俺は時雨沢 真人。
真人「はぁ…?」
星の見える高台で星をみていたところいきなり男女が俺の居る高台まで飛んできた。まずここで魔物かお化けだと思うが、その男女の言葉に俺は間抜けな言葉しか返せなかった
???『だから、お前を私たちの娘の世話係にしたい』
真人「見ず知らずのあんたらにそんなこと言われて信じろと?」
???『…確かに』
???「我々は、魔界に住んでいる者だ」
男の方はなにか言っている
真人「俺は時雨沢真人だ」
相手に名乗って欲しい以上自分から名乗るべきだろう、断るのはいつでも出来るだろうと考え名乗る
???『私はセレニアと言う、ヴァンパイアと言えば分かるか?』
真人「魔界の貴族の一角の種族。ということは知っている」
???「俺は博」
真人「ということは、日本生まれってことか…?」
博「ご名答」
真人「なるほど…」
セレニア『私達には、娘が二人居てそのうち一人が未婚なのだ、その世話係にしたい』
真人「事情はとりあえず理解できた。だがなぜ俺を?」
博「まず、この時間帯に一人で居ると言うことは今のところ未婚であること、そして君からは闇を感じた」
真人「闇か」
セレニア『我々は夜の貴族、闇を否定はしない。』
真人「それと引っ掛かるのがひとつ」
セレニア『なんだ?』
真人「なんと言うか、人間を見下してるのをあまり感じない」
セレニア『人間にもいろいろ居るだろう?』
真人「見た目、性格、趣味嗜好、千差万別なのは確かにそう思う」
セレニア『お前の価値は、魔界の方がたぶん活かせる。それが理由だ』
真人「なるほど…」
博「仕事とかあるなら無理強いはしないが…」
真人「いや、大丈夫」
博「??」
真人「会社の不正を正したら会社がなくなった、これが3日ほど前のこと」
セレニア『ある意味好都合だ』
真人「…」
考える、魔物である以上騙す可能性は低い、だが…
博「警戒心が強いな…それだからこそ不正を正せたのかもしれないが」
セレニア『価値を活かせぬ者が上にたつからだ…』
真人「それには多いに賛成…」
セレニア『衣食住は提供する』
真人「住み込みか…」
セレニア『無論だ』
真人「わかった、なら引越しの準備をしたいから数日待ってもらえるだろうか」
衣食住が確保されている、そして魔物なら扱いもそれ相応だろうと判断し俺は受けることを選んだ
真人「よし、こんなものか…確かこれを使えば…。」
引っ越す準備を終え、大家にも話を付けたので準備ができたらこの番号にかけろと紙をもらっていた
真人「…お、繋がった」
???『もしもし』
真人「確か…」
紙の裏面に書いてある「夜行準備完了」この言葉をいう
???『あ、世話係になってくれる人ですね。了解しました』
そして、明日の夜明けに迎えに来ると言う話になった
真人「寝るか…」
仮眠を取って、時間が来た
真人「…」
荷運びを終えて、俺も魔界に向かう馬車に乗せられた
真人「…」
そのまま馬車に揺られて次の日の昼前には彼らの家に着いた
真人「でか」
そこにあったのは城と呼べるものだった
セレニア『ようこそ』
真人「あ、どうも」
奥方がいたのでとりあえずそのまま通された部屋で荷物の整理をしていく
真人「こんなものか…」
どうやら電気は通っているらしい
最後にテレビやゲーム機のコードを繋ぎ終え、とりあえずやることは終わった
真人「さて…」
博「整理は終わったかな?」
真人「終わった、少し前に」
博「なら、来てくれるか?」
真人「了解です」
そのまま俺は彼に着いていく…
セレニア『終わったようだな』
真人「少し前に終わりました、電気通ってるから少し時間が増えた」
セレニア『まあ、それは少し手間取るな』
真人「これで持ってきた電化製品も動かせるようになってるので万全です」
セレニア『それは良かった』
真人「で」
博「もう少しで起きてくるはずだ」
真人「もう夜か…早いな…」
セレニア『作業に集中していたのだろう、それに時間が過ぎて夜になったのは好都合だ』
真人「待たなくて良いからか…」
セレニア『ああ、そういうことだ』
真人「ヴァンパイアって殆どが夜型だからか…」
セレニア『確かに殆ど夜型だ、例外もいるらしいが…』
真人「…」
そのまま筋を伸ばしていると、誰かがこちらに向かってきた
???『父様、母様、おはようです』
そこに来たのは、金髪に赤い眼の美少女だった
セレニア『ルーナ、彼が世話係の男だ』
ルーナ『父様と母様が直々にスカウトしてきた人、なんですね』
真人「ああ。俺は、時雨沢真人だ」
ルーナ『改めて、ルーナです。』
真人「で、引き受けたのは良いん
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