夜明け(よあけ)

それから数日たち、卒業式を終えた彼女は少し様子がおかしいように見える

真人「…」

ルーナ『…』

真人「…」

紅茶のミルクが入っていた器を手に持ち口に運ぶ

真人「本当にどうしたんだ?」

ルーナ『!』

なんと言うか憔悴しているように見える

ルーナ『…』

真人「…」

とりあえず奥方に報告するべきだろうと判断し俺は向かう

真人「と言うわけです」

セレニア『なるほど…』

真人「なんと言うか我ここにあらずな感じです」

セレニア『わかった、なら呼んできてもらえるか?』

真人「了解です」

そして、ルーナと交代する

真人「…」

そのまま部屋に戻る

真人「まあ、俺では話しにくいこともあるだろう…」

部屋にある冷蔵庫を開けて飲み物を飲む

真人「??」

ルーナ『今晩、私の部屋に来て』

真人「あ、ああわかった。」

彼女の眼は、憔悴していたものが消えてまっすぐなものとなっていた

真人「さて、行くか」

寝巻きから着替えて俺は彼女の部屋に向かう

真人「時間はこんなもので良いか?」

部屋のドアをノックする

ルーナ『うん、入って』

ドアを開けると、彼女はネグリジェを着ていた

真人「え」

ルーナ『マコトに、話してないことがあった』

真人「??」

ルーナ『母様が貴方を連れてきたときに、貴方は試されていた』

真人「????」

ルーナ『私が卒業するまで、貴方は試されていた』

真人「なにを…?」

ルーナ『私が試していたのは、私の夫に相応しいかどうか?私にそもそも性格的な面が合うかどうか?そんなところ』

真人「…え」

思わず間抜けな声が出た

ルーナ『…』

そのまま彼女は近づいてきた

ルーナ『そしてわかった』

真人「…」

ルーナ『私の夫になれるのはマコト、貴方しか居ない』

真人「!!」

あまりの驚きに膝から崩れ落ちそうになる

真人「多分、今まで生きてきたなかで一二を争うでかい驚きだ…」

ルーナ『だろう、ね…』

真人「ただ、遊びを教えて悪い虫除けに徹すれば良いと思っていたが…」

ルーナ『まず、一緒に居て楽だったり楽しかったりする事。それは必要じゃないかな?』

真人「それはそうだ、一緒に居て苦痛なのは政略くらいのものだろう」

ルーナ『次に、ちゃんと相手を知ってることも大切と思った』

真人「確かに」

ルーナ『そして、私も魔物である以上精の味は大切』

真人「まあ、それが一番のご馳走な訳らしいしな…」

ルーナ『マコトはそれを全部満たしてるから…』

真人「…なるほど」

ルーナ『まあ、断っても逃がさないけど』

真人「いや、この状況逃げられるわけないだろ…逃走中で最後まで逃げきれるやつでも無理だろ」

ルーナ『ふふ』

そのまま彼女は部屋の鍵をかけた

ルーナ『さて…♪』

俺はとりあえず部屋のソファに座る

ルーナ『早速、食べちゃうね…♪』

真人「見た目だけうまそうってことにならんと良いが…」

ルーナ『いただきます♪』

俺の首に彼女は吸い付く

真人「!!」

脱力感と心地よい感覚が俺の身体に広がる

ルーナ『んんん…♪』

それからしばらくして、彼女は口を離した

真人「で、味は?」

ルーナ『今まで食べたもののなかで一番かも…♪』

真人「それはなにより…」

ルーナ『もう我慢しなくて良いってこと…
#9829;』

真人「いや、一応魔界の貴族が混血出して良いのか?」

ルーナ『大丈夫、母様も出してるから』

真人「そういやそうだった…」

ルーナ『シャワー浴びてこないと』

真人「だな、順番どうする?」

ルーナ『一緒に』

真人「迷わんのかい…」

ルーナ『だめ?』

真人「いや、突っ込み入れただけ」

そのまま大浴場に向かう

真人「誰もいないか、良かった」

ルーナ『ふふ』


とりあえず身体を流して湯に浸かる

真人「ふう…」

ルーナ『…
#9829;』

湯の中で彼女は俺の手を握ってくる

真人「さて、身体洗うかな」

ルーナ『そうね』

石鹸を泡立てていると、ルーナは口を開く

ルーナ『せっかくだし背中流してよ』

真人「わかった」

ルーナ『なら…』

タオルに石鹸を泡立てて背中に塗っていく

ルーナ「ふふ…」

真人「前は自分でやると良い」

ルーナ『遅かれ早かれじゃない?』

真人「グイグイ来るな…わかりやすいが」

ルーナ『素直にしないとよほど聡いかツンデレが好きでないと離れてくって姉さん言ってたし』

真人「確かにな」

ルーナ『ふふ…
#9829;』

そのまま彼女はタオルから泡を取り出して俺の身体の前面に塗る

真人「???」

ルーナ『こうする
#9829;』

そのまま彼女は抱きついてきた、肌と肌がふれ合う…

ルーナ『こうやっ
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