吹き上がる炎は魂を照らす

俺は、赤坂 真二。今年で高二の学生だ

真二「そんなこと言われてもな…」

親戚の人の奥さんが魔物娘、平たく言うとデーモンなのだが人間を魔物に変えるサロンを作りたいらしくモニターは居ないか?と言うことだった

真二「…いや、もしかしたら」

俺は高校にいるある女子が候補に浮かんだ

真二「一応聞いてみるが、成功率は五割程度と考えてくれ」

とりあえずパンフレットとチケットを受けとる

真二「…」

それから月曜の昼休みになり、俺は彼女の席に向かう

真二「…」

彼女は結城 陽子、同じクラスの女子だがクラスでは休み時間や昼休み以外は一人で居る…その理由は話によると生まれたときからアザが頬にありさらに事故による火傷で顔は痛ましい様相となっている…何故知っているかと言えば俺の友人の彼女が俺のいるクラスとは別のクラスにいる陽子の友人でそこから聞いたわけだ

真二「結城」

陽子「…赤坂くん?」

彼女は本当に性格は悪くない、寧ろ良いのだがはれ物にさわるような扱いには辟易しているように見える

真二「これ、俺の親戚がやる事業だがモニターやってみないか?」

陽子「モニター?」

真二「まあ、俺から聞くよりこれをみた方が早い」

そのままパンフレットを渡す

真二「詳しくはそれを読んでくれ」

陽子「あ、うん…」

それから、放課後になり俺は借りていた本を図書室に返却しに行くと、彼女は居た

真二「お」

陽子「これ、受けてみることにする」

真二「そうか、ならこれがチケットだ」

そのままチケットも渡して俺は返却も済んだので帰ろうとしたが…

陽子「赤坂くんは」

真二「?」

陽子「赤坂くんはどうして私の顔のことを気にしないの?」

真二「そう言う扱いされるの辟易しているのが見えた、それと大島から何が起こったか聞いたからな」

陽子「穂香?」

真二「ああ」

陽子「あ、確か穂香の彼って…」

真二「俺の友人だ」

陽子「なるほど…」

真二「はっきり言えば痛かったんだろうか…とかは思うが」

陽子「まあ、ね…もう痛みはないけど」

真二「表情筋とかまで焼けなくてまだマシだったのかもな」

陽子「!確かに」

真二「なら、あとは自分でやると良い」

そのまま俺は帰宅した

真二「お、電話はしたみたいだな」

親戚のデーモンからお礼のメールが来た

真二「これで金はしばらく大丈夫だな」

彼女は紹介してくれるなら10万出すと言い彼女の変化の日に渡すと言う約束が取り付けられた

真二「次の土曜か…」

それから土曜になるまで時が過ぎた…

真二「お、来たな」

陽子「どうしてここに?」

真二「俺も別件で呼ばれた」

陽子「そうなんだ」

真二「まあ、後はお前さん次第だ」

陽子「うん、確かに」

真二「じゃ」

そのまま報酬を受け取り、折角だから変化した彼女を見ていけと言われたので俺は別室で待つことにした

真二「変わったあとの彼女には、人並みの幸福があることを…」

と呟きスマホを弄っていると、飲み物が運ばれてきた

真二「わかってるな…これ好きなんだよ」

運ばれてきたライム果汁をたっぷり、砂糖を少しだけ入れた炭酸水を飲む

真二「お」

しばらくして、夜になったので俺は帰ろうとしたがどうやらここの施設は寝室も用意されているらしい

真二「用意良いな…」

そのまま食事を出前で頼み、終えると親戚のデーモンが来た、彼女はケリーと言う

ケリー『早ければ明日には会えるわよ』

真二「早いな」

ケリー『変わろうと言う意志が転生を早めるわ』

真二「しかし、大丈夫かな」

ケリー『大丈夫よ、貴方の学校にも魔物の先生は居るでしょう?』

真二「居たな、と言うより教頭の奥さんだったはず」

ケリー『そこに話はつけておくから』

真二「なるほど、そこまでやってくれるわけか」

ケリー『もちろん』

真二「なら良いが」

しばらく話すと、彼女は去っていった

真二「そろそろ、寝るか…」

時刻は十一時半、やることもない俺は寝ることにした

真二「…?」

しばらくして、俺は異変に気づく

真二「なんだ…?少し熱いな…」

寝ていたところ気温が上がったことに気づき目を開ける

真二「…!?」

そこには、小麦色の肌で顔も傷跡やアザも消えた陽子がいた

真二「傷跡とかも消えたらしいな、何よりだ」

陽子『うん…』

真二「なんの魔物になったんだ?」

陽子『イグニス、だって』

真二「イグニス…」

検索すると、本来魔物ではなく炎の精霊らしいが魔物化した精霊だろう…

真二「まあ、何せ良かったな」

陽子『ありがとう…』

真二「とりあえず勘違いしないように言っておくが、善意100%ではないから恩とかを感じる必要はないからな」

陽子『??』


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