屋敷から出て、少し離れたところで俺は休んでいた。
博「危なかったぜ…」
切り株に座り助かったことを実感する
博「…」
そのまま少しうとうととしてしまう…
博「!!!!」
何かが翔んでくる緒とが聞こえる…
博「何だ!?」
そのまま身体が浮く
???『よくも私をあんなに辱しめてくれたな…』
博「はい?」
???『逃がしはしない…』
博「え!?」
彼女の目が据わっている…
???『散々辱しめておいて、逃げられると思っているのか?』
博「なるほど…権力があるやつは揉み消すわけか…」
???『あんなものを使っておいて…』
博「???」
???『あれは、我々ヴァンパイアに対して確かに弱点ではあるが、真水にニンニクエキスを溶かし凍らせたものだ…』
博「…」
そのままヴァンパイアのことをスマホで調べる
博「って…」
つまり彼女のスイッチを入れてしまったということらしい
博「撃退できるとはいえ、か…」
???『貴様のような面白い人間を探していたのかもしれない』
博「…」
そのまま連れていかれた先には、魔方陣があった
???『貴様のような面白い人間は下等な人間にはもったいない』
博「いや、同種だが」
???『いや、貴様は違う』
博「????」
???『あれだけやりあえて勇者クラスでもないのはおかしい』
博「まあ、身体能力しか取り柄ないしな」
???『そんなことはないだろう』
博「どうだろうか…」
???『…』
博「俺は、篠田博だ」
???『私は、セレニアという』
博「セレニア…」
そのまま俺は彼女に魔方陣のところに連れていかれた
博「…」
セレニア『貴様は下等な人間にはもったいない、私が価値を引き出してやる』
博「俺もその下等な人間と同じ種族なんだがな…」
セレニア『いや、偏見もなく自称ただの人間で勇者クラスでなのはおかしい』
博「単純に信念があったからかもしれない」
セレニア『なるほど…』
そう話していると、転送された先が見えた
博「これは…」
転送された先にあったのは、俺たちが最初に来た館のデザインを踏襲した屋敷だった
博「ここが…」
セレニア『ここが私の家だ』
そのまま彼女は帰宅していき俺も着いていく
博「なるほど…明度が低い色合いっぽいが上品な感じだ」
セレニア『ほう…』
彼女は表情を変えた
博「なんというか深い色って感じだ」
セレニア『違いのわかる男だな…♪』
博「何て言えば良いかわからないが、きれいな色合いだと思う」
セレニア『…♪』
それから少しして、食事が出てきた
セレニア『貴様はやはり違いのわかる男だ、下等な人間にはもったいない…』
博「食べて良いのかこれは…」
セレニア『ああ、遠慮せずに食べるが良い…』
博「では、いただきます」
早速食べていく…濃すぎない味付けと風味は上品な感じだ…
博「美味しい…月並みな言葉かもしれないが…」
セレニア『いや、わかりやすいと思う』
博「なら良かった」
セレニア『なら、浴室はこっちだ』
博「…」
そのまま着いていく
セレニア『ここだ』
その浴室は、かなり広く作られていた
博「うちの三倍はあるな…」
セレニア『ふふ』
博「なら、入ってくるよ」
セレニア『ああ、待っているぞ』
博「…」
そのまま風呂場で身体を洗う、シャンプーや石鹸にも良いものをつかっていたらしく肌の仕上がりがいつもより良い…
博「さてと」
揚がると、セレニアは俺のあてがわれた部屋にいた
セレニア『上がってきたか、水分はとったか?』
博「いや…」
セレニア『なら、ここの冷蔵庫にあるものを飲むと良い』
渡されたものは、瓶に入った水だった
博「では」
そのまま飲んでいく…湧き水か何かのようで澄んだ味がする
博「ありがとう、美味しかった」
セレニア『では、良いか?』
博「あ、ああ」
彼女の隣に座るように促されて俺はソファに座る
セレニア『では…♪』
彼女は俺の首筋にかぶり付き、牙を突き立ててくる
博「まあ、ヴァンパイアの飯って言ったらな…」
セレニア『んふふ…♪』
彼女の吸血は、痛みがない…なんというか緩い脱力感と柔らかな快楽が来る…
セレニア『んんふふ…♪』
博「…」
何かが流れ込んでくる…これは…
セレニア『ふう…』
一度彼女は口を離した
博「満足?」
セレニア『私は気がついたのだ』
博「はい?」
返事になっていないような、なっているような…
セレニア『我々の掟では、下等な人間を我々と同じ段階にひきあげるまで恋仲以上にはなれないのだが私はひとつ良いことを思い付いたのだ』
博「というと?」
セレニア『一気に引き上げてしまえば
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