俺は金田武蔵、そして…
武蔵「ただいま」
アパートに帰ってくると走ってくる音が聞こえた
???「わぉん!!」
こいつは空、俺のペットでゴールデンレトリバーのメスだ
武蔵「はは、相変わらずだな」
空は帰ってきたとたんに突っ込んでくる
武蔵「空、紹介したい人が居るんだ」
そう、今日は空に恋人を紹介する
???「こんにちは」
空『…』
まあ、初対面だと多少警戒はするだろう
空『ウウウウウウ…』
そして予想通り唸って威嚇している
???「私は、林良子っていうの。」
空『…』
相変わらず威嚇している
武蔵「…」
それから空は良子には威嚇するわ吼えるわで懐こうとしなかった、噛みつこうとまでしていたくらいだ
武蔵「…」
空『ウウウウウウ…!!!!』
その度に宥めるが最近は効果が薄くなってきている
良子「嫌われてるのかな…」
武蔵「焼きもちかもしれんな…」
良子「あ、この子女の子だったね…」
それから二ヶ月ほどして、俺たちは結婚した
武蔵「楽しみだな」
良子「はい♪」
明日、俺たちは新婚旅行にいく
武蔵「なら、寝るか」
良子「そうね♪」
空をペットホテルへ預けて旅行へ旅立った、が…
武蔵「どうして、こんなことに…」
旅行先で良子は事故に遭い死んでしまった……。ガスを積んだトラックが通行人を避けようとして滑り、横転して大爆発を起こして良子は爆風に飛ばされて上だけでなく色々な方向に伸びている標識で胸を貫かれ即死だったらしい…
武蔵「…」
葬式を済ませ、俺はホテルに空を迎えにいく…
空「おん!!」
空は嬉しそうに俺を迎えた、当然だろう…良子が居ないのだから…
武蔵「帰ろうか…」
もうそばに居てくれるのは空だけだ…
武蔵「…」
そのまま帰宅する
武蔵「…」
幸い、保険金の分け前と貯金があるので暫くは働かなくてもいい…
空『おん?』
空は何故悲しそうなのかわからないらしい
武蔵「もう、良子は居ない…死んでしまったんだ…迎えにいくのが遅くなったのはそのせいだ…」
空『…』
分かったのか、それとも悲しみだけは察してくれたのか空はそばで身体を当ててきた
武蔵「暫くはずっと居られる」
空『!』
それは理解できたようで思い切り喜んでいる…
武蔵「ははは…」
なんと言うか今俺の顔は力ない笑みを浮かべているのだろう…
空『…♪』
まあ、迎えに行ったのが遅くなっても気にしていないのは良かった…
それから数週間たち、彼女は蹲ると動かなくなってしまった
武蔵「!?」
そうしていると、インターホンがなった
武蔵「どちら様で…!?」
そこに居たのは魔物娘と呼ばれる存在だった、良子が生きている前に来てちゃんとした権利を持っていてくれたらと何度も恨んだものだ…
???『ここに、ペット居るわよね?』
武蔵「ああ、だがここはペットを禁止してないアパートだから問題はないはずだが」
???『えぇ、その事じゃないの』
武蔵「ならなに?」
???『貴方のペット、魔物になるわ』
武蔵「え」
???『大切にしていたのね』
武蔵「まあ、な」
???『奥さんの事は本当に私達がもっと早く来ていたらと私達も思うわ…』
武蔵「ああ、本当にな…」
???『とりあえず、これを貴方に』
渡されたのはピンク色でガラスらしき素材の小瓶と同じ形、多分同じ素材の青色の小瓶だった
武蔵「これは?」
???『説明書よ』
そのまま説明書も渡される
武蔵「どうも…」
???『なら、側に居てあげてね…少なくとも彼女には貴方が必要よ』
武蔵「ああ…」
そのまま彼女は去っていった
武蔵「お」
そのまま鍵を閉めて振り向くと、空は満月らしい
武蔵「!!」
そのまま空の居た部屋に行きドアを開けると眩く強い光が空の居た場所から放たれている
武蔵「これは…!!」
目を開けているのが辛いほどの光だ…
武蔵「…」
それが数分間続いて光が弱まったので目を向けると…
???『…』
ファンタジーや物語などで見ることがあるやや小柄な獣人。例えるならそういう存在が居た
武蔵「お前は…?」
???『ご主人さま、私が分からないですか?』
武蔵「まさか、魔物になった空か?」
空『はい♪』
武蔵「なるほど…」
空『預けられていたとき、私は毎晩遠吠えしていました』
武蔵「…」
空『そうしていたらそこに居た人の一人の奥さんが魔物さんで、私に魔物になるチャンスをくれたんです』
武蔵「それを掴み取ったわけか」
空『はい♪』
それから、俺は改めて良子の事を話した
空『そんなことが…』
武蔵「ああ…」
空『辛かっ
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