次に、三位の男のことを聞いてみることにした
流ノ介「なら、三位の真二で」
エルザ『ベスト4は覚えてるのね…』
流ノ介「ああ、というより…」
真二「第一回の大会で準決勝に当たったんだよ」
流ノ介「ああ、実際勝てはしたが言うほど楽ではなかった」
真二「また三位だよ…」
流ノ介「まあ、準々決勝までは確実なプレイヤーとも言えるが」
エルザ『で、貴方を捕まえた娘は…』
???『ふふ…
#9825;』
入ってきたのは真っ白な髪をしたラミアらしき魔物だった
流ノ介「…長いことほったらかしにしていたのか?」
真二「いや、約束してたんだが…」
流ノ介「??」
???『まずは自己紹介を、私は咲と言います』
流ノ介「ご丁寧にどうも」
咲『ここからは、私たちの記憶を見てもらった方が早いですね』
流ノ介「まあ、そうだな」
エルザ『わかったわ』
彼女は真二たち二人の頭に先程使った記憶を見せられる器具をつけた
真二「…」
咲『約束ですよ?』
真二「ああ」
俺は狭霧真二、彼女は幼なじみの咲。白蛇という魔物だ
咲『前回の成績より悪かったら…』
真二「ああ、嫌なわけではないが悔いのない戦いをしないとな…」
俺は前回三位だった、なら四位未満なら辞めなければならない
真二「…」
確かに命の危険はあるが、それはどんなスポーツでもそうだろうとは思う。
咲『…』
それこそ、彼女たち魔物に任せればヌルくて心の底から楽しめるスポーツなんてなくなってしまう
真二「なら、行くかな」
そのまま俺は大会の会場に向かう
真二「よし…」
現地でビークルの様子を見るが細工はされていない。魔物たちはこういう約束をすると細工をする可能性が高いと聞いていたので警戒していたのだ
真二「さて、全力でいくか…」
結局、俺は前回と全く同じ成績の三位だった
真二「この場合の話してなかったな…」
咲『確かに、以前の成績と同じですね…』
真二「まあ、まさかの新星にやられるとはな…」
咲『新星の方は結局二位まで行きましたしね…』
真二「ああ」
咲『どうしましょうか…』
真二「しかし、準々決勝の前にあんなことがあったのによく無理矢理にでも止めなかったな」
咲『…約束です』
真二「しかし、どーすんだこれ…」
咲『とりあえず、優勝者が決まるまでは居ないといけないのよね?』
真二「ああ、表彰台上れるから居ないといけない」
咲『なら、私も貴方の部屋にいきます』
真二「…」
咲『…』
真二「魔物相手でこれ程信用できんこともない」
咲『まあ、、そうだよねぇ…』
真二「…」
そのまま俺は翌日の決勝戦を見て、表彰台に上った
真二「さて…」
すがるような目でしずしずとついてくる咲を見ていると俺が悪者のように見える…
咲『…』
真二「…」
性質上諦めることはないだろう、どうしたものか…
真二「…」
咲『…』
真二「…」
しかし、エキシビションマッチの前にまた解放戦線のアホ共が来たせいで泊まっていたホテルでしばらく滞在することになってしまった
真二「この場合だと、見知らぬ魔物よりは知ってる魔物の方がまだ良いか…」
咲『…
#9825;』
そのまま部屋に戻ると、彼女はついてきていてはずだが居ない。
真二「???」
少しして、彼女は来た
真二「方向音痴って訳でもないだろうに、何してたんだ?」
咲『少し、話をしていました』
真二「そうか…」
咲『…』
彼女はどことなく憔悴した感じがする、だてに付き合いは長くない
真二「さて…」
夕食を終えたが、やることがない。
真二「あのアホ共、トレーニングルームを壊していきやがって…」
咲『…』
真二「!?」
そう言うと、彼女は俺に巻き付いてきた
真二「どうした!?」
咲『彼らが対処してくれたから安全にすんだとはいえ…もう怖いんです…!!』
彼女は頬に涙を伝わせて叫ぶ
真二「…」
まあ、ここまでよく持ったというべきなのかもしれない…
咲『…』
真二「全部あのアホ共が悪い…」
咲『…』
彼女の眼は澱んで光を失いつつある、もう逃げられないな…
咲『…
#9825;
#9825;
#9825;
#9825;』
そのまま彼女は俺にバランスボールのような大きさの蒼い炎を両手の間に生成して俺にぶつけてくる…
真二「!!!!!!!!!!!!」
彼女の想いや感情が流れ込んでくる、正気ではないものの想いだけは本物だ…
咲『怖いんです…またあんなことになってしまうのが…』
真二「そう…か…」
身体が芯から燃えているように熱い…
咲『…
#9825;
#9825;
#9825;』
真二「…」
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