電波少女の記憶(メモリー)

俺は高林 照彦。最近、誰かの視線を感じる

照彦「…」

視線を感じるのは、俺の住んでいるアパートから二軒となりにある廃屋を通るときに感じる…確かあの廃屋は俺が生まれてすぐの年に人が居なくなったと聞いていたが…

照彦「…」

知り合いの魔物に相談してみても、魔物の気配はない。その一言だけだ

照彦「本当に…」

ただ唯一マシなのは悪意は無いことだろう…

照彦「…」



今日も仕事の帰りにその廃屋に面した道を通った、相変わらず視線を感じる…

照彦「なんなんだ…?」

それからさらに数日して相変わらず俺はその廃屋に面した道を通る。というよりはこの道を通らないと大きく遠回りになるからだ

照彦「!!!」

視線が強くなり窓から光るなにかが見えたのを感じ、その場から走り家に着いた

照彦「なんだったんだ…!?」

異様なものを視線に感じ思わず恐怖に逃げてしまった

照彦「…」

視線に振り回されていると感じたので腹が立ってきた…

照彦「…」

明日は休みだ、もしも視線を感じたら問い詰めてやる…

照彦「…」

その日のいつもの時間、コンビニに買い物に行った帰りに視線を感じたので声を出す

照彦「おい!!!なんなんだお前は!!!」

???『っ!』

誰かの声にならない程の短い息遣いが聞こえた

照彦「??」

すると、その家の玄関から蒼白くぼんやりと光るちっちゃい女の子が出てきた

???『見つけた…♪やっと話しかけてくれた私の運命の人…♪♪』

出てきたのはおそらく魔物だろう女の子だ

照彦「…」

どうやらこいつは頭のネジが弾け飛んでいるらしい

照彦「…」

これ以上関わるとろくな事にならなさそうだ…

照彦「…」

踵を返し帰ろうとすると…

???『…♪♪♪』

後ろから抱きつかれた

照彦「!!!」

そのまま急いで振りほどいて家に入り鍵をかけた

照彦「おかしい女に関わると危なそうだ…」

家で息を整えていると窓に彼女は張り付いていた

照彦「ひっ…!!!」

???『驚かせて、ごめんね…』

照彦「…」

髪の毛で顔は隠れているがどうやら悪意はないらしい

照彦「何故に窓に張り付いているんだよ…」

???『ここからならあなたが見えたから』

照彦「ったく…」

頭のネジどころか一歩間違えは悪質なストーカーだぞこいつ…

照彦「で、お前は?なんの目的で俺を?」

とりあえず上がってもらい話を聞く

???『私、穂花…』

照彦「なら穂花、お前は俺に何の用が?」

穂花『私、魔物になったの数年前なんだけど』

照彦「ふむ、俺がちょうどこの辺りに引っ越してきたのもその辺りの時期だな」

穂花『私が魔物になった日に、貴方が疲れきって帰って来たのを見て…』

照彦「で?」

穂花『その時、私の運命の人って感じたの』

照彦「話が飛躍しているな…」

やはりこいつは頭のネジが弾け飛んでいるらしい

穂花『これは言葉じゃ表せない、魔物としての感覚だもの』

照彦「…」

穂花『家事はみんなするから貴方の側に置いて欲しいの…』

照彦「いや、俺家事みんなできるけど…」

穂花『でも、インスタントやコンビニの弁当ばっかり…』

照彦「一人で暮らすとそっちの方が家計に優しいんだよ」

穂花『…』

照彦「?」

穂花『私が、ご飯作るよ…?』

照彦「…」

まあ、本当に悪意はなさそうだ

穂花『…♪』

思い込みは激しいがギリギリ魔物の範囲か…

照彦「…」

それから、魔物用の携帯食料を買ってきて彼女に渡した

照彦「とりあえず、これを食べておけば命は繋げる」

穂花『うん…』

照彦「まあ、味は旨くないかもしれんが…」

穂花『うん、まずい』

照彦「そうか…」






















それから、一週間が過ぎた

照彦「そういえば、穂花はなんの魔物なんだ?」

見た目からして、ゴースト系列の魔物なのはなんとなくわかるが…

穂花『私は、ウィル・オ・ウィスプって魔物だよ』

照彦「なるほど…」

その日の夜、寝ていると誰かの強い気配を感じ目を開ける

穂花『…』

彼女は苦しそうに、しかし憔悴した顔をしている

照彦「限界か?」

穂花『うん…あんなまずいの嫌…』

照彦「まあ、魔物に魅入られた人間は遅かれ早かれこうなるのはな…」

穂花『おねがい…苦しいの…』

照彦「まさか、狙っていたか?」

穂花『??』

照彦「明日休みなの聞いてないわけではないだろ…」

穂花『うん…♪』

照彦「…」

彼女はそのまま服を脱いでいく

照彦「立派なモノをお持ちで…」

身長は140cmあるかないかだが胸は俺の頭を覆い隠せる程の大きさになっている。所謂ロリ巨乳というやつだろう…

穂花『嬉しい…
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