最後に来た希望

俺は橘 憐、友人たちと30日に忘年会をしようと約束していたが友人たちは魔物にお持ち帰りされたらしい…

憐「まあ、店予約してなくて良かったな、うん…」

そのまま夕方にキャンセルの話が来たのでコンビニに食事を買いに向かう

憐「??」

帰り道、行きには気づかなかったが段ボール箱が置いてあることに気づいた

憐「正気か…?」

その段ボール箱の中には、一匹の三毛猫が寒そうに丸まっていた…

憐「まあ、うちはペット禁止だが…放って置けないな…」

そのままアパートの大家に聞くと「確かにこれは仕方ないし死なれたら祟られそう」とのことで飼い主を来年早々に探すことを条件に俺の部屋に置くことを了承してくれた。大家さんの奥さんが魔物なのもあるかもしれない…

憐「…寒かったろ、ほら。」

レンジで暖めたミルクをやや深めの皿にいれる

猫「みぃ…」

最初は恐る恐るだったが味がわかると一心不乱になめている…

憐「逃げないから、な。」

撫でていると、猫は幸せそうに目を閉じる

憐「…」

俺の方も飯にしよう

憐「よし。」

焼いたパンと親戚から送られてきた太く大きなソーセージを何本か茹でていく

猫「みぁ…?」

憐「お前も食べるか?」

猫「みぃ…♪」

憐「これで、よしと」

猫のぶんは人肌より少し暖かい程度まで冷まして皿にのせてやる

猫「…♪」

憐「うまいか?」

猫「みぃぃ…♪」

心なしか笑っているように見える…美味しいなら何よりだが

憐「ごちそうさまでした。と」

そのまま洗い物を済ませ、俺は風呂をいれる

憐「なら、行くかな」

少しして、風呂が沸いた

憐「なら、風呂行くぞ〜」

洗面器にお湯を入れて猫を洗う

猫「んなー…」

まあ、猫は水が嫌いかもしれんがきれいにしないとな…

憐「ふう…」

そのまま俺も暖まったので上がる

憐「ふう…」

そのまま暖房と加湿器を入れて座ると、近くで猫は丸まる

憐「おまえ、名前ないよな…」

段ボールに名前は書いていなかった、なら俺がつけてやるべきか?

憐「なら、お前は…みつきだな」

今日は三日月だったのでみつき、ひどく安易だがないよりましだろう

みつき「にぁ〜♪」

気に入ってくれたらしい、ならいいか…

そのまま撫でていると、少しつかれていたのかうとうとしてしまう…

憐「…」

少しして、ちゃんと寝室で寝ようかと思いそのまま寝室に向かう

みつき「…」

みつきは眠ってしまっている

憐「…」

そのまま俺はみつきをベッドの一部に置いて寝る…





















憐「??」

布団のなかで何かが蠢いている、なんだ…?

憐「…?」

目を開ける、すると…

???『…♪』

全裸の女の子が俺の布団にいた

憐「!?!?」

起き上がって頬をひっぱたく、どうやら夢ではない

???『起きちゃいましたね…』

憐「お前は、誰だ?」

頭の上には猫らしき耳、尻尾は二本…もしかして…

???『みつきです♪』

憐「魔物に変わったのか、これは…?」

みつき『はい♪』

憐「何があったし…」

みつき『わたしにもわかりません』

憐「もしかして…」

スマホで冷蔵庫にある親戚から送られてきたソーセージの説明を見るが、今年の六月に産地が親魔物県になっている…

憐「魔力を得て魔物に変わったってところか…」

みつき『???』

憐「とりあえず…」

服の上下を渡して後ろに穴を空けて尻尾を通すように言う

みつき『…♪♪』

憐「…寝るか」

みつき『うん…♪』

一人用の布団なので少し狭いが、まあいいか…












憐「お、生協来たな」

生協で食べ物を買っているのででなくても済む

みつき『〜♪』

相変わらず抱きついてきている、いろいろ当たっているし尻尾に至っては腕に巻き付いてきている…



憐「さて…」

朝ごはんに食べているキウイが届いた、どうするべきか…

みつき『〜♪』

みつきは片付けを手伝ってくれている

憐「そういえば」

みつき『???』

憐「魔物になったなら、君はもう自由だ。」

みつき『…』

憐「どこに行こうと構わない、まあ、暖かくなってからか?これは」

みつき『やだ…』

憐「??」

みつき『あなたと、離れたくない…』

憐「そうか…なら、居たら良い」

みつき『うん…』

その日の夜…

憐「みつき」

みつき『??』

憐「危ないところだったな」

みつき『確かに…』

何を言ったか察してくれて助かる

みつき『あなたに命を助けられてないと、きっと…』

憐「誰だよ、捨てたやつ…」

みつき『飼えなくなった、って私を置いていった人たちは謝りながら泣いてたよ…』

憐「なるほど…」

みつき『私を
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