ここまでに来た娘がみんな相手を見つけて、久々にのんびりとした日々を過ごしていたある日…
和也「…?客か?」
朝食を終えどこへ行くか話し合っていると呼び鈴が鳴った
和也「…どちら様ですか?」
覗き穴から見ると、桜色の髪で紅い眼をしたロリ巨乳の魔物が居た。
和也「…」
ドアを開ける、すると雫達が驚いた顔をしている
雫『か、母さん…!?』
和也「え」
???『貴方が、二人の旦那という和也さんね?』
和也「え、あ、はい。」
???『とりあえず様子を見に来たけど、大丈夫そうね』
瑠璃『毎晩毎晩、幸せ…♪』
???『貴方、まさか…』
和也「???」
???『…』
彼女は俺の手を持つ
和也「??」
???『やっぱり…』
和也「解るように説明してほしいのですが」
???『私達が古代種の魔物であることは知っているわね?』
和也「ええ、同じ種族の魔物の伴侶となったインキュバスでも古代種の魔物の伴侶の方がいろいろ能力が高いとか」
???『貴方は、偶然か必然か神の悪戯かは解らないけど私達古代種の魔物の魔力との親和係数が現代の、しかも異界の人間で普通ならあり得ないくらいに高いのよ。その上で現代の魔物の口には高位の魔物でないと合わない、それこそ奇跡と言ってもいいわ。』
和也「だから余り寄って来なかったのか、ってことはまさか…」
雫『!』
和也「俺だけがあの遺跡で取り残されて雫達に出会ったのも…」
???『あの棺には、「もしも私達古代種の魔物との相性がいい人間が来たら引き寄せるようにしておく仕掛け」を私がしておいたのよ。親としてやれることとしてね…。』
和也「と言うことは、あの遺跡に行ったことを抜けばそこからは必然か運命だったのか…」
???『ええ、そういうことになるわね。』
和也「まあ、取り残されたとはいえそれのお陰で俺はかけがえのないものを得られた。今となっては感謝の方が多いかな、置いてかれた怒りより。」
???『親として、もう少し貴方を見させてもらえるかしら?』
和也「わかった、なら空き部屋に案内しよう。」
???『ありがとう。』
案内しているときに、俺は気になったことを聞いた
和也「そういえば、貴方の名前は?」
???『…無いのよ』
和也「??」
???『私も十数年前まで封印されていたから。』
和也「元々の名前はある意味苦しいが忘れてはいけない記憶の中に埋めた訳、か…」
???『えぇ、魔王の城に連れられて行って妖術顧問の職をもらっても私は妖術顧問としか呼ばれなかったし。回りの気遣いとも言えるのかしらね…』
和也「本人たちでないから俺にはわからない。」
???『でも、理解しようとはしてくれたわね…あの子達がそのまま選んだのも納得したわ…♪』
少し彼女は嬉しそうにしている。
和也「ここですね」
俺たちの寝室の隣の部屋に案内した。
???『ありがとう。』
和也「そういえば、さっきそのまま選んだのも納得って、どういう意味で?」
???『簡単な話よ、悪人や性格が悪かったら骨抜きにし尽くしてそれこそ一度精神を快楽で壊したかもしれないわ』
和也「骨抜きは今もそうかもしれないけどより苛烈だったかもしれないと」
???『そう言うことよ、私から見ても何だかんだで面倒見が良くて誠実な人に感じたわ。』
和也「まあ、彼女達を解放してから俺のもといた世界で身元登録とかしてもらおうとか最初言ってたし」
???『なるほど…』
和也「で、その日の夜中に押しきられました」
???『魔物の本能的に逸材を逃がしたくなかったのでしょう…』
和也「なら、親子で積もる話もあるでしょうし俺はこれで。」
そのまま雫と瑠璃も部屋に入っていき話をしている…
和也「さてと…」
食糧を確認して下拵えを始める
和也「…」
魚を塩焼きにして米も炊いていく
和也「後は汁物か…」
野菜を切って茹でた後に味噌汁に入れていく…
和也「そういや…」
余った焜炉で薄揚げを煮ていく…
和也「よし、飯も冷めたな」
そのままご飯を酢飯にして稲荷寿司に変えていく
和也「ご飯できたぞー」
少しして三世代揃って降りてきた。
???『聞きましたよ』
和也「???」
???『雫を守ったと』
和也「あのゴミ勇者か…今はここの魔力燃料炉になってるな…」
???『ゴミって…、よほどカンに触ったようですね。とりあえず、ありがとうございました…』
和也「俺はただ奴が許せなかっただけですよ」
???『ふふ…♪』
和也「?」
???『貴方は少し意地っ張りみたいですね』
和也「意地っ張り、か…もっと強い意地っ張り見てきたからそうは思えないけど」
???『ふふ…』
和也「とりあえずご飯にしようか
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