サキュバス母娘とある技術者

俺は乾 耕一、現在は魔界とこの世界のゲートを安定化させる装置のパーツを作っている一応技術者だ

耕一「腹へったな…」

今は夜1時、真夜中だ

耕一「何か買いにいくか…」

近所のコンビニまで買い出しにいこう、俺は財布をもってコートを着て外に出る

耕一「…」

近くのファミマでダブルクリームサンドとチョコバニラバー、後はジャーキーとモンスターエナジーを買って家に帰ろうとすると…

耕一「???」

帰り道の公園になにかいる…

耕一「人か…?」

ここは中立の県だから魔物に人間はお持ち帰りされるはずだが女か?

耕一「…」

近づいてみると、俺の予想は外れた

耕一「なんで魔物がこんな夜中に公園に…」

黒紫色の角に尻尾に翼、彼女達は肌の色も普通だからサキュバスか?

???『あの…』

耕一「?」

???『一晩、泊めては頂けないでしょうか?』

耕一「…訳ありか?」

???『はい…』

彼女がなにか抱えた状態でポンチョを着ていたが、その中身に俺はさらに驚いた

耕一「…妹か?」

???『いえ、娘です。血は繋がってませんが』

耕一「???」

???『あれは、数年前…』

耕一「立ち話も何だ、こっちだ」

彼女たちに幾分興味が湧いたので家に連れていくことにする、いざとなれば魔界に送り返す装置を使えばいい。

耕一「で?」

???『…』

娘の方の腹から音がなる

耕一「っと、そういや俺も腹へってコンビニ行ったんだったな」

そのまま今晩の余りのシチューを暖めて皿に盛る

耕一「ほら。」

???『いいの?』

耕一「俺も腹減ってコンビニ行ってたんだ、ついでだから食べるといい」

???『ありがとうございます…』

そのまま俺はチョコバニラバーを齧りながら聞く

耕一「なにがあったんだ?」

???『実は…』

耕一「なるほど…奴らか…」

隣の県の教団の過激派に追われて何とか逃げてきたらしい

耕一「切り捨てれば楽なものを…魔物は甘い、このチョコバニラバーより甘い」

???『お兄さん、甘いもの好きなの?』

耕一「まあな」

???『ありがとうございます…』

耕一「これも仕事とも言えるかもしれんしな」

???『?』

耕一「俺は乾耕一だ、君たちは?」

???『私はナターシャです』

???『わたし、ライナ』

母親の方はナターシャ、娘の方はライナと名乗った

耕一「ナターシャにライナね、了解」

そのまま食事を終えて彼女達を浴室に向かわせる

耕一「風呂も入るといい」

ナターシャ『ありがとうございます…』

耕一「んじゃ俺は仕事やるから」

そのまま自室で仕事に戻る

耕一「…?」

窓をノックする音が聞こえた

耕一「ん?」

そこには、天使がいた

耕一「こんな夜中になんのようだ」

天使「あなたのしていることは間違いです、魔物は全て滅ぶべきなのです」

耕一「なにもしない神様よりよほど言葉にも行動にも重みはあるがな、そんなに間違いならまずは神様自らが最前線に立て。そうでなければお前たちの行動は空虚でしかない」

天使「仕方ありません…」

耕一「逃げるなら今だと思うぞ?じきにここの治安維持隊が来る。魔物のな。」

天使「!!!」

耕一「それにここは中立だ、あまり下手なことをすればただでは済まんぞ?」

そういうと天使はそそくさと逃げていった

耕一「さて、作業再開だ」

再びゲートのパーツを組み立てていく



















翌朝…

耕一「なんだ?喧しいな…」

朝っぱらからチャイムが鳴る

耕一「はい?」

ドアを開けるとそこには物々しい鎧を来た男たちが数人いた

耕一「なにか?」

鎧「ここに魔物が逃げ込んだという情報が入った」

耕一「それで?」

鎧「調べさせてもらいたい」

耕一「ちゃんとした証書があるならまだしも、段階を踏むべきでは?」

鎧「一刻を争うのだ」

耕一「それに、ここは中立です。例え魔物が居ようと問題はありません、貴殿方こそ明らかな違法では?」

鎧「黙れ」

そのままそいつらは剣を抜く

耕一「…」

そのままポケットに入っていた左手に握っているボタンを押す

鎧「!?」

耕一「お引き取りを」

俺は開発していた防衛ロボットを出撃させたのだ

鎧「反抗する気か?」

耕一「貴殿方が先に攻撃態勢に入った以上、こちらもしない理由はなくなりました」

そのままロボットの一体にエネルギー弾を発射させる

鎧「!!!」

近くにかけてあった鉄板に穴が開く

耕一「お引き取りを、魔物なら確かここから近くにある林に行ったと思う」

鎧「???」

耕一「木を隠すには森の中、あそこには魔物が住んでいる、そこなら貴殿方が探している魔物もいる可能性が高い」

鎧「…な
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