
彼女は俺を見て『それ以上近づかないで…』と泣きそうな顔で言う…俺は「どう言うことだ?」と聞き返すと彼女は自分が一族の中でも規格外な力があるが制御が出来ず親からも距離を置かれている。と言うことを話してくれた…。
俺は「力の制御、か…心が破綻していないようだしなお辛そうだな…」と言葉を漏らすと彼女は『逃げなかった人は人間も魔物も含めて初めて。どうにもならないわ…でも話を聞いて寄り添おうとしてくれた貴方を傷つけたくない…だからもう帰って…』と言うも俺は「俺もなんでここにいるか分からないんだが…」と返す。
すると彼女は『貴方も一人なのね…』と言うと俺は「だな…どうしたら良いか俺にもわからん」と返す。すると彼女は『力が思いどおりに行くなら…』と言うも俺は「思い通りに行かんことの方が人生は多いと俺は思う…」と言い彼女に近づく。すると彼女は『死にたいの!?』と驚きながら言う…
俺は歩いたときにポケットになにかが入っているのに気づきそれを探って取り出すとそれは半分に割れた黒い鉱石か宝石で出来た首飾りだった。素材はオニキスか何かだろうか?と思うとそれは明滅している…すると彼女も部屋の机の上にある箱を開けると対になる形の首飾りをだし『私の持ってるのと同じ…』と言う…。
彼女に近づくほどにその明滅は強まっている…その状況に俺は「これは偶然とは思えない。合わせる意味はあるかもしれない」と言い彼女も『確かに、やってみる価値はあるかもしれないわね…』と頷く。
少しづつ彼女に首飾りを持った左手を近づけていく…のこり30cmになるくらいで俺の左手から左腕にかけてスパークが迸りそれでも近づこうとすると俺は後ろにぶっ飛ばされた。
俺は「諦めは早い方だが、これならもう少しで行けるな…!」と勢いをつけて近づくとなんとか首飾りは一つになったが左腕に熱が走り俺はぶっ飛ばされる…
彼女は『嘘!?』と言い俺に駆け寄ってくる。俺はと言うと「力、制御できるようになったんだな…良かった…」と言う。だが彼女は『貴方をこんなに傷つけてそんなものはほしくなかった!!!』と言う…どう言うことかと思っていると1m行かないくらいの距離に誰かの腕らしきものが転がっていた…彼女の言葉から察するにどうやら俺の左腕らしい…左側をみると俺の脇のラインから先がなくなっていた…彼女は俺の腕を拾いに行き『死んじゃダメ…!!』と言い拾ってくると俺を仰向けに寝かせ『貴方を死なせたくない!!』と叫ぶように言いながら目を閉じる…少しして気づいた頃からの激痛が薄らぎ、意識が薄れ和らいでいく…
俺が目を覚ますと彼女は『貴方のお陰で私は力を制御できるようになったんだよ…本当にありがとう、そしてごめんなさい…』と泣き顔で言う…
しばらくして左側をみると、ちぎれとんだはずの俺の腕はくっついていた。しかもちゃんと動く…「これは、腕はくっついたのか…?」と言葉を漏らすと彼女は『ごめんなさい…でも傷跡は消せなかった…』と言う。確かに傷跡こそあるがちゃんとくっついた動くならそれで良いと思い「俺の目的は、これだったんだな…」と呟くと彼女は『本当に、本当にありがとう…』と俺を抱き抱えてきた。そして彼女はドレスを少し緩め『これが貴方の決死の行いの証よ…』と彼女の鎖骨と胸骨の合わさるところから胸元にかけて鎖の巻かれたハートのような形の紋章が刻まれていた…。
ここで目を覚ますのだが、左腕を見ると脇のラインに腕輪のようにアザか紋章が入っていた…それで俺は天啓か?と思った。
夢を見てから数日して明日が休みの週末、魔界とこちらの世界のゲートの安定化に成功したらしく沢山の魔物娘がやってきてゲートの繋がった現地はてんやわんやらしい。まあ、俺の地本はそこから少し離れたところにあるからあまり問題はないが…と思っていると俺の住んでいるアパートに来客があった。
インターホンがなり、俺が出るとそこには衝撃の光景が広がっていた…
そこにいたのは夢の中にいた彼女、正確に言えば彼女が美女に成長
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