捨てる神あれば拾う神あり

僕は、蓮。訳あって名字は名乗りたくない

蓮「俺の人生って、下らなかったな…ハッ…」

足音が近づいてくる、そろそろか…

蓮「これで良いな」

そのまま魔物に察知されないようにする特殊な道具を使い伝手で手に入れた超高濃度のニトログリセリンを熱して爆発させ吹っ飛ぶ

蓮「ってぇ…」

俺の上半身と下半身はちぎれとんだらしい…これで良い…





















蓮「??」

どうやら、死後の世界らしい…でなきゃ歩けるわけがない…

???『貴方、もしかして…』

どうやら魔物らしい、でなきゃそんなに青白い肌とどうみても痴女の服装をしていないはずだ

蓮「…!!!!」

そのまま俺は走り逃げる

???『待って!!』

どれくらいそうやって逃げて居たが地力の差はあり捕まった

???『…どうして逃げたの?』

蓮「いきなり知らぬところに飛ばされて魔物が居て情報もなにもないなら逃げるだろう…」

???『…嘘は言ってないわね』

蓮「…」

???『ここは、自ら死を選んだ人間が来る場所…ここに来たと言うことは自殺かそれに近いかたちで死んで悪人ではないと言うことになるけど』

蓮「自殺したなら善人ではないだろう」

???『それはともかく…』

蓮「何で言わなければならない?見ず知らずのあんたに」

???『確かに、そうね…なら質問を変えるわ』

蓮「?」

???『貴方の地域に魔物は居なかったの?』

蓮「居た、そこまで多くはないが」

???『間に合わなかったのね…』

蓮「いや」

???『ならなんで…』

蓮「教えてやる義理も理由も必要もない」

???『…』

蓮「あんたは、何なんだ?俺が一人で居たいのが分からんのか?」

???『明らかに放置できる状況ではないのよ』

蓮「??」

???『貴方のその服のズタズタ具合といい、傷跡といい、ただ事ではないわ…』

蓮「…」

???『実験に失敗でもしたの?イシュタム様の力で身体の傷はほぼ治ってても爆発の残渣っぽいものを感じたけど』

蓮「いや」

???『なら爆発事故に巻き込まれでもした?』

蓮「…」

???『私はルーナよ』

蓮「俺は蓮、訳あって名字は名乗りたくない」

ルーナ『だとしたら…』

蓮「???」

ルーナ『私がたてた仮説はは二つよ』

蓮「??」

ルーナ『一つ目は、何か人生で苦しいことがあって爆発物を使って死んだ』

蓮「…」

ルーナ『もうひとつは、親とかとのいざこざで死を選んだ。爆発物を使って』

蓮「…」

ルーナ『後者…ね』

蓮「なぜそう思った?」

ルーナ『何となく、よ』

蓮「…」

ルーナ『…』

そのまま彼女は結晶らしきもので連絡をしている

ルーナ『…繋がったわ』

蓮「??」

ルーナ『貴方は、ある跡取りのない名家に引き取られた。そしてそれから数年後にその家に子ども、しかも男の子が産まれ貴方は予備扱いになった』

蓮「…」

ルーナ『そして、数日前にその子は跡取りの出来る年齢になった。』

蓮「…」

ルーナ『そして貴方は政略結婚の駒にされそうになり逃げた』

蓮「…」

ルーナ『しかし無理に垂れ戻され暴行を受けた、だから貴方は育ての親を叩きのめして死ぬ寸前までやった後に貴方を殺そうとした追手から逃げるために追手もろとも自爆した』

蓮「ああそうだよ…」

ルーナ『ただ、貴方は弟にはなにもしなかったわね』

蓮「あんな男女の子とは思えねぇほど良いやつだからな」

ルーナ『なら、これを見て』

俺の弟、一真が据わった眼であの男女を睨み付けサンドバッグのように叩きのめしている

蓮「不味いな、下手したら戻れないところに行きそうだ」

ルーナ『えぇ、提案なんだけど』

蓮「??」

ルーナ『彼を止めたい?』

蓮「出来るのか?」

ルーナ『私と魔術の契約をしてくれたなら可能よ』

蓮「なら頼む、俺のしたことにあいつは巻き込めん」

ルーナ『なら、時間ないしすぐにやるわよ!!』

蓮「ああ」

そのまま契約を済ませて俺は転送された

蓮「一真!!」

一真「兄さん!?死んだはずなのに…」

蓮「ああ、だがイシュタムとか言う神の力で俺は存在を保てたらしい」

一真「な、なるほど…」

蓮「お前はそれ以上するな、戻れないところに行ってしまう」

一真「でも…」

頭のなかにルーナの提案が聞こえてきた

蓮「一つ、提案がある」

一真「??」

蓮「俺と来るか?」

一真「でも、確かイシュタムって…」

蓮「まあ、特殊枠として良いんだってよ」

一真「行く!!」

蓮「なら、行こうか」

そのまま転送で戻される

蓮「取り敢えず止められた、ありがとう」

戻ったところはどうやら彼女の家らしい

ルーナ『良かった』

一真「貴方は
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