解き放たれた紫想

彼女が落ち着いたのは、夜が明けて日が上ってからだった

晶「落ち着いたか…」

いつの間にか彼女は寝息を立てている

晶「変な病気かもしれんな…医者を呼んできた方が良いかもしれんな…」

部屋を出て俺は呟く

碧『それは無意味よ』

碧が部屋の前に立っていた

晶「無意味?」

碧『医者に見せてなおる代物ではありません』

晶「???」

碧『はぁ…まだ分からないのですか?』

晶「???」

碧『とりあえず、肉体的なものではなく精神的なものです』

晶「お、おう」

そのまま碧は去っていった

晶「なら…」

井戸から水を汲んできてコップと水筒に入れ、水筒には茶葉も入れて蓋をする

晶「…」

紫『ん…』

晶「飲めるか?」

紫『うん…』

そのままコップを渡す

紫『ん…はぁ…』

晶「治るわけもないか…」

紫『わかってる…』

晶「???」

紫『私のこの異変の原因は、わかってる…』

晶「なるほど…」

深刻な話のようだ

晶「俺は居ない方が良いか?」

紫『…逆』

晶「わかった」

と言うと紫は倒れこんでしまう

晶「これ飲むといい」

そのまま水筒の中身を飲ませる

紫『ん…』

晶「心を落ち着かせる効果のあるお茶だ」

紫『ん…はぁ…』

多少憔悴したようなものは減ったようだ

紫『原因言うね。』

晶「俺になにかできるのか?」

紫『原因は、多分だけど発情期だと思う…』

晶「…」

今までの事を整理し今言われたことをそこに練り込む

晶「…え?」

紫『私達は人間の男に対して、というよりは多分精に対しての免疫がないから…』

晶「スイッチ入ったと…」

紫『うん…』

晶「こりゃ医者に見せて治るわけもないか…」

紫『うん…』

晶「それどころか薬や処方箋さえあるか怪しいな…」

紫『…』

晶「しかしなぜ言わなかった?」

紫『お兄ちゃん、ここに来て良かったと思う?』

晶「あまり未練はないな」

紫『そっか…』

晶「…」

紫『…』

ここで受け止めなければきっと…

晶「受け止めてやる、想いを吐き出して心を解き放っていいから」

なんと言うか覚悟が完了していた、何故かはわからないが

紫『お兄ちゃん、好き
#128156;好き
#128156;大好き…
#128156;』

晶「…」

そのまま俺は抱き抱える力を少しだけ強める

紫『はぁ…
#128156;』

とりあえず憔悴したものは消えたようだ

晶「誰になるかは分からんがこうなることは想定していた、何でそんな苦しんでまで…」

紫『怖かった…拒まれたり子供だろって言われるのが…』

晶「一応年齢的にも大人なんだろ?最初に聞いたぞ…?」

紫『え』

晶「最初に碧さんから聞いた、小さいのもいるけど一応みんな子を産める大人だと」

紫『…』

晶「聞いてなかったらしいな…」

紫『…
#128156;
#128156;』

晶「とりあえず飯だな、腹ごしらえは大切だ」

紫『うん…
#128156;』

食事に向かうと、あっさりと祝福してくれた

晶「えぇ…」

狙い合う相手のはずなのにあっさりと祝福とは魔物の精神構造はわからない…

晶「ごちそうさまでした」

碧『甥っ子か姪っ子の顔を期待してますね…♪』

紫『!!』

とりあえず風呂にする、彼女は昨日から入れていないのだ

晶「だぁー…」

紫『…
#128156;』

本能ではなく強い想いが眼から見える

晶「さて…」

頭を洗うが彼女は俺の後ろで立つと調度良い高さらしい

紫『〜
#128156;』

晶「…」

紫『痒いところ無い?』

晶「大丈夫だ」

紫『…
#128156;』

それから体を洗い終え、彼女の部屋に向かう

晶「なんだろう、えらく落ち着いてるな、俺」

紫『…
#128156;』

そのまま俺はバスローブを置く

紫『その傷跡は…?』

晶「盲腸だよ…」

紫『あ、なるほど…』

晶「刺されたとでも思ったか?」

紫『うん…』

晶「んなことよりまだサイコロで十回連続奇数か偶数か当てる方が難しいって」

紫『うん…』

晶「緊張は解れたか?」

紫『うん…
#128156;』

そのまま布団の上に座る

紫『んちゅう…
#128156;』


そのままついばむように何度も舌を触れ合わせ絡めてくる

晶「…!」

小さいとはいえ魔物、その気にさせる力は健在らしい…

紫『わぁ…
#128156;』

俺の男性器は今までにないほど膨れ上がり、雄としての役目を果たそうとしている

紫『…
#128156;』

彼女は腕輪を布団の隣に置いた

紫『もうしばらくは止まらないからね…
#128156;』

晶「そういや魔物としての本能とかそれで抑え込んでたんだったな」

紫『
[3]次へ
[7]TOP [9]目次
[0]投票 [*]感想[#]メール登録
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33