夕暮れに、紅茶と茶菓子を。

僕は、アッシュ。あるお屋敷に住まわせてもらっている。と言うのも僕の家族は菓子屋をやっていてそこにある魔物娘の夫妻が訪れてその夫妻や娘さんから僕が作ったお菓子が大変好評だったので『住み込みで菓子をつくって欲しい』と頼まれ行く事になった形だ。

その魔物娘の夫妻は所謂ヴァンパイアと言う種族らしく夜に主に動くので夕方に菓子を作ればそれで良いらしく自宅で早朝から作るのと比べたら
かなり楽でなおかつ美味しいと言われる環境は僕にとってとても良いものと思う。一つだけの悩みを除いては。

その悩みと言うのがここの一人娘のお嬢で、名前をミラと言うが彼女は毎日毎日僕の首筋に噛みついてくる。お陰で首筋は歯形だらけだ。話によると噛む力が弱くてまだ吸血ができないらしい…それに加えて『将来アッシュお兄様のお嫁さんになる』と聞かない…身分とか良いのか?と奥様と旦那様に聞いても奥様は『私も意思を我慢できずに襲いかかった』と言い、俺は思わず「血筋ですかね…?」と言うと奥様は『それだけではないな、話によると学校の有人に『ほんとにほしいものはほしいと言わないと取り返しつかなくなるよ?』と言われたらしい』となったらしい…僕からしたら展開が早すぎる!と何度も言いたい…

今日、お嬢が帰ってきたら僕は大事なことを言わなければならないと思いお菓子作りを終わらせて洗い物をしているとお嬢は帰ってきた。幸い友人は連れてきていないから着替え終え、ティータイムになったときに話す。まず一つ目は、僕は君の旦那にはなれないと言うこと。2つ目の話は、その理由として「僕は人間だ、どう足掻いても君より先に死んでしまう。未亡人にしたくはない」と伝えると彼女はティーカップを置き部屋をでて走っていった。彼女にとっても辛いだろうが、後の大きな悲しみを避けるためだ…そうじぶんを納得させて部屋に戻る。下手をしたらもうここにはいられないかもしれない。荷物をまとめようかと思うと奥様たちから呼び出された。










そこには、ミラ、奥様、旦那様、そして奥様の妹様がいた。そして奥様は口を開き『アッシュ、君の懸念はわかった。それを解決する方法があるとするなら、どうだ?』と言う。僕は「そんな方法が?」と返すとインキュバスのことについて説明してくれた。
どうやら魔力を取り入れた人間の男はインキュバスと言う種族になりそうなれば寿命の問題は解決する。と言うことらしい…そして妹様は『アッシュ、ミラは『アッシュお兄様が死んじゃう!!何とかしてーー!!!』と泣きながら私の部屋に来た。まだインキュバスの詳しい説明を受けていなかったのもあるからだが…それだけ君のことを考えている。と言うことだろう?』と苦笑いしながら言う…
僕は「いろいろ考えてたのなんだったんだ…」と言葉が漏れる…ミラは『お兄様なりに考えてたのもわかった、だから問題を何とかしないと…って…』と言う。
とはいえ、インキュバスになるための魔力を注ぐ方法がヴァンパイアは吸血が基本なのに彼女はまだそれができない。さらに彼女は奥様が言うには『大器晩成タイプの成長ならしい』と聞いた。詳しく聞くと魔物娘には早熟型、平均型、大器晩成型の成長タイプがあり人間の女と比較して早い段階から成長が始まるのが早熟型、ほぼおなじような成長をするのが平均型、そして成長にたくさんの魔力か精が必要な大器晩成型があると言うことらしい…






話を終えると、問題が解決したことと泣き疲れたことで彼女は眠ってしまった…小柄なもののかわいらしい姿をしているミラは僕の部屋のベッドで寝ている…とりあえずシャワーを浴びてきて寝ようとしたら彼女は起きていた。そして『血を吸えるようになったら、お兄様のお嫁さんにしてくれる?』と聞いてくる。
僕は「なら、3つのことが前部達成されていたらにしようか」と切り出す。彼女は『3つのこと?』と聞いてくるので僕は「まずは、お互いに生きてること。どっちかか両方死んでたら話にならない、二つ目が血を吸えるようになったときに心変わりしていないこと。三つ目がそのときにこのことを覚えていること」と言うと彼女は『確かに大事なことね…』と言い頷いた。そして彼女がシャワーを浴びてきて僕はそろそろ寝ようとしたら彼女は『一緒に寝ちゃダメ?』と聞いてくる。両親公認みたいなものになった以上断る理由もないだろう、というか泣きそうな顔をしているし…

そのまま僕は仰向けになり寝ようとするとがっちり抱きついてきた、そして『どこにもいかないで…』とすがるように言う…目を閉じてゆっくりと撫でていくと彼女は少しして寝息を立て始めた…じぶんも精神的な疲労が来てすぐに眠ってしまった…








それから数日して、ミラは夏休みに入った。宿題は早々に終らせたらしく研究をし始めたらしい。なんの研究かと聞いたが『魔
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