涼「前門の痴女後門の屍竜かよ…」
と落ち着いている場合ではなく前からも後ろからも迫ってきている
涼「待てよ…」
鞄の中にあるあれを手に取る
涼「怒らせる可能性高いがあんな餓えた獣のような目で見られたらやむを得んな…」
閃光弾を手に持ち、そのまま栓を抜く。
涼「…」
目を閉じてアイマスクを取り付け、耳栓をする
涼「これでもくらえ!!!」
閃光弾を投げて起動させる
涼「…!!!」
そのまま前の痴女達を避けながら走る
涼「…」
なんとか林から出られた…
涼「…」
近くの公園で休んでいると…
涼「あの痴女達、まだ追いかけてきたのかよ…」
欲望と怒りに目をぎらつかせて迫り来る痴女達を俺はどうしたものかと考えていると…
???『!!!?』
囲まれる寸前に何かに後ろから抱えられて浮いた
涼「後門の屍竜忘れてた…」
???『カッ!!!!!!!!!!!!!!!』
ものすごい羽ばたき空発せられる轟音と衝撃波に痴女達はふらついている、耳栓つけていて良かった…
???『…♪♪』
後ろの彼女に気を回す暇がなかった。だが取られまいとしての理由だったとしても俺を助けてくれたらしい
仮面をつけていても耳は聞こえるようなので俺の借りているアパートの部屋近くに飛んで貰った
涼「ありがとう、本当に助かった。」
余りの凶暴さに軟禁されていた魔物とは思えないほどのなんと言うか落ち着いた会話だ
???『…』
彼女は頭を俺に押し付けている
涼「あ、これ外してほしいのか?」
???『♪♪♪』
コクコクと頷いている
涼「なら失礼して…」
そのまま後ろに回って拘束具のロック箇所を見つけたが鍵がない
涼「鍵がないな…開けたくても…」
???『…』
みてわかるほどにショボーンとしている
涼「そうだ、あれ使うか」
確かグルーガンがあったはずだと思い一度彼女を家にあげる
涼「よし、あったぞ」
そのまま鍵穴にグルーガンを当てて中身を鍵穴に注いでいく
涼「持ち手を作って…」
少しずつ指を通せる穴を持ち手として作る
涼「よし。」
そのまま捻るとカチッ。と言う音と供に頭の拘束具は外れた
???『ああ〜くるしかった。』
彼女の顔が明らかになったが、イメージしたドラゴンゾンビとは少し違い理性的に見える
???『からだについてるこれがあるからね』
涼「なるほど…」
身体の拘束具が理性を与える、または本能を抑え込んでいるらしい
???『わたしは、ラクスだよ。おにいさんは?』
涼「木田 涼だ」
ラクス『これはずしてくれてありがとうね♪』
涼「こちらこそ危ないところを助けて貰ったんだ」
そして疑問を早速ぶつけてみる
涼「何で軟禁されていたわけなんだ?」
ラクス『わたしのはばたきとほえるちからがものすごかったからみたい』
涼「ああ、羽ばたきは確かに凄かった」
ラクス『で、ドラゴンゾンビになってあばれておはかのところをはでにこわしちゃって…』
涼「光景が簡単に浮かぶわ…」
ラクス『で、みたことないけしきがみえたからにげてきたの』
涼「なるほど…」
これはマズイ、通報しようとすれば…
ラクス『…』
彼女も察しているらしい
涼「どうしたものかね…」
ラクス『しらせないの?』
涼「やろうと思えばできるんだが何かな」
ラクス『…』
彼女は何か憔悴しているようにも見える…
ラクス『だめ…』
涼「?」
ラクス『このままあばれちゃ…』
鎮静作用が切れてきたらしい…
涼「…」
どうしたものかと考えていると…
ラクス『にげ…て…』
涼「いや、無理だ…」
窓を見たがまだ追いかけてきたらしい、結局詰んでるじゃないか…
ラクス『ぁ…
#128154;ぁぁ…
#128154;』
どうやら限界らしいな…
ラクス『はぁぁぁぁぁぁ
#128154;
#128154;
#128154;』
どう転んでも逃げられないならまだ怒りの感情を持たない彼女の方が安全だろう。俺はそう判断した
ラクス『もうがまんできない…』
ゴト!ゴト!と彼女は拘束具を脱ぎ捨てた
ラクス『ちょっとはなれてて』
そのまま彼女は深呼吸して窓にヒビを入れるほどの咆哮を放った
涼「!!!」
轟音に俺の鼓膜もおかしくなりかける
ラクス『とどめ!』
そのままさらにブレスを吐き始めた
涼「…」
感覚が少しおかしくなっていてまともに動けない…
ラクス『じゃまものはいなくなったよ
#128154;』
涼「お、おう…」
やっと耳がもとに戻った…
ラクス『なら、みみふさいで〜
#128154;』
涼「…」
二度も助けられたのだ、今度は暴走するものを俺が何とかする番だ。と決意が固まり耳栓をはめる
ラク
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