永遠の「友達」

これは、魔物が今の姿になる数ヶ月前からの話…

僕の名前は、カイ。とある山の麓の村に住んでいる。

カイ「さてと」

家の仕事として薪をとりに山林に向かう

カイ「お、来てたんだ」

僕の視線の先には、骨のような鎧を着ている竜らしき生き物が居る

???「ガゥ」

カイ「おはよう、グノシア」

僕はこの竜らしき生き物にグノシアという名前をつけた。グノシアは洞窟に住んでいるが村の手伝いをしてくれるから受け入れられているどころか働き手として重宝されている

カイ「さて、切った丸太何とかして薪にしないと」

グノシア「ガゥゥ」

すると俺が丸太を斧で切り分けようとしていたところグノシアはその鋭い爪で丸太をいくつかに切り分けてくれた

カイ「ありがとう」

グノシア「ガゥゥ…♪」

そのまま切り分けられた丸太を割って薪に変えていく、最近では僕とグノシアの仕事だ

カイ「よし、と」

そのまま薪を背中のかごと荷車にのせて行く

そのままグノシアと村の入り口まで来ると、村長がいた

カイ「薪、終わりました。配るのお願いします」

村長「カイ、グノシア。ありがとうのぉ…」

グノシア「ガゥ!」

村長「グノシア…お前さんのおかげでこの村は魔物の襲撃を受けずに住んでいるしのぉ…」

これが、数ヶ月前までの話…





















そんなある日魔物が、全て女性に変わった。その知らせを出稼ぎに行っていた父から聞いた。

カイ「ホントに?」

父「ああ、魔物は変化して人間に友好的になったとのことらしい。」

カイ「そうなんだ…」

父「グノシアのところに行くのか?」

カイ「うん、グノシア強いから仮に変化してない魔物がいてもきっとやっつけてくれるから」

父「まあ、気を付けてな…」

そのままグノシアのいる洞窟に向かう

カイ「グノシアー!」

声をかけると…

???『カイ?』

そこから出てきたのは、まるでグノシアのまとっていた骨のようなものをつけた女だった

カイ「君は…」

???『私、グノシア。魔物が変化した時に私も変わった。』

カイ「そうだったんだ…でもグノシアが魔物だったとしても村の人は受け入れるよ。」

思い出すのは、グノシアと初めて出会った次の日のこと…

グノシア「グルァァァァァァァ!!!!」

襲いかかってきた魔物を尾でぶっ飛ばして岩に叩きつけ、爪で切り裂き、咆哮で弾き飛ばしたその姿はまさに昔話で出てきた「守護竜」そのものだった

カイ「初めて会ったとき、何で悲しそうに吼えてたの?」

グノシア『私、ずっと死んだドラゴンみたいに骨っぽい鎧とかつけてたし、目付きも悪かったからひとりぼっちだった…』

カイ「確かに、ひとりぼっちって言うのは寂しいよね…」

グノシア『私の姿を見てもカイは怖がらなかった』

カイ「悲しそうに吼えてたあの時、もしかしたらひとりぼっちだったのかな?って思ったから」

グノシア『…』

カイ「とりあえず、グノシアが無事だったことを伝えてこないと」

グノシア『なら、私も行く』

そのまま村に行くと、村のみんなは無事だったことを喜んでくれた

村長「グノシアが魔物であることはわかっておったが、まさかあの威圧感満載な姿からこんな別嬪さんになるとはのぉ…」

グノシア『え?』

カイ「そうだ、これ」

僕は手鏡を見せる

グノシア『これが…私!?』

威圧的なのは変わっていないものの目付きが優しくなり、姿が人に近い姿形になったこと、そして…

カイ「うん」

村長の言う通りその首から上に乗っている顔は、並みの美人では束になっても敵わない程のものとなっていた

グノシア『…!!』

カイ「良かったね」

グノシア『カイ…』

カイ「なに?」

グノシア『永遠の友達でいてくれる?』

カイ「うん、死んでも友達。約束。」

それから、数日が過ぎてグノシアは僕の家に住むことになった

父「グノシア、君はカイ、ならびにこの村の恩人だからね…」

グノシア『私は「友達」を守りたかっただけだから…』

父「それでも、助けられたのは変わらないから」

グノシア『うん…』

さらに数日が経ったが、グノシアの様子がおかしい…

カイ「どうしたの?」

グノシア『わからない、身体が熱くて…』

カイ「なにか病気!?」

グノシア『行かないで…』

医者を呼びに行こうとしたがグノシアに肩をむんずと掴まれた

カイ「なら、医者のところ行こう」

グノシア『うん…』

そのまま医者のところに行く…

カイ「先生のところにも魔物さんが…」

そこには知的そうな白い毛並みの馬の下半身を持つ角の生えた女性がいた

???『はい、よろしくお願いしますね♪』

カイ「という訳なんです」

???『なるほど…』

彼女にグノシ
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