その日の夜、風呂を済ませて俺は彼女の部屋の前にきた
沙雪『後はあなた次第よ』
晶「ああ…」
両腕には前に儀式で使った腕輪がついている
晶「…」
碧『どうしました?』
晶「無理はするなといったんだがな…」
碧『ばれてましたか…』
そのまま姉妹たちは去っていった
晶「只事ではないと思ってたが、重症らしいな…」
碧『…』
晶「ほら。」
そのまま金属製の端子を渡す
碧『…』
晶「???」
碧『この前の儀式のやり方を私に直接流すと…』
晶「そうだな」
碧『…』
彼女はなんとそのまま端子を胸元にある勾玉みたいなものの穴部分に押し込んだ
晶「!?」
碧『これは長時間やると私の身体にも悪影響出るので早くお願いします…』
晶「わかった、なら早速やる…」
そのままエネルギーを彼女に流し込んでいく…
碧『ん…あぁ…くぁ…』
晶「っ…」
体力を吸いとられる感じが強まっていく…
碧『んぁ…くっ…』
晶「!!」
そのまま一気にエネルギーを流し込む
碧『!!』
パキン!という音と共に彼女の胸元の勾玉らしきものの穴部分に刺さっていた端子の先端にある結晶らしきものが砕け、端子が抜け落ちる
晶「はぁ…はぁ…はぁ…」
碧は仰向けに倒れている…
晶「これだけやって失敗か…!?」
碧『…』
彼女の勾玉らしきものはヒビが消え脈動するように光っている…
碧『ん…』
彼女の意識が戻ったようだ
晶「大丈夫か?」
碧『はい…お陰さまで…
#128154;』
晶「!?」
彼女の目に何か妖しいものが宿る
碧『むしろ満たされてまだ溢れてるくらいですよ
#128154;』
晶「なら、良かった…疲れたから寝るわ…」
碧『…
#128154;』
尻尾の先が腕に巻き付く
晶「???」
碧『回復の儀式を終えて消耗した貴方を、妹たちは狙う寸法です』
晶「まあ、全部善意なわけないか…家族とはいえ競争相手だろうし…」
碧『はい…』
晶「…」
確かに視線を感じる
晶「…」
碧『そこにいるのでしょう?』
沙雪『やっぱりわかってたわね…』
慧『仕方あるまい…』
碧『私を回復させて、消耗した彼を癒す名目で手に入れる寸法。考えたわね』
晶「…」
とりあえず俺は話さない方がいいだろう
焦香『って姉貴もそのつもりだろ』
碧『私は直に助けてもらいましたからね…♪』
明莉『思った以上に回復してる…』
碧『限界を超えて満ち満ちてます』
葵『仕方ありませんね…』
思ったより穏便に終わりそうだ…
紅葉『助けられたら火も着くか、仕方ないね…にしし…』
碧『流されますか?』
紅葉『おお、こわいこわい…』
そのまま他の姉妹たちは今度こそ去っていった
晶「とりあえず荒事なく穏便に終わって何よりか…」
碧『温泉で疲れを癒しましょう…
#128154;』
晶「そうするか…」
そのまま再び浴室に向かう
晶「しかし、これは体力回復までできるのか…」
浸かりながら聞く
碧『そもそもこの温泉自体が人間に対して変質こそ緩やかだけど高濃度の魔力が溶け込んでいます』
晶「なるほど、インキュバス化する前に回復すると」
碧『そう言うことです、インキュバスになる前に先ずは回復が優先されます』
晶「納得」
そのまま消耗した体力はほぼ回復した、ものすごい効果だ…
晶「…」
自分の部屋に戻ろうとするが、尻尾の先が腕に巻き付く
碧『あの程度で諦めるとでも…?』
晶「…」
部屋に用がある旨を説明してついてきてもらう
晶「よし。」
荷物をまとめて鞄に積める
碧『…
#128154;』
そのまま彼女の部屋にいく、こうなった以上多少なりとも理性的な方が安全だろう…
晶「ん…」
伸びをすると肩や首がゴキゴキ言う
碧『本当に、お疲れ様でした…
#128154;』
晶「ああ…」
碧『…
#128154;
#128154;』
そのまま腕に巻き付いていた尻尾の先が外れて腰に巻き付けられ引き寄せられる
晶「…儀式の贄か」
碧『ふふ…
#128154;そんな堅苦しく考えなくてもいいんですよ?』
晶「???」
碧『私はあなたにより心が溶けてしまっています』
晶「…君たち姉妹は何かしら俺に対して眼鏡に敵うところがあると聞いた、君の場合は…?」
碧『まずは精の味、これは姉妹共通ですけどね』
晶「なるほど」
碧『もうひとつは儀式の終わったあとにすぐ部屋に行けたのに私の意識が戻るまで看ていてくれたことです
#128154;』
晶「任された以上、自分の可能なことはやっておくべきだろ」
碧『…
#128154;
#128154;』
そのまま巻き付く面積が増え密着するかた
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